院長ブログ「幸せってなぁに?」

南青山で歯科医院を開業している院長が日々気づいた事、感じたことを気ままに書き記したブログです。

コンビニ対決

2009-08-29 | 仕事について
私の家の近くには、コンビニがセブンイレブン1件とam pmが2件の計3件あります。

3件の中でセブンイレブンだけがお客さんがいっぱいなのです。

マスコミで、セブンイレブンの一人勝ちの様に言われますが、まさにそのような感じなのです。

実際に中に入ってみますと、am pmは2件とも雑誌にヒモをかけていて立ち読みをさせないようにしていますが、セブンイレブンではそういう事をしていないので若者が大勢います。

立ち読みされたのでは、確かにお店の利益にはなりませんが、ガラガラのお店というのは入ろうとする人に余計なプレッシャーをかけてしまいます。

私も以前、レストランで、戸を開けた瞬間、中には1人もお客さんがいなくて、思わず条件反射で戸を閉めて引き返した事がありました。(笑)

本当に無意識の行動で、これが人間の心理なのだと痛感しました。

私のクリニックも、予約制にもかかわれず、いつも待合室には人がいっぱいで申し訳なく思っていますが、たまにDRやスタッフが休みを取った時に待合室に待っている人がいないと、患者さんの中にはとても不安そうに、担当のスタッフに「今日は人が少ないですね?!」と聞いてくるらしいです。

当クリニックでは、患者さんが多いのが当たり前なので、たまにすいている時は、その時の患者さんに喜んでもらえるぐらいに思っていたのに、治療に来ている患者さんが少ないと逆に不安をおぼえるものなんだ、と再認識してしまいました。


話をコンビニに戻しましょう。

私は、2件のam pmにも「雑誌をひもでくくったりすると、逆にお客さんが減りますよ」とアドバイスしてあげたくなりました。

一方、さすがにセブンイレブンはお客さんの心理がわかっているなと感心しました。

人間関係はギブ&テイクというように、まずははじめに自分が相手に何かを提供しなければなりません。

ドンドン立ち読みをさせて若者を集めろというわけではなくて、「お金を払わないお客はお客ではない」というイメージが本のヒモから感じられると、そのお店ではなんとなく何も買いたくなくなってくるのが人間の心理なのです。

それに、他のお客がいないという事は、店員の視線も自分に集中しているんだろうなと思うと買い物をする際のプレッシャーになってしまいますしね……

お客の心理として、嫌な人からは買いたくないという心理がありますので、経営者が嫌な人に思えると、そこでお金を使いたくなくなってくるのです。

ホームページにしても、お客さんをたくさん集めようとして作るといやらしい内容になってきますが、読む人に情報を与えようという思いで作っていけば、読み手の視点に立った内容になってきて感謝してもらえるのです。

頭ではわかっていても、人間関係において「まずは自分から与える」という事が、なかなか難しいものなのです。

難しいだけにそれが出来る人の周りには、人もお金も集まってくるのです。

本からの勉強の仕方

2009-08-28 | 子育て
私は2児の父親ですが、子育てについては試行錯誤の状態です。

我が家の子育ての中心は母親ですが、教育方針については、私なりに、自分の経験や本を読んだり勉強しながら子育てには参加しているつもりです。

最近の本の多くは、「子供の自主性を生かして伸び伸びと育てる方がいい」という趣旨のものが多いです。

一方、今の教育は甘やかしすぎていて、このしっぺ返しは大人になって必ず悪い形で現れる、と警告しているものもあります。

これらの本を読む限りでは、多くの親は惑わされるだろうなと思います。

私自身、本を書いているので分かりますが、本というのは全てのことを書けるわけではありません。

原稿を書くときに思いついたことを文字にしていきますが、微妙なニュアンスや物事の本質を、本当に100%表現できているかといえば必ずしもそうではないように思えます。

物事には必ず良い面と悪い面があって、実際はどちらも正しいが、自分はこちらの方を少しだけ重視しているという場合でも、本にする場合は「その重視していることこそが正しいのだ」というスタンスで書かなければいけません。

