
夕方頬づえ 中札内村 '11.6.10 ~ 十勝 夏慕情 ~ by 青い翼さん
私たちの拍手を背に受けて
後ろの小さな丸テーブルの上、ほっとして ペットボトルで喉を湿らせてから
このツアーで 私は初心に帰って はだしで唄っています
私は小さい頃から聴いていた 昭和の歌謡曲が好きで
その頃の歌謡曲は 情景の深みがあって 毒もあったり
曲の世界へ 一瞬で連れていってくれます
五木寛之さんに 青年は荒野をめざす という本があります
トランペットを吹いているミュージシャンの青年のお話で
彼は ジャズ喫茶のママであるミニ女子から
あなたのトランペットは スイングしていない
と言われてしまいます
観賞用なのよ
とも
スイングするとは何なのか 答えを求めて旅に出るお話です
きれいな音や言葉だけでは心に残らない
人の厭らしさ 妬みや ドロドロしたものさえ飲み込んだものでないと
他人の心までは届かない スイングしないのかなと思いました
そんな歌謡曲の世界へ ご案内したいと思います
舞台右手で出番を待っていたシーソー。
の前に立ち、私たちに背を見せてお着替えです。
グレーベージュのトレンチコートと紅いハイヒール、に 右手をポケットへ突っ込んだら
整いました
て、いたずらっぽく 決め顔で振り向いて、ハンフリー・窈女史の登場です。
夜空の星の下、シーソーが駅のベンチに早変わりします。
静かに腰かけた彼女の影へ、ピアノの調べが寄り添うと、
冷たく重い 哀愁の夜風が沁みていきます。
♪ 終着駅 ~ 奥村 チヨ
落ち葉の舞い散る 停車場は
悲しい女の 吹きだまり
そして今日もひとり 明日もひとり
過去から 逃げてくる
唄いあげた拍手を待ってたかのように、舞台を歩きながら
三十路すぎた 女ふたりで お届けしました
・・・♪
バンドメンバーを見渡して、窈ちゃんと仲間たち
内輪 de 質問コーナーが始まります。
ツアー中に メンバーへいろんな質問をしてるのですが
今回は 皆んなの思い出のある 駅名 を教えてください
>紗衣ちゃん
同じ北海道なんですが
富良野のラベンダー駅です
一面の紫のなかに おとぎ話の世界みたいな感じがして
>竹下さん
小倉西駅です
快速に乗ってたら そこには止まらないので 乗り越しそうになって
駅でスピードが落ちたので 飛び降りました(>どこから)
その頃 手動でドアが開くんですね
うまく着地するはずが 転んで血だらけになって 間に合った思い出があります
と、演奏スタイルと同様、飄々と語られます。
>カースケさん
お年寄りの原宿が 巣鴨でしたっけ
そこじゃなくて 西日暮里駅
高校の頃 学生服着たまま そこで降りて彼女の所に通ってました
お顔に似合わずソフトボイルドなお話です。
>哲郎
すすきの駅で
若いころ だいぶ飲み明かしました
最近はそうでもなくて 若い人が酔ってるのをみると
自分も そういった頃があったんだな て
きれいにまとめてみました
て、まだ十二分に 若さそのものの彼でした。
>私は
つくし野駅です
森村学園という処で 小 中 高 時代をおくりました
小学校で父を亡くして
中学で母が天国へ行ってしまいました
私にとって 家族以外に 家族よりも長く過ごした場所でした
メンバーの素の声が聴ける貴重なひととき。
最後の窈ちゃんの話に しんみりとして、
