感想いろいろなノート

本とか映画とかイベントとかの感想を書いています

「マンガ 化学式に強くなる さようなら「モル」アレルギー」

2006-09-18 23:12:09 | まんが
「マンガ 化学式に強くなる さようなら「モル」アレルギー」
原作:高松正勝 漫画:鈴木みそ ブルーバックス 講談社

 女子高校生の幸ちゃんといっしょに楽しく化学を勉強しよう!
 という売り方がされているんですけれども、この本は、「化学オタクの男と普通の女子高校生のラブコメ」として読んでも非常に良く出来て、面白く読みました。

 オタクの恋というと「電車男」をはじめとして、オタクの側が一般人に近づいていって恋が成就するという話が多いと思うのですが、この話は、化学オタクのお兄さんは最初から最後まで化学オタクとして暴走しており、幸ちゃんはそれに翻弄されつつも、化学オタクのお兄さんをgetするためにどんどんオタクな領域にはまり込んでいくという少し変なラブコメでして、そのあたりが読んでいて笑っちゃいました。

 鈴木みそってすごい。 

 それから、これを読んでいて、山形浩生のサイトにある「おたくな男は乙女におすすめ」(ミッキー・ハルピン & ヴィクトリア・マート、訳:久霧亜子) を思い出しました。



「月館の殺人」(上)(下)

2006-09-07 23:49:35 | まんが
「月館の殺人」(上)(下) 原作:綾辻行人 漫画:佐々木倫子 IKKI COMIX 小学館

 鉄道マニア・ミステリー。
 面白く読みました。でも、この設定と登場人物だったら、殺人事件にしないで、「この中から結婚相手を選ぶ。それが財産相続の条件なんだわ。」「孫娘と結婚してお宝は私のもの。」「皆殺しと思って乗り込んできたけれどこの娘を鉄の世界から助け出して・・・(殺人鬼)」「孫とはいえ、やはりこんな娘に私の遺産は相続させられん、しかし・・・」みたいな、マニアな欲望と誤解と人間模様がますます交錯する暴走ラブコメが読みたかったような気がしました。
 おじいさんと孫娘が対面するシーンを見たかったなぁと思います。
 なんだかちょっと残念な感じのする作品でした。