cello + hidamari

チェロのことをはじめ、好きなこと、日々の中での出来事を
日記のかわりに、つらつらと綴っていきます。

マーラー デビュー

2010-03-31 23:59:43 | Event
マーラーをこよなく愛する友人に誘われて、
昨晩は、サントリーホールへ、マーラーの「交響曲第3番2短調」
を聴きに出かけました。
演奏は東京都交響楽団、指揮はエリアフ・インバルさん。

マーラーの交響曲というと、「巨人」(第1番)とか「復活」(第2番)とか
なんとなくタイトルは耳にしたことはあっても、作品として聞いたことは
今までなかった気がする。 
勝手な先入観で、マーラーの交響曲は「重々しい」イメージがあって、
敬遠していたのかも。。

この第3番は、演奏時間がとても長い。
第1楽章だけで30分、最終楽章まで聞くと、98分。
途中、休憩時間はなく、映画を1本見るくらいの長さ。

でも、次から次へと展開していく末には、実は、大きな感動が待ってました。
金管楽器、木管楽器、弦楽器、みんな大集合で、いろいろな音色が自由奔放に
飛び交っているように、はじめは聞こえていたのだけれど、
途中から、全ての楽器の音が(それぞれ違う楽器の「音」のはずなのに)、
壮大な響きをもった一つの楽器のように聞こえてきました。。 
第4楽章ではアルト独唱、第5楽章では天使のような児童合唱団
(「ビム・バム」と鐘の音に声を合わせる)と女声合唱が入ってくるけれど、
彼らの歌声さえも、「人の声として」というより、楽器の一部のように
完全な調和で奏でられているよう。
すごかった。。  
「魂がゆさぶられる」って、こういうこと??
気がついたら、すっかりマーラーの世界へ、天上に連れて行かれた感じ。。。
最終楽章の甘美な旋律には、「全てを受け入れてくれる」ような、感極まるものがあって
何が起きたのかわからないけれど、とどめなく涙があふれてきました。
(自分でもビックリ。。)

この第3番で、マーラーはとっても自然を賛美していて、
(楽譜出版の際には削除されてしまったけれど)それぞれの楽章順に
「夏がやってくる」「草原の花が私に語ること」「森の動物が語ること」
「夜が語ること」「朝の鐘が語ること」「愛が語ること」
。。という表題がつけられていたらしいです。
そっか。。。第6楽章は、「愛が語っていた」から涙がでちゃうんだ、
とちょっと納得できたような、できないような。。(笑)

そして、オーストリアの避暑地で過ごす夏休み中に作られたこの作品。
避暑地に訪ねてきた友人が、自然の美しさに感動していると
マーラーは彼にこう言ったそうです。

"You don't need to look - I have composed to all this already!"

倉田澄子先生のチェロサロン

2010-03-28 22:17:21 | Cello
昨日は、午後からサントリーホールへ。
コンサートを聞きに行ったのではなく、こちらで行われる
倉田澄子先生の「チェロサロン」を聴講しに。
日本チェロ協会主催によるこのイベントは、応募した一般の生徒さんが
倉田先生から直々のレッスンを受けられるというもの。
今日は、3人の生徒さんがエントリーされてました。
中学生の男の子は、ハイドンのチェロ協奏曲1番ハ長調、第3楽章。
名古屋からはるばる来ていた同じく中学生の女の子は、
バッハの無伴奏チェロ組曲1番から、クーラントとサラバンド。
そして年配の男性は、信時潔(倉田先生のお父上?!)作曲、海ゆかばを。

大きな練習室では、そのレッスン後に予定されてるアンサンブル演奏用に
椅子があらかじめサークル状にレイアウトされていたので、
生徒さんは、その円の中で、つまりみんなに囲まれてる中で演奏するのです。
わたしなら、それだけでも、すっごく緊張してしまいそうなのだけど、
皆さん、とても落ち着いて弾かれていました。。(サスガ。。)

中学生女の子のバッハ、クーラント、早い!
暗譜して弾いてました。つっかえることなく、サラリと弾いてます。
それだけでも上手いなあ、と思いましたが、倉田先生より、
もっと音を「響かせるように」と、指導を受けていました。
中学生男の子のハイドンのコンチェルト、彼も上手~。
スゴイな~、左手の指が、ハイポジで軽やかに舞ってる?!
実は、彼は、1月の「チェロの日」のビギナーズアンサンブルの演奏で、
自分と同じFitzenhagen のAve Maria の2 Cello で弾いた彼でした!
でも、彼、全然ビギナーじゃぁ、ないし(笑)
3人目の年配の男性は、思わず身を乗り出してしまいそうなくらい
とても情熱的な演奏でした。
テクニックというより、「心」で弾いていらっしゃっていて、
聴く側にも熱い気持が伝わってきます。
後に、82歳の方だとお聞きしてビックリ。
すごくしっかりした音で、音量も大きく出ています。
そんな高齢の方には、まったく見えません。。
わたしも、もっと年齢を重ねても、ずっといつまでも、チェロを弾けたらいいな、と
思いました。