誰かに
♪ 逢いたくて逢いたくて ~ 園 まり
せつなくて 涙がでてきちゃう
淋しくて 死にたくなっちゃうわ
愛したひとは あなただけ
手練手管のない のが手管、恥ずかしいくらい そのままの歌詞。
むずがゆく 甘いフレーズの何処かの一節に、自分も思い当たる 男と女 雌雄の表裏。
子供のころ、とても大人の曲として聴いていたのに、
当時のお二人よりも 歳を経てきく歌謡曲。
今 それを、歳若の彼女で聴く 歌窈曲。
奥村チヨさんの、園まりさんの 歌う表情も目に浮かんできて、
ある種 不思議な感覚も覚えつつ、
それよりも、窈ちゃんの声と 眉間の刹那に魅入られます。
転
動かなくしたシーソーベンチの上に両足で乗り、空を見上げて 心の両手を広げます。
♪ 夜明けのうた ~ 岸 洋子
夜明けのうたよ
きのうの哀しみ
若い力を
溢れる想いを 望みを
抱かせておくれ
あたしの心の ふるさとの空
希望 とともに、岸さんの代表作。
わたし ではなく あたし であることで、より切々と 瑞々しく迫る想い。
初代お堂HPのメッセージも、 あたし で語られていましたっけ。
見上げる空へ 遥か荘厳な 抒情詩となって、唄いあげられていきます。
喉を潤して向こう向き、一息おいて
今 新しいアルバムを作っているところでして
前の 花蓮街 から
大好きな歌謡曲の世界に 進化したい自分を重ねて
進化窈として取り組んでいます
曲は 渡辺真知子さんとか 初めての方々に描いていただいてて
次は つんくさんに描いていただいた 哀しみジィプシーという曲です
聴いてください
前奏が始まると、舞台は 朱いジィプシー色の揺らめきにかわります。
ゆっくりと左傍に歩き、壁を背にして黒箱に腰かけます。
片足組んだつま先からハイヒールを脱いで、右手人差し指で ぶらり揺らしながら
ニヒルで 気だるい表情を浮かべます。
♪ 哀しみジィプシー ~
振り向きながら
哀しみ
ズ ィ プシ ィ
と 唄うフレーズに、音も 意味も 感情も 総てが波打っていく以外に、歌詩を思い出せなくて。
スパニッシュ・リズムの曲に乗せて、赤オレンジの䕃にうごめく アルジェの男と女
の物語が通り過ぎていきます。
そして、
舞台を覆う闇に立ち、一天から降りそそぐスポットライトが、彼女の白い魂を発色させていきます。
♪ 泣きべそ ~
あの日 フライ アウェイ
君は サーチラィト
抱きしめた空
忘れない
忘れたくない
忘れられない
静やかに唄いだした詩は、
やがて メンバーが確固とした意思を持って奏でる
吹き上げる大地の響きのような 荘厳な音戒を従えていきます。
一段と想いを振りしぼり、涙の汗をポッケに仕舞いながら、両手を広げて抱きしめる
変わらない空と
変わらない雲
僕だけの ☆
昔日から未来への しみじみとした独白に流したであろう涙
彼女の唄声は、その涙を 霧へと振り切ってしまうほど、力強くもありました。
盛り上げる 演奏の重低音を突抜けて、両手いっぱい 風となって広がるように。
願いと音が溢れた空気が やがては鎮まります。
☆ 白の夢 ~
各地を歩いていると
いろんな方が声をかけてくださいます
今日も 帯広空港で コンサートに来ました って
話しかけてくださいました
あ ! っ
て
隣席のお仲間の肩を右手でたたいて、互いの顔を見合わせました ・苦!
