やっと彼の眠る場所に辿り着けたら、
23年と言う月日が経とうとしていました。
ずっと行きたくて、気になっていたのに、
あの時5歳だった私には場所を覚えている事が出来なくて、
やっと最近、場所が分かり、やっと辿り着けた今日。
場所が分かった以上。
きちんと話をしたかった。
きちんと連れて帰ってあげたかった。
きちんと選ばせてあげたかった。
だから意を決して今日、彼にお願いしました。
どうしても一緒に行ってほしい所があるの。と。
無邪気にどこ?と聞く彼に、私は、
きっとあなたが1番良く知っているところだよ。
としか答えられなかった。
やっと辿り着いて、向き合えたら、
涙が止まらなくなって、
泣いて泣いて泣きじゃくって、
それでも泣きながらなんとか伝えた。
ここがみんなが会いに来てくれる場所なんだよ。
無理に私といなくてもいいんだよ。
行きたい所に行っていいんだよ。
ここのところ心配だった事。
私があまりに引越ししすぎて、
帰る場所が分からなくなってるんじゃないかって事。
いたくて私といるならいいけど、
そうじゃないなら1度きちんと連れて帰ってあげたかった。
そこから自分で選んでほしかった。
どこへ行くのか、どこへ帰るのか。
誰といるのか、誰を守るのか。
それが私じゃなくても良かった。
私は今までずっと守ってもらって甘えてきたから。
帰りの車の中、強くならなきゃとまた泣いた。
家に着いてしばらくしたら、
彼が帰ってきた。
普通に、当たり前のように。
それがあなたが出した答えなんだね。
一緒に帰ってこなかったのは、
きっと彼なりに考えていたから。
それでもやっぱり私を選んでくれたなら、
私に反対する理由なんて何もない。
私に言えるのはただ2つ。
ありがとう。
と、
おかえり。
でも今日のことで、1つ区切りが付けられたから、
きちんとけじめをつけられたから、少しスッキリした。
これからもよろしくね、同居人君。