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Tシャツとサンダルの候

紺碧の阿蘇


4月来から、阿蘇の中岳・高岳への登山が可能となった。

この山だけは、登れるうちに登っておかないと、いつまた噴火するやも知れぬ。

全国的に危険な暑さに見舞われた昨日、私は阿蘇へと向かった。


登るルートは決めている。

砂千里から中岳稜線に登り、中岳、高岳を目指す予定だ。

このルートならば、前回の噴火の痕跡が、一番良く見えるからである。



もっとも火口規制の一環で、まだ砂千里は通行できない。

かなり遠回りになるが、砂千里を迂回し、皿山ルートを行くことになる。

結構じゃないか。

皿山には登ったことがないし、良い機会である。



早速、噴火の爪痕が目の前に現われた。

分厚い火山灰が沢を覆い尽くしている。









中岳第一火口が見える。

火口周辺では、複数の重機が復旧作業の真っ最中である。



皿山の頂上はどこだろう?

丁度その時、皿山方向から人が降りてきた。


「皿山って、一番奥のあそこですか?」

「そうみたいです。」

「中岳と高岳も登った?」

「はい。爆風でした。いやー、念願の阿蘇に登れて感激しました。」

「え、どこから?」

「北海道です。今日帰ります。」

「ヒョエーー!!」


北海道人に阿蘇の山を尋ねる九州人て、一体・・・



そんなこんなで、皿山到着だ。

背後に、中岳と高岳が見える。



降灰の影響か、ミヤマキリシマの上面が枯れている。

ただし、緑の葉も所々垣間見える。

自然の治癒力に期待したい。



登山道は一面青灰色に変わっている。

この状態は中岳稜線まで続いた。



砂千里




ガレ場の急登までやってきた。

見上げただけで、疲れてくる。

しゃあない。

登るとするか。






ゼヒー、ゼヒー

やっと、ここまで登ってきたぜ。



根子岳の頭が見えてきた。

ここまで来れば、あとは楽チンだ。



サクッと南岳に登ったら、




中岳稜線を行く。




白粉を塗ったような火口。




中岳山頂。

山頂付近からは、いきなり、北海道の彼が言う『爆風』に変わる。



爆風吹き荒れる稜線を行く。




阿蘇山を覆う紺碧の空。




高岳到着。

遠く九重連山の上に、奇妙なキノコ雲が。

どういった加減で、あんな格好になるんだろう?



何はともあれ、阿蘇千枚田をバックに、


モシャリ





烏帽子岳、杵島岳、往生岳、中岳。

阿蘇の名だたる名峰が一望だ。



当初の予定では、高岳東峰まで足を伸ばすつもりだったが・・・

膝に違和感あり。

念のため、ここから折り返すことにした。



月見小屋と根子岳




稜線を折り返す。

高岳東峰から高岳、中岳稜線の間にいる人間は、この時間、どうやら私一人のようである。

こんなに人がいない阿蘇も初めてである。



この辺から、膝の痛みが本格的となってきた。

一歩踏み出す毎に、顔をしかめる体たらくである。

やっと股関節痛が一段落したと思ったのに・・・



とは言え、

噴煙を上げる中岳火口。

荒々しい山肌。

溶岩が作りだす奇観。

阿蘇はやはり魅力たっぷりだ。



次はいつ登ろうか。


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