舞台のMCで紹介してくださるなんて
なんて 彼女は 配慮の方 なのでしょう 。。
さっきの 私たちへの微笑みも 確信することができました。
と、かけられた声の漫華鏡
代わりなきことを、窈ちゃんも 私たちも確かめ合った 前回のツアー。
そこで、披露された 小粒は小柄 何だかちょっと違和感♪物語の続編が続きます。
一青窈って ざわわの人
>じゃないです
ツアーアンケートの回答で
コンサートで一番印象に残った曲は 泪そうそう
>唄ってないんですけど
ゲイバーのママから
あんたの歌 知ってる ・・・ 泣き寝入り
>もらい泣きなんですけど
嬉し 話し 弾んで 小粒っ子
怒涛の ざわわで 泪そうそう
あたしも笑って 泣き寝入り
片手を広げ、頭の髪の毛をなぞって困り顔、
はたまた、相手に成りきり 表情豊かにポーズをとって迫ります。
笑い に落とす直前の 間 が、実にいい味を出しています。
そんな彼女を観ることができるのが、とても楽しくて。
タツロウさんと作った ♪小粒 の曲はそのままに、
新バージョンで聴かせてくれます
♪ 泣き寝入り ~
ざわわじゃないよ もらい泣きだよ
そうそうじゃないよ もらい泣きだよぉ
なんだかちょっと
何だかちょっと 異 和 寒
メンバーのバック・コーラスの粋も合った唄い声に、
彼女との距離が ぐっと近くなりました。
♪ 空中ブランコ ~
ピカソの部屋には ぁ
りんgo とグラス
ふたりで世界だ
一度だけなら 新 で 仕舞たい
体を前のめりにしてマイクを右手に、ワンピースの腰すそを右手でつまんで ひらひらと
あなたへ かなたへ 舞い踊りながら唄います。
落ちてゆくのも い い ね ぇ
て、昇ってしまった空の上。
右手に持ったタンバリン
高く上げて、窈先生から 手拍子のおさらいです。
カースケさんたちも、両手を頭上に揚げて お手本を示してくれます。
連打の次の 独特の間 の乱打
唱が始まると、追いかけていくのに 必死です。
♪ ホチキス ~
あなたとあたし
ホチキス kiss kiss
ついて はなれて またぁ kiss kiss
A HAん a haん a han
特別席で聴いたリハーサルの唱声も甦る 紗衣さんとの声の二重奏。
息も ぴったりです。
に 加えて、さぁ大変。
窈ちゃんは、左の階段から客席へ やんちゃ娘の一直線。
あっという間に雲の中。
声はすれど 姿は観えず、お池にはまった私たちは 振り向き 仰向き 嬉し顔。
人の波をすり抜け 彗々と、右手の通路に現れた彼女は ミドルタッチも織りまぜて、
まるで 満開の桜並木に舞う 千の花びらのよう。
舞台に戻った笑顔は、淡く 輝き続けます。
やがて、ライトが絞られ 彼女独りが浮かび上がります。
♪ 泣き寝入り ~
え え いぃ あぁ 君から もらい泣き
ほろり ほろり ふたりぼっち
やさしいのは 誰ですぅ
彼女の声に 楽器は静まり、闇なる心に 燈し火が宿ります。
このまま いってほしかったけど、ロックのリズムが 歌詩のやる瀬無い強烈な叫びに
応えます。
そして、曲は メンバー紹介へと変貌していきます。
ピアノ 紺 野 紗 衣
ベース 竹 下 欣 伸
ドラム 河 村 智 康
ギター 遠 山 哲 郎 ぉ
一人ひとり、紹介にあわせて自分の分身を、小気味よく響かせ 啼かせていきます。
全員が揃ったところで、音の息は うねる波のように奔放濠落、
見えぬ出口を求めて彷徨います。
からだで おしえて ほしい ほしい ほしい ぃ
やさしい の は
そ ぉう ここにいる 皆さんです
全身で 大きくお辞儀をし、慈美溢れる 満面の笑顔を発っした彼女、
を追って 五つの楽器が重低音で、スケール大きな 天の原を形創っていきます。
振りさけ見れば春日なる 一青の世界
♪ さよならありがと ~
くちなしの 実
未だ君に できもしない 約束ばかり
指切り 添い星
今でもきっと 僕の方が