それに、子供にも色んなタイプの子供がいますが、それら全てのタイプの子供について分類して原稿にするわけにはいきません。

そこで、本の形にする際は、自分の考えをより分かりやすく表現するために、「これに気をつければ全てがうまくいく」という風に書くしかないのです。

本というのは、あくまでヒントを提示してくれるだけで、最終的には読む人が、自分の頭で考えて、自分なりにアレンジしなければいけないのです。

子育てに関しても、どうしても1つの答えを求めてしまいますが、のびのび育てる部分もあれば、厳しくしないといけない部分もあります。

その本質は、自分が子供だったらどうしてほしいかということと、そこに愛情があるかということのように思います。

ただ勘違いしないようにしないといけないのが、「勉強だけできればこの子は幸せになれる」とか「この子は将来○×の仕事につかせたい」とかいった、大人の考えを押し付けることが子供の幸せだ、と思い込んだりすることは絶対に避けなければいけません。

子供は親の影響を多分に受けますから、何が子供の幸せなのかということを考えながら、試行錯誤していくことが必要なのではないかと思います。

子育ては自分育てといわれますが、自分の考え方が未熟であれば子供に対しても間違った価値観を植え付けてしまうでしょう。

子供にきちんとした大人になってほしいと思えば、まずはどうすれば自分が子供のお手本になれるかという事を考えながら成長していくことが大切なのではないかと思います。

このブログも、本と同じで私の言いたいことの一部しか言えていないので、誤解を招く表現もあるかもしれません。

他人の文章は、その人の言いたいことのあくまで氷山の一角であって、本質は自分で考えながらいいことだけを取捨選択していってください。


他人は自分の鏡

2009-08-24 | 幸せへの気づき
医院の経営者のトップとして、社員の働き方はどうしても気になってしまいます。

「よく働いてくれているなー」と感じるときもあれば「手抜きが目立つなー」と感じるときもあります。

社員自身の体調の違いや、気分が乗る時と乗らない時があることもあるでしょうが、一番の違いは、私自身の心の持ち方に違いがあるのだと思っています。

自分が頑張っている時には、他の人も皆頑張ってくれていると思えますし、自分が手抜きをしている時は、社員も手抜きをしているように感じるものなのです。
他人は自分の鏡なのです。

自分の考え方、在り方が他人を通して自分に戻ってくるのです。

自分が頑張っている時に、例え社員が手抜きをしていても、彼ら彼女らにも何か事情があるのだろうから、今は自分が頑張ろう、といい方にも解釈できますが、自分が頑張っていない時には、社員まで手抜きをしたら組織として成り立たないと思えて不安になってしまうので、社員の言動にイライラしてくるのです。

相手を信じれば相手も信頼してもらおうと頑張れますが、相手を疑えば相手のやる気もそがれてしまいます。

相手を信じられるか、信じられないかは、自分の心の状態に影響されやすいのです。

他人を変えようとしてもなかなか変わりません。

自分を変えていくことが、相手が自分自身で気づく一番の近道なのです。

もちろん、トップとして言うべきことは言えなければいけませんが、思うように物事が運ばない時、常にイライラするのではなく、時には自分の考え方や受け取り方にも問題があるのではないかと、自分が変わることに意識を向けることで物事がいいほうに展開することも少なくないのです。

他人の言動を変えようとしても無理な場合が多いですが、自分を変えていけば、例え相手が変わらなくても、自分の成長は約束されるわけですから、自分も成長した上で相手も変わってくれれば1石2鳥で大儲けなのではないでしょうか。

「他人は自分の鏡」と思うことで少しは気持ちが落ち着くものです。


夫婦生活は修行?

2009-08-22 | 院長日記
年々離婚率が高くなってきています。

なんで夫婦はいつもけんかになるのか、と考えたことがあるでしょうか?

日本一のお金持ちの斉藤ひとりさんは、「結婚は人生の修行のためにあって、自分と一番あわない人と結婚するようになっている」と著書で述べられていました。

「結婚は修行」「自分の性格と反対の性格の人と結婚している」とよく言われますが、なぜ人は自分と反対の人を選んでしまうかを考えた時に、自分なりの結論が出ました。

多くの人は、多かれ少なかれ自己嫌悪感、コンプレックスを持っています。

「自分を好き」と思っている人のほうが少ないでしょう。

みんな自分の事が好きになれないので、自分とは違うタイプの人、自分には持っていないものを持っている人に惹かれてしまいます。

しかし、いくら自分を否定しても、心の底ではやはり自分の考えや行動を一番正しいと思っているのです。

ここが不幸の始まりなのです。

ある時は自己嫌悪、そしてある時は自己肯定、このいいバランスが自分の中で起きているときには問題ないのですが、自分は正しいと思っている事を、他人(妻)に自分を否定するような言動をとられると、どうしてもけんかになってしまうのです。

