お金の貸し借り、債権債務奮闘記

5億の借金と返済、金融会社代表を経て事業家として経験した貸し借りの全て、債権回収と上手な借り方で関係を崩さない方法を伝授

債権回収の基本①

2016-06-29 00:27:09 | 債権回収
お金を貸す行為は契約行為です。

そして、利息や元金が期日に支払われなければ、契約不履行となり債権回収を行うことになります。

まずは督促し支払を促す。
何回督促しても支払いがない場合、内容証明通知を出したり、裁判所で民事訴訟を起こし
債権を確定させて差し押さえ・強制執行を行うこともあります。

しかしながら時間とお金がかかる方法でもあり、大抵はおいそれとできる方法ではありません。
では、催促して回収することをメインに考えて見ましょう。

ここでどの過程でも気を付けるべきことがあります。
債権者は感情的にならないことです。

約束を反故にされたのだから立腹する気持ちはわかります。
内心立腹することは当然としても、債務者にぶつけるのは優位に立てる時だけにしましょう。

期日に約束不履行を行う債務者は恐れています。
自分が悪い事が明白ですので、責められたくはないのです。
ですが、責められるのは仕方ありません。
自業自得ですから。

責められ方によっては、債務者が債権者にうんざりします。
債務者がうんざりしても良いのですが、程度を超すと支払いは当然だけどそこまでするのかと感情的になります。
債務者は鬱憤した感情が湧いてきても、表向き言えない立場にいます。

一方ばかりが責め立てる構造を、はたから見たらどうでしょうか?
気持ち良い物ではありませんよね。
他人から見ても気持ち良いものではないので、当人はなおさらです。

「契約不履行」と「責め立てて何をしても何を言って良いこと」とは同じ次元になく、別物なのです。
やり方によっては逆恨みを買うことさえあるでしょう。
はたして「責め立てて何をしても何を言って良いこと」は世の中にあるのでしょうか?

この行為は
むやみに責め立てられた債務者に「意地でも払うもんか」という払わない口実を与えてしまいます。
債務者の「良心の呵責」が「怒りの念」に負けてしまった状態になります。
債務者にとっては、実は気持ちが良いことです。
良心が痛んでいたのに、債権者の方がもっと悪い(あくまで債務者の目線で見ると)から
支払いをしなくても良い、当然だと思うのです。

感情的になると俯瞰して見たり、客観的に物事を捉えたりすることができなくなります。


☆ラポール形成
債務者とはどういう状態であれ、信頼関係を気付いていなくてはなりません。
信頼とは最低限守る事柄を決めておき、その一線を越えないことです。、
契約不履行をせざる得ない債務者の実情を理解しつつ、債務者にそれでも優先的に払ってもらえるように考えてもらう
支払いができるか提案を聞いてもらうということに繋がります。

信頼のことを
心理学用語で「ラポール」と言います。
常にラポール形成を行うように心掛けが必要です。


☆支払順序
人はお金が足りない時、支払いには順序がつきます。
債権者は法の下では平等ですが、実際には平等に払われません。
債務者が支払順序を決める権利を有しているからです。

例としては
明日支払いをしないと、水道や電気が止まる、携帯が不通になるとしたら、貴方は債務者に返済するのと料金を支払うのとどちらを優先しますか?
特に、光熱費は生活は元より命に係わる場合があります。
光熱費などを優先しますよね?



上手な債権回収をするには、支払順序を早めるようにすることです。
ラポール形成を行い、債務者に影響力を持ちましょう。


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