紗衣さんのピアノが、打楽器のごとく 力強い芯として曲を貫いていきます。
奏べに身を任せ、片目片眉に哀愁つのる 独特の表情を浮かびます。
客席の独りひとりを、そして 想いの遥かを見やり
青い光の中で 百八つを結んでいく彼女。
今ならきっと 僕 の方がぁ
万感の余韻に浸りながら、
気持ちも体も 深呼吸をした後、
本編の終極を予感させる ボレロの調べがながれてきます。
♪ うんと幸せ ~
あなたが
うんと悲しくて
知りたくて
好きすぎて
切なくて
うんと歳とって
しわくちゃで
同じ土に還るまで すべて
倖せという 日々よ
淡々と唄い清め、切々と訴え 嘆き、願う姿。
過去を 未来を、実に 今を彩り、茫寂の甘美な香りさえ漂う心象の風景。
唄い込むほどに、味わいの増していく詩であると思えます。
気を込めて盛り上っていくエンディングを、無音で切り落とす潔さに洗われる思いです。
両手を広げて、楽器をおいた 左右のメンバーを引き寄せ、手を振りながら左袖へ入っていく
窈ちゃんと仲間たち。
見送る拍手が、手拍子に替り、そして 静かで熱いアンコールの波音へと高まっていきます。
今回は、彼女たちが この廊下を通って、あの部屋で一息着替えて て、想像できる近しさが、
嬉しいような 不思議でもあるような。
やがて現れた窈ちゃん。
しわ模様の白のブラウスと、ジーンズパンツの お姿です。
他のメンバーも、ツアーTシャツを着て、その気 満々。
楽しい物販タイムの始まりです。
食べれる あいつ
哲郎さんが うめしそのり を、ま・た・たべて、
客先へもご相伴。
マイクを向けて
おいしいです
私たちも手を上げて、 みたけど 露の夢でした。
白と桃紅色の hitoto Tシャツ
頬づえ手ぬぐい ジョニーと窈ママ物語
ツアーパンフ 窈bon 2011
etc
皆んなとのやり取りは、ステージママの貫録十分です。
楽しいひとときが過ぎ、マイクを持った彼女が語ります。
子供のころから 何かがあると文字にして書いていました
気持ちと体が離れて
想いや考えが まとまらなくなったり
分からなくなった時
私は 文字にしてみます
そうすると 自分の気持ちを整理できて
分かったりします
らぶれたぁ
聴いてください
♪ らぶれたぁ ~
こころとからだが バラバラになってしまうから
らぶれたぁ 描いてみるよぉ
馬鹿で愚かで 傷つけない 最強の兵器
だから
いつか あなたに
いつか 大好きな あなたに
女の子に戻り、恋する 心の惑いを ありのままに描きつける君。
あなたへ向かい そして あなたを好きな自分を知る 素の想い。
開くことができた小窓から見える風景には、どんな明日が 待っているのでしょう。
そこへ、
遥けき空より吹いてきた 一陣の風が彼女の髪を揺らします。
♪ 時代 ~ 中島 みゆき
今は こ ん な に 悲 しくて
泪も 枯れ はて て
もう 二度と笑顔に は
なれそうも ない け ど
人生という旅
喜び 哀しみ 別れ 出逢い
絶望と希望
そして
再生
旅を続ける私たちに吹く 今日の風
に やっと、巡り合えた気がしました。
唄い継ぐ彼女は
会場の 一人ひとりの魂に語りかけます。
胸に手話の真心を抱いて
あなたと あなたの好きな人が
百年 続きますように
♪ ハナミズキ ~
空を押し上げて
手を伸ばす 五月の 君
果てない波に
果てない夢を
言霊の宿るがごとく、一言一譜を全心で唄う彼女。
全霊で応える 私たち。
唄い手だけでは、決して生まれない
応える百の心が、共に 同じ願いを担う、懸けがえのない 命と命の曲。
右手を前に拝み、深くこうべを垂れて
君と好きな人が
百年 続きますように。
拍手をしながら、意を決して立ち上がった 最前列のお仲間と私。
会場で二人だけ。
メンバーが先に退場した後、独り両腕を上げて 手を振って、
舞台右手 私たちの目前にも来てくれた時、お仲間から
窈ちゃん ありがとうぉ
