6月は忙しい。
最低でも3回、阿蘇や九重でミヤマキリシマを拝みたい。
黒髪山の蘭も気になる。
そして、英彦山の大山蓮華に姫沙羅も。
それに加え、6月第3週以降の土日は、ある講座で全て埋まってしまった。
山の日程は、天候と花期を睨めっこしながら、平日に割り振っていくしかない。
そうそう、バスツアーまでスケジュールに加わった。
中々大変なのだ。
まだ山の予定は残っている。
天山である。
ザックを担いだら、先ずは雨山を目指す。
雨山が見えてきた。
雨山分岐を折れたら、
緩やかな登りが山頂まで続く。
ソクシンラン
雨山山頂到着。
水分補給を済ませたら、とっとと折り返す。
ヤマツツジの細道を通り抜け、
蛇紋岩のガレ場を登り切れば、
夏雲沸き立つ天山である。
見下ろせば、佐賀平野は一面の水鏡である。
いつも通り、稜線歩きを楽しむ。
時折、稜線を渡る風が心地良い。
陸自の観測ヘリだろうか。
不意に稜線の下から、瀑音と共に舞い上がってきた。
暫くは、このヘリを見上げながら歩いて行く。
モウセンゴケポイントを過ぎると、
ホラいた。
今回の目的、ヤマトキソウだ。
「可愛かあ。」(家内)
うむ。
それについては異論は無い。
こちらの美人さんは、おちょぼ口を少し開かせている。
そこはかとない色気すら感じるのは私だけだろうか。
「オッチャンだけたい。」
蕾は緑色をしている。
初めて見た。
おちょぼ口から、小虫が這い出てきた。
目的達成したら、山飯である。
ザックの中で潰れてしまった海老ロールを、
モシャリ
いと美味し。
ホオジロとホオアカ?
同じ松の木の上で囀り遭っている。
正しく鳩首会談である。
パンを食う私達の前で、コバノギボウシが蕾を膨らませている。
天山は夏色に変わりつつある。
「次がある。とっとと降りるぞ。」(私)
「おう。」(家内)
続く