幸せになるためには、相手を変えようとするのではなく、自分が変わっていくしかないのです。

そのことにお互いが気付くまで、夫婦間でけんかは絶えないでしょう。

どちらか一方が気付けば、けんかの回数は減ってくるでしょう。

元をただせば、自分のことを嫌いな人が相手に何かを求めて結婚するから不幸になるのです。

自分にないものを相手に求めるから無理が生じるのです。

相手に幸せにしてもらおうということが根本的に間違っているのです。

自分自身のことをありのままで受け入れていて、日々幸せを感じていて、相手に多くを期待していない人どおしがする結婚は決して修行などではなく、楽しいものだと思います。

しかし、現実には多くの結婚が、いろんなことを学ぶための修行になっているように思えます。

独身の読者の方で、幸せな結婚をしたいのであれば、まずは自分自身を受け入れて自分ひとりでも幸せを感じられるようになることが先決だと思います。

結婚で相手に何かを求めることが、不幸を招くきっかけになるのだと思います。

幸せになるのも不幸になるのも、自分の考え方次第だと思い込む事が大切なのです。

そう……思い込むのです。

事実がどうであれ、他人がなんと言おうと、自分の中ではそうなんだと思い込んで信じる事がブレない自分にしてくれるように思います。

ブログを書く意味

2009-08-20 | 仕事について
今日はウキウキしてブログを書いています。

と言いますのも、このブログを読んでいただいている歌手の方から、「このブログで勉強させてもらっています」というメールを頂き、自分の行為が誰かの役に立っているんだという事がとてもうれしかったです。

何かを続けていく時に、他人からの評価が継続させる力になるのです。

ダイエットをしている人が、誰かに「最近やせたね」「最近きれいになったね」というコメントがあるから、ダイエットを継続できるのだと思います。

という事で、今日はブログを書く意味についてお話したいと思います。

私のクリニックでは私だけでなくスタッフにもブログを書くことを義務付けています。

それは、ブログを書く事がスタッフの成長のために役立つことだと確信しているから、スタッフには抵抗され迷惑がられても義務化しました。

「当医院の方針なので、ブログを書けないのなら辞めてください」というスタンスで、トップダウンで強制的に決めさせていただきました。

私が本を書いたりブログを書いたりして気づいたことは、人は書きながら頭の中が整理されてくるということです。

書き始めるまでは点であった知識が、書き始めることで線になっていくのです。

もちろん、うまく書ける場合ばかりではありませんが、うまく書けない時には、なぜうまく書けないのだろうと考えるから成長するのです。

うまく書くということは、かっこいい文章を書くこととは全然違います。

いい文章とは、自分の言いたいことが相手に伝わる文章です。

小学生レベルの言葉で十分なのです。

「頭ではもっと色々考えているのに、文章や言葉にするとどうしてもうまく伝えられない」と言う人が多いですが、伝えられないことは存在していない事と同じだと信じることから始まるのです。

学生時代みたいに、頭の中にあることが評価の対象にはなりません。

社会に出てからは、伝えられることが評価の対象なのです。

相手に伝える為に、書いたり、話したり、行動したり、色んな方法で思いを伝える訓練をしていかなければいけないのです。

その第一歩としては、書くことが一番いいのです。

話したり行動するには相手が必要なので、成長途中では自分のメッセージが他人に受け入れられないことが発生してくると、それが挫折の原因にもなってくるのです。

その点、書くことは、書き始めたときには頭が整理できていなくても、何度も修正できますし、日に日に書く内容が説得力のあるものになっていくものなのです。

「習うより慣れろ」ということわざがありますが、発信し続けていくうちに、伝える技術が向上してくるのです。

自分の思いを伝えることは、想像以上に難しいことです。

「人間関係は誤解を生じて当たり前」というぐらいの考え方でスタートすることで、伝える技術を磨くことに本気になれるのです.

私は、普段、その人がどんなことに意識を集中して、何を考えているかということで、人間の価値は、決まるのではないかと思っています。

更に一歩進めると、どんなことを考え、その考えを相手に伝わるように整理でき、何らかの言動で形にしていくことが大切だと思っています。

ブログというのは、原石である自分の考えを、少しずつ目に見えるダイヤモンドにしていくことを手助けしてくれる手段だと考えています。