て 心の花束をいっぱい込めた声を投げると。
両手をおなかの前に さっと合わせて、
泣きべそかいた女の子が 笑ったような 頬恵美で
ぺこりと お辞儀をしてくださいました。
その仕草が、とても素直でかわいくて。
普段の彼女に逢えたような、温かく ほっと安らぐ思いがしました。
そして、左手にもあいさつを送り、 幕後の夢人となりました。
私たちの拍手を背に受けて
後ろの小さな丸テーブルの上、ほっとして ペットボトルで喉を湿らせてから
このツアーで 私は初心に帰って はだしで唄っています
私は小さい頃から聴いていた 昭和の歌謡曲が好きで
その頃の歌謡曲は 情景の深みがあって 毒もあったり
曲の世界へ 一瞬で連れていってくれます
五木寛之さんに 青年は荒野をめざす という本があります
トランペットを吹いているミュージシャンの青年のお話で
彼は ジャズ喫茶のママであるミニ女子から
あなたのトランペットは スイングしていない
と言われてしまいます
観賞用なのよ
とも
スイングするとは何なのか 答えを求めて旅に出るお話です
きれいな音や言葉だけでは心に残らない
人の厭らしさ 妬みや ドロドロしたものさえ飲み込んだものでないと
他人の心までは届かない スイングしないのかなと思いました
そんな歌謡曲の世界へ ご案内したいと思います
舞台右手で出番を待っていたシーソー。
の前に立ち、私たちに背を見せてお着替えです。
グレーベージュのトレンチコートと紅いハイヒール、に 右手をポケットへ突っ込んだら
整いました
て、いたずらっぽく 決め顔で振り向いて、ハンフリー・窈女史の登場です。
夜空の星の下、シーソーが駅のベンチに早変わりします。
静かに腰かけた彼女の影へ、ピアノの調べが寄り添うと、
冷たく重い 哀愁の夜風が沁みていきます。
♪ 終着駅 ~ 奥村 チヨ
落ち葉の舞い散る 停車場は
悲しい女の 吹きだまり
そして今日もひとり 明日もひとり
過去から 逃げてくる
唄いあげた拍手を待ってたかのように、舞台を歩きながら
三十路すぎた 女ふたりで お届けしました
・・・♪
バンドメンバーを見渡して、窈ちゃんと仲間たち
内輪 de 質問コーナーが始まります。
ツアー中に メンバーへいろんな質問をしてるのですが
今回は 皆んなの思い出のある 駅名 を教えてください
>紗衣ちゃん
同じ北海道なんですが
富良野のラベンダー駅です
一面の紫のなかに おとぎ話の世界みたいな感じがして
>竹下さん
小倉西駅です
快速に乗ってたら そこには止まらないので 乗り越しそうになって
駅でスピードが落ちたので 飛び降りました(>どこから)
その頃 手動でドアが開くんですね
うまく着地するはずが 転んで血だらけになって 間に合った思い出があります
と、演奏スタイルと同様、飄々と語られます。
>カースケさん
お年寄りの原宿が 巣鴨でしたっけ
そこじゃなくて 西日暮里駅
高校の頃 学生服着たまま そこで降りて彼女の所に通ってました
お顔に似合わずソフトボイルドなお話です。
>哲郎
すすきの駅で
若いころ だいぶ飲み明かしました
最近はそうでもなくて 若い人が酔ってるのをみると
自分も そういった頃があったんだな て
きれいにまとめてみました
て、まだ十二分に 若さそのものの彼でした。
>私は
つくし野駅です
森村学園という処で 小 中 高 時代をおくりました
小学校で父を亡くして
中学で母が天国へ行ってしまいました
私にとって 家族以外に 家族よりも長く過ごした場所でした
メンバーの素の声が聴ける貴重なひととき。
最後の窈ちゃんの話に しんみりとして、
誰かに
♪ 逢いたくて逢いたくて ~ 園 まり
せつなくて 涙がでてきちゃう
淋しくて 死にたくなっちゃうわ
愛したひとは あなただけ
手練手管のない のが手管、恥ずかしいくらい そのままの歌詞。
むずがゆく 甘いフレーズの何処かの一節に、自分も思い当たる 男と女 雌雄の表裏。
