ちばわん の預かりっ子と仮母の奮闘記
Legacy of Merconi
心の中のしっぽ
今朝マイカの病院に行きました。菌培養の結果は陰性。菌がいるはずなのに陰性なのは、抗生剤を飲んでいるため一時的に陰性になることもあるそうです。
塗り薬が追加され、引き続き抗生剤の投薬治療は続きます。でも確実に先週よりは良くなっている、と先生も私も思っています。もう少し頑張ろうね。体重は11kgに増えていました!
さて、今日は先住犬のまーくん(英語名:Merconi マクニ”ク”が強調です)の四十九日です。
亡くなる最後のドライブで行った江戸川の河川敷にマイカと行きました。
まーくんは16歳で亡くなるまで健康面でも大きな問題もなく、誕生日を迎えた翌日に歯を抜く手術をうけました。
当然全身麻酔になるため、年齢的なリスクを考え精密検査もしてもらい大丈夫でしょうという先生の意見もあり決断しました。手術が終わりお迎えにいき、前の日から何も食べずにいて、今晩も食べさせないでくださいといわれ、家に帰ってきましたが、バアヤが夕食を食べ始めると興奮し吠え続けました。気付くとカサカサと異様な音がして見に行くと、まーくんが身体を倒して痙攣していました。口からは大量の唾液を流し、抱きかかえても痙攣は止まらず、病院に電話をするとすぐに連れてきてくださいとのこと。そうしている間に一度痙攣が止まりました。あれ、大丈夫かな。でも念のため病院に行こうと支度をし車へ連れていく間にまた痙攣が始まり、助手席に寝かせて車を走らせました。
道はゴールデンウィークの最終週の土曜日で大渋滞でした。気持ちは急くのにまったく道に入れず車を降りてダッシュして歩行者用ボタンを押す。青になりやっと道路に入りそこから動物病院まで200メートル足らずですが、気付くとマーくんが静かになり呼吸が止まっているようです。頭が真っ白になりパニックで、震えながら運転し左手で、”まーくん、死んじゃだめだよ!”って叫びながら身体を叩き、病院前に車を横付けしました。抱きかかえると息を吹き返しましたが、痙攣は止まりません。先生の診断は「脳梗塞」でした。なぜ?原因はわかりませんが、その夜入院しました。
処置としてはもう一度全身麻酔をし呼吸が止まるために気管を切開しチューブを指す手術をするとのことでした。
一晩中痙攣は収まらず、発作が起きると発作を抑えるための薬を点滴で投与し続ける。先生も徹夜で看てくださいました。まーくんの場合は自発呼吸ができてるから助かる可能性もあるとのことですが、でも強い薬を投与し続け身体が持たなくなる可能性もあると。そして痙攣した状態では、右脳にダメージが起る可能性があるとのことです。
翌朝 病院のケージの中で寝たままのまーくんを抱き起こそうとすると私がきたことがわかって、興奮して何度も立ち上がろうとして立てずにもがいてしまいました。さっき投薬されて落ち着いてたのに、また薬を投薬をされあっという間に舌をだらりと垂れて眠りにつきました。
翌日は自分が会いにいくと興奮して悪くなるからと思い、病院の前までいくけど会うのを我慢して帰りました。病院へ電話をしても容態は変わらないとのこと。
3日目マーくんの目は充血し身体は痙攣したまま、もう私がわからないみたいで声をかけても身体を撫でても何の反応もしません。もう悪い予感しかなく、家に連れて帰りたい。自宅で治療は出来ないのでしょうか?と先生に聞いてみましたが、病院で点滴をしていた方が良いとの判断でした。回復してくれるのを祈りつつ引き続きお願いします。と帰宅。自宅から病院の方を見ながら、あらゆる神様にお願いしました。どうか助けてください。あと半年でいいからお願いしますと。
5月10日 発作から4日目
12:32 今息を引き取りましたと病院からの連絡に電話を落としそうになりました、何が起きたのかわからない状態になりました。歩いて会社に戻り、早退しますと告げ。理由は?無理です、言えません。
電車の中でボロボロと泣きながら帰宅し、まーくんを家に連れて帰りました。眼を閉じようとしても閉じられず、ぱっちりとした丸い目がじっとみています。私を待っていた目です。まるで生きているようで、もしかしたら生き返るかもしれないと、人工呼吸と心臓マッサージを続けましたが、帰ってくることはありませんでした。
