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お酒のお供Y・・・146

2015-04-25 11:41:26 | 日記


浮き世根問

根問というのは、ものごとを根掘り葉掘り聞くこと。

さしずめ横丁のご隠居などは解説役としてうってつけ。

今日も長屋の暇人の熊がご隠居のところへやってきている。

毎日、本ばかり読んで何かいいことがあるのかと言う熊に、

ご隠居がお前よりはるかにもの知りになると答えると、

「それじゃあ、聞きたいことがある」

何を聞くかと思えば、お天とうさまにかけあって、

なんとかしてもらいたいと言う。

もっとまじめなことが聞けないのかとご隠居が文句を言うと、

今度はガンモドキの表裏や炭団の上下の見分け方などくだらないことばかり尋ねる。

「もっと他にあるだろう」

すると熊、「嫁入りというのはどういうわけだ」ときた。

やっとまともな質問。女入りとか、娘入りでもいいじゃないかという素朴な疑問だ。

ご隠居の答えは、男の目が二つ、女も目は二つ、両方合わせるから

四目入りだというもの。熊が、それじゃ男が森の石松だったら三目入り、

八つ目ウナギの婚礼は十六目入りかとちゃかしても、ご隠居は動じない。

「そういう決まりだ」

ご隠居の知識のほどはかなりあやしい。奥さんというのは、家の奥で

子供を生むから奥産。カカアは家から家へ嫁いでくるから家家というなどと

熊を煙にまいている。  婚礼の話から、結納の品にある蓬莱の

島台のことを思いだした。 「あの爺さんと婆さんはなんだ」

お前百までわしゃ九十九までという縁起物だと答えると、「それならホウキと

熊手をもってるのは、お前掃くまでわしゃしじゅう熊手のシャレか」とくる。

松竹梅から鶴亀の話になり、それからも根掘り葉掘りしつこく聞きつづけるから、

ご隠居もだんだんと疲れてきた。  極楽はどこにあると聞かれて、答えに

つまったのをしおに、ちゃんとあるからもう帰れと熊を追いだそうとしたが帰らない。

「だから、その場所を」  うるさいので仏壇の前へ連れていき、

「これが極楽だ。死んだら皆ここにくる」

「鶴亀もやはりここで仏になりますか」  

「いや、あれはならない」

「じゃあ何に」

「よく見ろ。このとおりロウソク立てになっている」

                    立川志の輔   古典落語100席引用


怪傑、快傑、開結、魁傑、解決、助さん、格さん、この辺でやめておきなさい。

この門所が目に入らぬか~、「おちょぼぐちぃ」。

一同「ははぁ~ぁ」。見て黄門。(@’_`)痛いなぁ*2



おちょぼ口でもおちょこでそら・あかね