子供のころ、とても大人の曲として聴いていたのに、
当時のお二人よりも 歳を経てきく歌謡曲。
今 それを、歳若の彼女で聴く 歌窈曲。
奥村チヨさんの、園まりさんの 歌う表情も目に浮かんできて、
ある種 不思議な感覚も覚えつつ、
それよりも、窈ちゃんの声と 眉間の刹那に魅入られます。
転
動かなくしたシーソーベンチの上に両足で乗り、空を見上げて 心の両手を広げます。
♪ 夜明けのうた ~ 岸 洋子
夜明けのうたよ
きのうの哀しみ
若い力を
溢れる想いを 望みを
抱かせておくれ
あたしの心の ふるさとの空
希望 とともに、岸さんの代表作。
わたし ではなく あたし であることで、より切々と 瑞々しく迫る想い。
初代お堂HPのメッセージも、 あたし で語られていましたっけ。
見上げる空へ 遥か荘厳な 抒情詩となって、唄いあげられていきます。
喉を潤して向こう向き、一息おいて
今 新しいアルバムを作っているところでして
前の 花蓮街 から
大好きな歌謡曲の世界に 進化したい自分を重ねて
進化窈として取り組んでいます
曲は 渡辺真知子さんとか 初めての方々に描いていただいてて
次は つんくさんに描いていただいた 哀しみジィプシーという曲です
聴いてください
前奏が始まると、舞台は 朱いジィプシー色の揺らめきにかわります。
ゆっくりと左傍に歩き、壁を背にして黒箱に腰かけます。
片足組んだつま先からハイヒールを脱いで、右手人差し指で ぶらり揺らしながら
ニヒルで 気だるい表情を浮かべます。
♪ 哀しみジィプシー ~
振り向きながら
哀しみ
ズ ィ プシ ィ
と 唄うフレーズに、音も 意味も 感情も 総てが波打っていく以外に、歌詩を思い出せなくて。
スパニッシュ・リズムの曲に乗せて、赤オレンジの䕃にうごめく アルジェの男と女
の物語が通り過ぎていきます。
そして、
舞台を覆う闇に立ち、一天から降りそそぐスポットライトが、彼女の白い魂を発色させていきます。
♪ 泣きべそ ~
あの日 フライ アウェイ
君は サーチラィト
抱きしめた空
忘れない
忘れたくない
忘れられない
静やかに唄いだした詩は、
やがて メンバーが確固とした意思を持って奏でる
吹き上げる大地の響きのような 荘厳な音戒を従えていきます。
一段と想いを振りしぼり、涙の汗をポッケに仕舞いながら、両手を広げて抱きしめる
変わらない空と
変わらない雲
僕だけの ☆
昔日から未来への しみじみとした独白に流したであろう涙
彼女の唄声は、その涙を 霧へと振り切ってしまうほど、力強くもありました。
盛り上げる 演奏の重低音を突抜けて、両手いっぱい 風となって広がるように。
願いと音が溢れた空気が やがては鎮まります。
☆ 白の夢 ~
各地を歩いていると
いろんな方が声をかけてくださいます
今日も 帯広空港で コンサートに来ました って
話しかけてくださいました
あ ! っ
て
隣席のお仲間の肩を右手でたたいて、互いの顔を見合わせました ・苦!
舞台のMCで紹介してくださるなんて
なんて 彼女は 配慮の方 なのでしょう 。。
さっきの 私たちへの微笑みも 確信することができました。
と、かけられた声の漫華鏡
代わりなきことを、窈ちゃんも 私たちも確かめ合った 前回のツアー。
そこで、披露された 小粒は小柄 何だかちょっと違和感♪物語の続編が続きます。
一青窈って ざわわの人
>じゃないです
ツアーアンケートの回答で
コンサートで一番印象に残った曲は 泪そうそう
>唄ってないんですけど
ゲイバーのママから
あんたの歌 知ってる ・・・ 泣き寝入り
>もらい泣きなんですけど
嬉し 話し 弾んで 小粒っ子
怒涛の ざわわで 泪そうそう
あたしも笑って 泣き寝入り
片手を広げ、頭の髪の毛をなぞって困り顔、
はたまた、相手に成りきり 表情豊かにポーズをとって迫ります。
