むしとり。

(´・ω・`)

スジキイロカメノコハムシ

2024-07-16 | 甲虫目
所属する同好会の薄い本に、
スジキイロカメノコハムシ(Cassida nobilis)の
観察記録を投稿し、薄い本はつい先日発行された(´・ω・`)。

本種については、これまで生活史がよく分かっていなかったが
今年、某誌面に栃木県における観察記録が詳細に書かれた。
その記事には、参考資料としてこのブログを閲覧したとして
URLが載せられていた。

ブログにはこれまでに本種の画像を2度載せてはいたが、
薄い本へは投稿しておらず·····今回改めて記事に纏めてた(´・ω・`)。



2013年7月2日、宮城県石巻市。
未成熟の新成虫で、道路脇の畑のシロザにいた。
その畑は、道路工事の影響で現在は消失(´・ω・`)。



こっちは2015年4月24日、岩手県宮古市。
越冬明けの個体で、311の津波で被災後、荒地となった住宅地跡で見つけた。
この環境も、造成されて消失(´・ω・`)。


以下からは、薄い本にも書いた
本種の確認状況と自宅での飼育観察結果の一部を紹介。



福島県下郷町。
畑の脇や、耕作が放棄された草地にめっちゃシロザが生えていた。
シロザの丈は1〜5cmくらいとまだ小さいが、





既に幼虫が見られた(´・ω・`)。
お腹の端の方が赤紫っぽくなってるのが特徴の1つ。
幼虫が付いたシロザを観察すると、子葉、茎等に卵の殻が見つかった。



幼虫はシロザごと採集して、自宅で鉢植えを作って飼育した。



面白かったのは、十分育った幼虫は
シロザの葉から降り、茎の根本やその周辺の小石、
枯れ葉の下に隠れて蛹化する習性かあったこと(´・ω・`)。

なお、蛹になったばかりは明るい黄緑色、時間が経つと
オリーブ色?みたいな暗い色彩になる。



羽化したばかりの成虫。美しい黄色をしている。



成虫はシロザの葉へ登り、上の方にある柔らかい新葉を後食する。
上翅には徐々に紅色の紋が出現する。



あと、落ち葉とか小石の影に隠れるのも好きな模様。



成熟し、その名を冠する金属光沢の筋模様が出現。
このあとはシロザをほとんど食べなくなり、物陰に隠れて動かなくなる。
休眠してしまうっぽい(´・ω・`)。

以上、備忘録を兼ねて。
しかしながら、一生のうち、新成虫から産卵期までの間に
体色がこれほど大きく変化する本種の特徴は、他のカメノコハムシにはなく
実に魅力的。本種についてはまだ知りたい事が沢山あり、
今後も刮目を続けたい(´・ω・`)。
コメント
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