その日はずっとマーくんに話しかけて一夜を過ごしました。このまま気がおかしくなるのではないかと思うくらい空虚で心が半分になってしまったようでした。
翌朝ぱっちりと開いていた目が乾いてしわくちゃになり、死の匂いがしてきました。もうダメなんだね、戻ってきてくれないんだね。その日火葬し遺骨を連れて帰りました。
まーくんごめんね、ごめんねと。100万回謝っても許されないよね。まーくんはいつでも私を許してくれるから。きっともう許してくれていると思うけど。だけど自分で自分が許せず、どうしてもっと慎重な判断ができなかったのかと自分を責め続けました。
まーくんが歯を痛がるようになったのも原因は私でした。亡くなった後、口の中を見て愕然としました。
今年のお正月休みに布団で寝ているマーくんの顔を謝って蹴ってしまいました。悲しいことにそれから1週間私を見ると震えるほど避けられてしまいました。よっぽど痛かったのです。ずっと勘違いをしていて奥歯が歯槽膿漏でだめになっているために痛がっていると思ってたのです。すべての原因は自分で、まーくんの残り少ない犬生を奪ってしまったのです。
16歳なら大往生でしょう。と言われますが、まだ心の準備が出来ていなかったのです。
こんな悲しいことは今まで生きてきた中で初めてで、だからこの悲しみに耐えられずにいました。
死んだ犬の霊と交信、重度のペットロス、色々なサイトを検索し、でも仕事には行けました。唯一仕事に集中しているときだけ忘れることが出来るのです。
私の人生の一番良い時期にまーくんが一緒でした。辛いことも沢山ありましたが、まーくんがいたからなんとか乗り越えることもできました。カナダの留学も一緒でした。
まーくんが生きていた時は"愛犬の死"というものを避けてきました。殺処分される犬が死ぬ前日のお部屋ではもう生きる希望すらなくし、死を受け入れるというのを聞きました。考えるだけでも可哀想すぎて無理だって思っていました。
捨て犬を保護して里親を捜すという団体には以前から賛同していましたし、保健所や動物愛護センターで殺処分される犬達が年間何百万頭といることも知っています。日本だけでなく世界中がそうです。
ちばわんのサイトで保護されているワンちゃんたちのレポートを見て泣けてきました。どうしてこんなに可愛い子たちを捨ててしまうのでしょうか?まーくんは16歳でしたが、歳をとればとるほどますます可愛くて愛おしい存在になりました。よちよちとしか歩けなくなり、一日中寝てばかりだったけど、子犬のときの見た目の可愛さとは違う、もう愛しか感じられない愛おしい存在でした。
だから、どうか歳を取ったからと、病気になったからと犬を捨てないでほしいです。物ではないのです、心ある素晴らしい生き物です。
ちばわんの預かりボランティアは、里親さんが見つかるまでの間、自宅で保護された犬のお世話をするというものでした。副代表の吉田さんからメールをいただき、よければ近くで譲渡会があるからきてくださいということで、見学に行きました。
沢山のワンちゃんが1頭ずつ預かりボランティアさんの横で大人しくしていました。お話を伺ったボラのワンちゃんが新しい家族が決まったとのことで「決まって良かったですね」というと「嬉しいけど寂しくなる」と寂しそうな目をされていて、本当に我が子のように可愛がっているのだと思いました。
まーくんの死が自分にとって人生最大の悲しみだとすると、これ以上の悲しみは今後の人生には訪れないはずです。まーくんは最後に「強く生きろ」というメッセージをくれたのだと思います。保護されたワンちゃん達が巣立っていくことは悲しいけど、運命の家族と赤い糸で結ばれるのだから嬉しい涙です。そして正式にボランティアに応募しました。
1号のマイカちゃんがやってきました。彼女も保護された子で今までどこで何をしていたのかはわかりません。歳も推定7-8歳としかわかりません。でも、残り少ない犬生を幸せに過ごすことができれば、今までの犬生がたとえ悲惨であったとしても救われると思います。「犬は今を生きる」とドッグトレーナーのシーザー・ミランが言っています。だとしたら、これからの犬生が幸せならマイカの一生は幸せのまま終えることができます。殺処分される犬全てを救うことはできないけど、その中で1匹でも救えたら、そしてその子が幸せに愛される家族の中で終わりを迎えられたら。と願っています。