笑い に落とす直前の 間 が、実にいい味を出しています。
そんな彼女を観ることができるのが、とても楽しくて。
タツロウさんと作った ♪小粒 の曲はそのままに、
新バージョンで聴かせてくれます
♪ 泣き寝入り ~
ざわわじゃないよ もらい泣きだよ
そうそうじゃないよ もらい泣きだよぉ
なんだかちょっと
何だかちょっと 異 和 寒
メンバーのバック・コーラスの粋も合った唄い声に、
彼女との距離が ぐっと近くなりました。
♪ 空中ブランコ ~
ピカソの部屋には ぁ
りんgo とグラス
ふたりで世界だ
一度だけなら 新 で 仕舞たい
体を前のめりにしてマイクを右手に、ワンピースの腰すそを右手でつまんで ひらひらと
あなたへ かなたへ 舞い踊りながら唄います。
落ちてゆくのも い い ね ぇ
て、昇ってしまった空の上。
右手に持ったタンバリン
高く上げて、窈先生から 手拍子のおさらいです。
カースケさんたちも、両手を頭上に揚げて お手本を示してくれます。
連打の次の 独特の間 の乱打
唱が始まると、追いかけていくのに 必死です。
♪ ホチキス ~
あなたとあたし
ホチキス kiss kiss
ついて はなれて またぁ kiss kiss
A HAん a haん a han
特別席で聴いたリハーサルの唱声も甦る 紗衣さんとの声の二重奏。
息も ぴったりです。
に 加えて、さぁ大変。
窈ちゃんは、左の階段から客席へ やんちゃ娘の一直線。
あっという間に雲の中。
声はすれど 姿は観えず、お池にはまった私たちは 振り向き 仰向き 嬉し顔。
人の波をすり抜け 彗々と、右手の通路に現れた彼女は ミドルタッチも織りまぜて、
まるで 満開の桜並木に舞う 千の花びらのよう。
舞台に戻った笑顔は、淡く 輝き続けます。
やがて、ライトが絞られ 彼女独りが浮かび上がります。
♪ 泣き寝入り ~
え え いぃ あぁ 君から もらい泣き
ほろり ほろり ふたりぼっち
やさしいのは 誰ですぅ
彼女の声に 楽器は静まり、闇なる心に 燈し火が宿ります。
このまま いってほしかったけど、ロックのリズムが 歌詩のやる瀬無い強烈な叫びに
応えます。
そして、曲は メンバー紹介へと変貌していきます。
ピアノ 紺 野 紗 衣
ベース 竹 下 欣 伸
ドラム 河 村 智 康
ギター 遠 山 哲 郎 ぉ
一人ひとり、紹介にあわせて自分の分身を、小気味よく響かせ 啼かせていきます。
全員が揃ったところで、音の息は うねる波のように奔放濠落、
見えぬ出口を求めて彷徨います。
からだで おしえて ほしい ほしい ほしい ぃ
やさしい の は
そ ぉう ここにいる 皆さんです
全身で 大きくお辞儀をし、慈美溢れる 満面の笑顔を発っした彼女、
を追って 五つの楽器が重低音で、スケール大きな 天の原を形創っていきます。
振りさけ見れば春日なる 一青の世界
♪ さよならありがと ~
くちなしの 実
未だ君に できもしない 約束ばかり
指切り 添い星
今でもきっと 僕の方が
紗衣さんのピアノが、打楽器のごとく 力強い芯として曲を貫いていきます。
奏べに身を任せ、片目片眉に哀愁つのる 独特の表情を浮かびます。
客席の独りひとりを、そして 想いの遥かを見やり
青い光の中で 百八つを結んでいく彼女。
今ならきっと 僕 の方がぁ
万感の余韻に浸りながら、
気持ちも体も 深呼吸をした後、
本編の終極を予感させる ボレロの調べがながれてきます。
♪ うんと幸せ ~
あなたが
うんと悲しくて
知りたくて
好きすぎて
切なくて
うんと歳とって
しわくちゃで
同じ土に還るまで すべて
倖せという 日々よ
淡々と唄い清め、切々と訴え 嘆き、願う姿。
過去を 未来を、実に 今を彩り、茫寂の甘美な香りさえ漂う心象の風景。
唄い込むほどに、味わいの増していく詩であると思えます。
気を込めて盛り上っていくエンディングを、無音で切り落とす潔さに洗われる思いです。
