●眼下にバオバブ
19人乗りのプロペラ機が、広い滑走路にぽつんとたたずんでいた。
「え~っこれに乗るの?」と内心びびりながら乗り込むと、メタボな欧米人で満席だった。
飛行中、よろよろと揺れる度に、「ついにマダガスカルで私の人生も終わってしまうのか~。ニュースで名前が出るよな~。」とかいろいろ考えた。
そのうちに、モロンダバが近づいてくると、眼下にバオバブの木が見えてきて、テンションが上がってきた。
へ~、バオバブってこんな風に生えてるんだ~、かわいいな~。
目が釘づけになり、さっきの恐怖はすっかり忘れていた。
そんなこんなで1時間半かけてモロンダバに無事到着。
●モロンダバ到着
プロペラ機を降りると歩いてターミナルへ。
ターミナルというほどの建物ではないけれど(笑)
モワ~ンとした熱気が肌に伝わって、すぐに汗ばんでくる。
涼しいアンタナナリボから来たからよけい暑く感じる。
モロンダバ空港はとても小さく、たった19人分の荷物なのに、短いターンテーブルを一応回すのがおかしかった。
私のスーツケースはすぐ出てきた。
到着ロビーに出るとガイドのミッシェルさんとドライバーのフィレモさん(どちらも男性)の笑顔が見えてホッとした。
モロンダバには日本語ガイドがいないので、英語ガイドを頼んだのに、ミッシェルさんは英語が全く通じなかった。
さすがマダガスカル、アバウトだな~(笑)
でもフィレモさんが英語を少し話すので助かった。
●モロンダバのでこぼこ道
何度も言うけど、モロンダバはとても暑い。
なのに車にエアコンがついていないのだ!
窓を全開にして走るのは気持ちいいけど、舗装されていない道が多いので、対向車とすれ違う度に土埃を浴びないといけない。
私はコンタクトレンズなので、これはヤバイと思い、すぐサングラスをした。
今度はでこぼこだらけの道にびっくりした。
町のメインストリートもあちこち陥没していて、平らな部分を探すのが難しいほど。
フィレモさんは慣れているようで、穴を避けながら上手に蛇行運転をする。
時々歩道に乗り上げて走ったりして・・・。
しかも結構なスピードで走るので、私は珍しく酔いそうになった。
モロンダバ、強烈だな~。 絶対、体調くずしそう(^^;)
●モロンダバの町中
アンタナナリボでは買い物に夢中で、昼食を取る時間がなくなったので、町の食堂で降ろしてもらう。
2人はもう食べていたので、車で待つと言う。
私は早くできそうなオムレツとパンを注文した。
食堂もクーラーがかかっていないので暑い。
入口のドアも窓も全開だったので、気がつけば、数匹のハエが・・・。
いやな予感通り、私の大事なランチに群がってきた!
左手でハエを追っ払いながら急いで食べたので味は覚えていない(笑)
でもこれからずっと食事中はハエとの戦いなんだろうな~と思ったら気が重くなった。
この時、私は絶対おなかをこわす!と確信したのだ(^^;)
私が予定外の昼食を取ったので、時間がなくなってしまったらしく、ホテルにチェックインするとすぐ出発すると言う。
汗をかいていたので、シャワーを浴びてすっきりしたかったけど仕方がない。
化粧の取れて汗ばんだ顔に再び土埃を浴びながら、バオバブ見学に向かう。
●バオバブの群生地
でこぼこだらけの悪路を走ること40分。
遠くにバオバブの木が1本、2本、3本と見えてきた。
感動して思わず歓声を上げると、ミッシェルさんとフィレモさんがニコニコと私を見ていた。
そりゃ、現地の人にとっては珍しい景色じゃないよね(^^;)
●バオバブ街道
ついにやってきました!
この景色を見るため、日本から22時間、遠かったな~と思うと感動もひとしお。
回りが低い草木ばかりなので、バオバブのニョキニョキ感がよく分かる。
なんだか違う惑星に来たような不思議な感じ。
長年の夢だったので私にとっては聖地のようなところである。
●反対側から見たバオバブ街道
うっうつくしぃ~!
いつまでも眺めていたい。帰りたくないな~。
●バオバブの木
近くで見るとその大きさに圧倒される。
この木の根本の方に私が小さく映っていたけど、カットしたので大きさが分かりずらくてすみません(>_<)
はしごで登って、枝に座ったら気持ちいいだろうな~。
上からはどんな景色が見えるんだろう。
●こんなバオバブも
●バオバブの実
バオバブの実って意外と大きくてびっくり。
ラグビーボールより一回り小さいくらいで、茶色いビロードのような毛に覆われている。
中の実は食べたり、ジュースにしたりするそうだ。
ぜひ挑戦してみたいと思って、レストランでジュースを注文したら、水でうすめたものが出てきた。
絶対おなかをこわすと思って、残念だけどあきらめた。
●池に映る逆さバオバブ
●家路を急ぐ親子
バオバブの並木道を時々、農作業から帰る牛車が通る。
絵のようなのどかな風景。
●子供たち
バオバブの木のそばで酪農をしている家族が寄ってきた。
子供たちが遠慮がちに「ボンボン」と言って手を出してくる。
女の子ははにかみながら、私のヘアピンを指さして欲しいというしぐさをする。
インドの物乞いの子供たちに比べたらなんて控えめでかわいいんでしょう。
ヘアピンは1つしかないのであげられなかったけど、飴とカラフルなボールペンをあげたらとても喜んでくれた。
するとどこから現れたのか、気がつけば子供たち20人くらいに囲まれていた。
皆、「ボンボン」「ボンボン」と言って手を出してくる。
そばにいたガイドのミッシェルさんがジェスチャーで「この子たちにも飴をあげて」と言うので、イヤな予感がしたけどバッグから飴の袋を出した。
とたんに袋は引ったくられ、激しい飴の争奪戦が始まった。
私とミッシェルさんは危険を感じて車に走った。
飴にありつけなかった子供たちが追いかけてくる!
私は服やバッグを引っ張られながら、なんとか車に乗り込んで鍵をかけてホッとした。
でも子供たちは窓をたたいてくるので、本当に怖かった。
「ミッシェルさ~ん!」とにらむと、彼はのんきに笑っていた。
子供も個人だと控えめだけど、集団になると豹変するのはどこの国も同じなのかな。
大変勉強になりました。
●バオバブと牛たち
●夕日とバオバブ
幸せな1日でした。
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