まーくんが亡くなったと知らせた後カナダの友達がメールで送ってくれたストーリーです。
邦訳がなかったため、私の本当に適当な訳ですのご了承ください。原文を読める方はそちらをお勧めします。
(原文タイトル:Dogs Never Die, They Are Just Sleeping in Your Heart)
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「犬は死にません、犬達はあなたの心の中で眠っているだけです」
最近大切な愛犬が”亡くなった”と悲しんでいるあなた。あなたはなにもわかっていない。わざわざ説明する義理もないけど、黙っていることもないのでお話ししましょう。
”犬は死にません” 犬達はどうしたら”死ぬ”のかもわかりません。犬達は年をとると身体の骨が痛むようになりとても疲れます。だからって犬達が死ぬわけではありません。
もし犬が”死ぬ”のなら、毎日散歩の度に大喜びもしません。高齢の犬達の疲労した身体は悲鳴をあげます「散歩にいく?散歩なんていいことないって。もう散歩はやめようよ」
いいえ!犬達はいつだって散歩に行きたいのです。
ただ歳を取れば足の腱も痛み、一日中床に寝ているのことの方が多くなりますが、それが犬なのです。それでも犬達はいつでも歩きたいと思っているのです。
あなたが嫌いだからではありません。その逆であなたと歩くことが犬達の全てなのです。犬達のママやパパ、それと臭い匂いが大好き。猫の糞、他の犬の匂い、腐った鳥の骨(特に大好き!)、そしてあなた。それらが犬達の完璧な世界です、そしてその完璧な世界に”死”という言葉はありません。
だけれども、犬達はとてもとても眠くなります。それなんです、わかりますか。
あなたは大学にいって素粒子、グルーオン、ケインズの経済学など難しいことを沢山教わり、知識も豊富かもしれない、でも犬は死なないことを忘れています。それはとても残念!犬達はたくさんのことを人間達に知らせようとしているけど、人間は聞きません。
あなたの愛犬が”死んだ”と思ったとき、その子はあなたの心の中に入り込み眠ってしまったのです。そして、初めその子は興奮ししっぽをブンブンと大きく振っているのが、わかりますか?しっぽに叩かれている間、あなたの心は痛くなり、涙がでてくるのです。パタパタパタパタパタ、それ痛いよ。だけど犬達がしっぽを振るのは目覚めているときだけ。そんな時こんなことを言っています。「ありがとう!こんなに暖かいところに眠らせてくれてありがとう、いつもママの心の隣にいられるよ、ここって最高の場所だね」
犬達が初めて眠りにつく時、ほとんどの時間は起きています。だから、もちろんあなたはずっと泣いています。パタパタパタパタパタ・・・。しばらく経つと犬達はもう少し長く眠るようになります。(覚えていますか?犬達の時間と人間の時間の経過は違うってこと。あなたがお散歩に行く1時間は、犬達にとってすばらしい冒険の1日です。そしてあなたが家に帰ってくると、犬達にとっての一週間です、あなたにとっての一日は、犬達の一週間、だから犬達がお散歩をこんなに待ち望んでいるわけです。)
そうなんです、私が言いたいことは、彼らはあなたの心の中で眠っているだけってことです。犬達が起きたときにはしっぽをパタパタ振ります。そして犬達の時間で数年が経つと、長い眠りにつきます。
犬達はずっと長い間”いい子”でした、それはあなたも知っていることです。
いい子をずっと続けるのはつらいこと、とくに年をとり身体の骨が痛みだし、ついヘマをしてしまう、オシッコに外まで行きたくない、特に雨の日には。なぜならば君は”いい子”だから。だからわかってほしい、あなたの心の中で眠ってしまった後、”いい子”は長い眠りにつくってことを。
騙されたらだめです、犬達は”死んで”なんかいません。そんなことはあり得ないのです。絶対に。犬達はあなたの心の中で眠っているだけ、そして彼らは目覚める。
それも突然、あなたが思いもよらない時に、それが犬ってものなんです。
心の中に眠ってる犬がいない人が可哀想に思います。君に今会いたい。あれ、なんか、泣けてきちゃいました。
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