両手を広げて、楽器をおいた 左右のメンバーを引き寄せ、手を振りながら左袖へ入っていく
窈ちゃんと仲間たち。
見送る拍手が、手拍子に替り、そして 静かで熱いアンコールの波音へと高まっていきます。
今回は、彼女たちが この廊下を通って、あの部屋で一息着替えて て、想像できる近しさが、
嬉しいような 不思議でもあるような。
やがて現れた窈ちゃん。
しわ模様の白のブラウスと、ジーンズパンツの お姿です。
他のメンバーも、ツアーTシャツを着て、その気 満々。
楽しい物販タイムの始まりです。
食べれる あいつ
哲郎さんが うめしそのり を、ま・た・たべて、
客先へもご相伴。
マイクを向けて
おいしいです
私たちも手を上げて、 みたけど 露の夢でした。
白と桃紅色の hitoto Tシャツ
頬づえ手ぬぐい ジョニーと窈ママ物語
ツアーパンフ 窈bon 2011
etc
皆んなとのやり取りは、ステージママの貫録十分です。
楽しいひとときが過ぎ、マイクを持った彼女が語ります。
子供のころから 何かがあると文字にして書いていました
気持ちと体が離れて
想いや考えが まとまらなくなったり
分からなくなった時
私は 文字にしてみます
そうすると 自分の気持ちを整理できて
分かったりします
らぶれたぁ
聴いてください
♪ らぶれたぁ ~
こころとからだが バラバラになってしまうから
らぶれたぁ 描いてみるよぉ
馬鹿で愚かで 傷つけない 最強の兵器
だから
いつか あなたに
いつか 大好きな あなたに
女の子に戻り、恋する 心の惑いを ありのままに描きつける君。
あなたへ向かい そして あなたを好きな自分を知る 素の想い。
開くことができた小窓から見える風景には、どんな明日が 待っているのでしょう。
そこへ、
遥けき空より吹いてきた 一陣の風が彼女の髪を揺らします。
♪ 時代 ~ 中島 みゆき
今は こ ん な に 悲 しくて
泪も 枯れ はて て
もう 二度と笑顔に は
なれそうも ない け ど
人生という旅
喜び 哀しみ 別れ 出逢い
絶望と希望
そして
再生
旅を続ける私たちに吹く 今日の風
に やっと、巡り合えた気がしました。
唄い継ぐ彼女は
会場の 一人ひとりの魂に語りかけます。
胸に手話の真心を抱いて
あなたと あなたの好きな人が
百年 続きますように
♪ ハナミズキ ~
空を押し上げて
手を伸ばす 五月の 君
果てない波に
果てない夢を
言霊の宿るがごとく、一言一譜を全心で唄う彼女。
全霊で応える 私たち。
唄い手だけでは、決して生まれない
応える百の心が、共に 同じ願いを担う、懸けがえのない 命と命の曲。
右手を前に拝み、深くこうべを垂れて
君と好きな人が
百年 続きますように。
拍手をしながら、意を決して立ち上がった 最前列のお仲間と私。
会場で二人だけ。
メンバーが先に退場した後、独り両腕を上げて 手を振って、
舞台右手 私たちの目前にも来てくれた時、お仲間から
窈ちゃん ありがとうぉ
て 心の花束をいっぱい込めた声を投げると。
両手をおなかの前に さっと合わせて、
泣きべそかいた女の子が 笑ったような 頬恵美で
ぺこりと お辞儀をしてくださいました。
その仕草が、とても素直でかわいくて。
普段の彼女に逢えたような、温かく ほっと安らぐ思いがしました。
そして、左手にもあいさつを送り、 幕後の夢人となりました。
身をゆだねる音楽が得られることは、とても幸せなことだと思います。
こらからも、彼女と 明日に向かって 揺らめいていきたいと思っています。
合田さんの明日が 豊かな色で彩られますように。
鮮やかな、ライトブルー、人恋しき 紫紺。
咲く花の匂うが如く、一瞬の怒涛の様に、
生きているつかの間の幸せをささやく様に、
ありがとう、
レモングラスのハーブティーで
きょうの疲れを癒し、耳元の音楽に
身体を委ね、
明日も頑張ります。