滴りは雪降る胸の悲しみか胡蝶はとほき日日を舞ひをり

1月歌会「誓う」より

2007-02-16 15:05:47 | Weblog
消えさうな誓ひへ戦ぐふたひらの耳の儚さ 携帯を切る

かの淵へ捨てし誓ひも裏切りもページを濡らす朱の一行詩

誓ひゆゑ壊れぬものとおほぞらが海の青きに耀ける朝

身の奥処(おくが)仄かに傷む追憶は雪降る夜の誓ひに白き

空あふぐ湖畔の裸像くねくねと月光ゆらすヴィーナスライン

番外詠草
頬あをく誓ひも青き花びらのなか閉ぢこめて君は逝きしか
消えさうな誓ひに縋りとりあへず onしんしんと耳が冷い
プロポーズの誓ひぽろぽろ濡らす夜は指に重たきリングの冷ゆる
見失ふ約束追へば青春の坂転げゆくわたしの石が