goo blog サービス終了のお知らせ 

翻訳実践・批評ゼミ

翻訳しつつ、翻訳について考える。 ――ゼミ活動記録

非日常の中の日常

2021年06月17日 | 

どうもみなさん、おはこんばんにちは、3年の鈴木です。

先日ついに積読が30冊を越えました。

記念すべき(?)30冊目はルシア・ベルリンの『掃除婦のための手引き書』。どうやら何年か前に流行ったようで、バイト先の書店の社員さんも「面白いですよ~」と言ってました(毎晩1編ずつ読んでます)。

私が手に取ったのは完全にTwitter経由でして、6月号の群像に掲載されているルシア・ベルリンの短編が面白いと話題になっているのを知り、買ってみたんです。で実際に読んでみたらこれがまあ面白い。なにこの勢い・・。なにこの生命力と常に背後に感じる死の予感・・。翻訳でこんなできちゃうんだ・・(ちなみに岸本さん訳)。もっと読みたい・・。

というわけで、ちゃんとした作品集を買ってみようと思ったわけです。

この単行本の何が凄いってクラフト・エヴィング商會が装幀やってるんですよ。クラフト・エヴィング商會というのは、吉田浩美さんと吉田篤弘さん夫妻が二人で活動するときの名前でして、これがもうとんでもなく素敵なコンセプトの作品を世に送り出している方々です。その一つに『おかしな本棚』というものがあるのですが、この中で吉田篤弘さんがこう言っています、

 うちの本棚には、まだ読んでいない本がたくさんある。それが何より嬉しい。ぼくにとって本棚とは「読み終えた本」を保管しておくものではなく、まだ読んでいない本を、その本を読みたいと思ったときの記憶と一緒に並べておくものだ。「この本を読みたい」と思ったその瞬間こそ、この世で一番愉しいときではなかろうか。それをなるべく引きのばし、いつでもそこに「読みたい」が並んでいるのが本棚で、その愉しさは、読まない限りどこまでも終わらない。永遠につづいてゆく。何と素晴らしい本棚。

 

・・なんと積読推奨派だったんですね~~~!!ということで積読はやめません(伏線回収)。

 

さて、無事文系学生らしいことを書いたところで。

違うんですよ、今回私はどうにかラーメンズファンを増やそうという使命感のもとにブログを書き始めたんです。

皆さん知っていますでしょうか、ラーメンズ。

「千葉!滋賀!佐賀!」というフレーズを聞いたことは?

あるいは片桐仁なら? あのもじゃメガネという特徴的な俳優です。ちなみにあの天パは後天的なもののようで、学生時代に野球部かなんかで坊主にした影響だとかなんとか。息子二人はさらさらヘアの美男子です。片桐仁チャンネルでは和やかな家族を見ることができますのでぜひ。

その片桐仁が同じ多摩美出身の小林賢太郎と一緒に始めたのが、ラーメンズというコントユニットです(実際に誘ったのは小林賢太郎ですが)。

天才的なアイデアマンの小林賢太郎と、天才的な素材感を有する片桐仁。この二人の歴史を語り始めると非常に長くなってしまうので、今回は割愛させていただきますが、悲しいかなこのラーメンズは昨年末の小林賢太郎パフォーマー引退宣言により実質解散となってしまいました。

私がこの二人の存在を知ったのは高校生の時でして、私と似た感覚を持った信頼のおける友人に紹介してもらったのがきっかけです。ちなみに彼らの公演は、2009年の第17回公演”TOWER”以降行われていないため、私は一度も生の舞台を観ていません。

ではなぜ、私という人間の6割以上がラーメンズでできているといっても過言ではないほどにハマってしまったのか(ちなみに残りの割合は主に東京事変で、高校時代の口癖は「小林賢太郎か椎名林檎か猫になりたい」でした、究極の3択)。

 

実はラーメンズは公式YouTubeチャンネルをもっており、全公演約100本にのぼる映像を公開してくれているのです(太っ腹!!)。

どうか観てください。好きな人は多分めちゃめちゃに好きです。嫌いな人は嫌いでしょうけど。

 

おすすめを以下に貼ります。頑張って絞りました。もっともっと様々なものがあります。もし小林賢太郎にハマっていただけましたらば「バニーボーイ」をぜひ。「ネイノーさん」も。

 

*「心理テスト」ラーメンズの世界観が手っ取り早く感じられます。あと若い。

ラーメンズ『椿』より「心理テスト」

ラーメンズ第8回公演『椿』より「心理テスト」 http://kentarokobayashi.net

youtube#video

 

 

*「風と桶に関する幾つかの考察」自分も幾つか考察してみようと思うはず。

ラーメンズ『ALICE』より「風と桶に関する幾つかの考察」

ラーメンズ第15回公演『ALICE』より「風と桶に関する幾つかの考察」 http://kentarokobayashi.net

youtube#video

 

 

*「男女の気持ち」好き放題やってます。変幻自在な小林賢太郎。また作中「ハインリッヒ―ズ」という名前が出てきます。もちろん架空の存在ですが、実はDr.ハインリッヒという双子の漫才師がいます。相関はないようですが、彼女らも好き。

ラーメンズ『雀』より「男女の気持ち」

ラーメンズ第10回公演『雀』より「男女の気持ち」 http://kentarokobayashi.net

youtube#video

 

 

 

ラーメンズのコントは時に芸術的と称されます。またはむしろ劇ではないか、とも。それも含めて味わい深いものばかりと言えましょう。

実際にコントを書いているのは小林賢太郎の方で、何でも屋さんです。彼にできないことが果たしてあるのかどうか。言葉に対する関心が非常に高く、コント台本の出版まで行っています。自信がなければ到底できないであろう、ファンとしてはありがたい試み。やはり言葉遊びをふんだんに散りばめた作品が多いです。「同音異義の交錯」や「モーフィング」をぜひ。

 

この小林賢太郎が舞台を作るときのキーワードがいくつかあります。

 

まず「自分が本当に楽しめるもの」を描くこと。

そして「美しくて面白くて不思議」なものを描くこと。

最後に「非日常の中の日常」を書くこと。

 

このキーワードは彼のソロパフォーマンスでもいかんなく発揮されています。小林賢太郎公式チャンネルもYouTubeにあるので、よろしければぜひ。

 

最後に

ラーメンズの話ができるのが紹介してくれた友人ただ一人、という状況をどうにか打開したくて書いてしまいました。とはいえ彼らの魅力は文字で書き表わすことのできないものばかり。ぜひみなさん覗いてみてください。いつの間にか心を奪われているやもしれません。

また事変愛好家の方がもしいらっしゃったら、ぜひお声がけください。それと愛猫家の方も。

 

それでは。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Come Back My クロちゃん | トップ | 地元紹介 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事