息を潜めて
体を重ねて
それから恋をした私たち。
ねぇ知ってる?
ツボミおねぇ様に出会うまでの私って
過去に目をふせてばかりいたんだよ
群集に埋没して、ただただ孤独な私を
必要としてくれたのは ツボミおねぇ様だけだったんだよ?
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
初めて好きになった人は同性だった
あの綺麗な長い指が好きだった
私をからかう時、悪戯っぽく笑うあの笑顔が好きだった
あんなに細いのに 柔らかくってあったかくて・・・
小さく脈打つ 心音が・・・愛しかった
こんなに愛していたから
あの一言が許せなかった
「マリーもさ、男の人としていいからね」
恋した相手は同性だった
それから私は 異性を知った
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
トントントン
「マリー、入るね」
私は返事もせず、布団にうずくまったまま震えていた
お姉さまに昨日の夜あったことをばれたくなかった
後ろでお姉さまが椅子に腰掛け、タバコに火をつける音が聞こえた
「正直に答えて。・・・ゆうべ・・・どこにいたの?」
寝ていないことなんかすぐにばれていたみたい
私は精一杯取り繕った声でこたえた
「や、やだなぁ~w友達のゆうちゃんと朝までオールでカラオケしていましたよw久しぶりだから超盛り上がっちゃってw中森明菜とか全部歌ったし・・・w」
この人に嘘が通用しないことなんてわかってたのに・・・それくらい、私はどうしようもなかった
「なんで・・・なんで嘘つくの?マリー、声もかれてないじゃん・・・」
「・・・起きてよ!こっち向いてよ!!!」
強引にふとんをはがそうとするお姉さま。
私は必死に抵抗した。何度も何度も身体を洗ったのに、あの男の匂い全部流したはずなのに、それでもこの人にばれてしまいそうで・・・
結局、ふとんをはがされた私は、ただただ涙を流すことしかできなかった
お姉さまは何も聴かずに、しばらく黙ってタバコを吸っていた
やがてタバコが吸い終わって
お姉さまはいつもの優しい声で私に言った
「とりあえずさ、今からあの海にいこっ」
つづく
体を重ねて
それから恋をした私たち。
ねぇ知ってる?
ツボミおねぇ様に出会うまでの私って
過去に目をふせてばかりいたんだよ
群集に埋没して、ただただ孤独な私を
必要としてくれたのは ツボミおねぇ様だけだったんだよ?
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
初めて好きになった人は同性だった
あの綺麗な長い指が好きだった
私をからかう時、悪戯っぽく笑うあの笑顔が好きだった
あんなに細いのに 柔らかくってあったかくて・・・
小さく脈打つ 心音が・・・愛しかった
こんなに愛していたから
あの一言が許せなかった
「マリーもさ、男の人としていいからね」
恋した相手は同性だった
それから私は 異性を知った
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
トントントン
「マリー、入るね」
私は返事もせず、布団にうずくまったまま震えていた
お姉さまに昨日の夜あったことをばれたくなかった
後ろでお姉さまが椅子に腰掛け、タバコに火をつける音が聞こえた
「正直に答えて。・・・ゆうべ・・・どこにいたの?」
寝ていないことなんかすぐにばれていたみたい
私は精一杯取り繕った声でこたえた
「や、やだなぁ~w友達のゆうちゃんと朝までオールでカラオケしていましたよw久しぶりだから超盛り上がっちゃってw中森明菜とか全部歌ったし・・・w」
この人に嘘が通用しないことなんてわかってたのに・・・それくらい、私はどうしようもなかった
「なんで・・・なんで嘘つくの?マリー、声もかれてないじゃん・・・」
「・・・起きてよ!こっち向いてよ!!!」
強引にふとんをはがそうとするお姉さま。
私は必死に抵抗した。何度も何度も身体を洗ったのに、あの男の匂い全部流したはずなのに、それでもこの人にばれてしまいそうで・・・
結局、ふとんをはがされた私は、ただただ涙を流すことしかできなかった
お姉さまは何も聴かずに、しばらく黙ってタバコを吸っていた
やがてタバコが吸い終わって
お姉さまはいつもの優しい声で私に言った
「とりあえずさ、今からあの海にいこっ」
つづく