約1時間半くらいの個人レッスンを終えて、後半は、いよいよアンサンブルです。
実は、こちらのアンサンブルに参加をすることになっていたのです。
曲目は、Goltermann のROMANCE。
全員で18人くらい、4パートに分かれるので、各パート4~5人です。
中には、先生の教え子さんもチラホラいらっしゃるご様子。
わたしは今回、3 Cello 担当。
しかし、席についたわたしの両隣りは、左側に先ほどのバッハの中学生女の子、
右側には、同じくハイドンの中学生男の子。 
えっ、そういうレベルだったんですか???
どうやら自分、選ぶパートを間違えってしまったようです(汗)。
それでも、みんなで円陣を組んだ体制で、アンサンブルが始まりました。
1 Cello の方より、「ここの小節では、1 Cello と 3 Cello がお互いにかけ合うので
3 Cello の音をもう少しハッキリ、そしてもっと仲良くならなけらばならないと思います。」
と、コメントを。
「は、はい。。(ガンバリマス。。)」
2、3回ほど全員で弾いたら、今度は倉田先生が、
「それでは、今度、一人づつで行きましょうか。」
(えぇっ、ひとりぃ~?!)
「各パート一人づつで、弾いていきましょう」
(うわぁぁ~~~!!)
心の中では、火山が噴火したように、アラームが鳴ってますが、
もうどうしようもありません。。
順番で、中学生の男の子の次に、自分の番が回って来ました。
途中、指使いがおかしくなったり、ボーイングも怪しくなったりしましたが
な、なんとか弾き終えました。。。ふぅ。。。
倉田先生のちょうど正面位置だったので、この3 Cello の「間違えていないフリ」は
全てお見通しだったことでしょう。。。。(泣)
全員が終わったところで、最後にみんなで合わせて合奏。。
最初に合わせたときよりも、だいぶメロディーがハッキリきれいに聞こえてきます。
いちおーこの曲、「ロマンス」ですものね(笑)

当初2時間の予定が、3時間になったチェロサロンのイベント。
倉田先生のご指導は、とても親切でわかりやすく、的確でした。
今日、レッスンを受けた生徒さんは、今後また一段と腕を磨かれることでしょう。
アンサンブル参加だけでなく、他の生徒さんのレッスンの様子なども聴講できて、
とても充実したひとときでした。。

さくら

2010-03-23 21:41:26 | 日々のこと
昨日、東京や横浜で、ソメイヨシノの開花宣言が出ましたね。
例年より5日くらい早いらしい。

オフィスの窓からチラリと、階下の小石川後楽園を眺めると
こちらも、ほんのりと色づいている様子。

さっそく昼休みに桜チェックに行ってみました。
入り口に迎え立つ、枝垂れ桜はだいぶ咲いてる。
こちらの桜は推定樹齢60年くらいだそう。
奥にある枝垂れ桜も6部咲きくらいかな。
明日から、天気が崩れるそうだから、蕾が落ちなければいいけれど。。

電車からふだん何気なく眺めてる、通り過ぎていく景色
この季節になると、あちこちで、水彩画の絵の具を塗ったように
桜色スポットが目に飛び込んでくる。
「あの木は桜だったんだ。。」、と気がつく。
これから、しばらくの間、街がやさしい色に包まれる。。
いいねぇ、春。

1000チェロ 東京分奏練習(2)

2010-03-23 00:34:48 | Cello
連休最後の日は、朝からチェロ!です。
1000チェロの分奏練習が、新橋で行われました。
朝早くから、新橋駅界隈をチェロを担いで歩くのって、なんかオモシロイ。

会場に着き、部屋に入るとすでに多くの方が着席して、準備を始めてる。
さて私のパートはどの辺?! 運よく後方に空いている席を発見、ホッ。
・・としたのもつかの間、T女史に「どうぞ、前へ来て下さい!!」
また、呼ばれてしまいました、最前列へ 。。(汗)
よろめきながら前へ行くと、隣りパートには、いつぞや田園調布での分奏練習にも
お隣りだった、大学生の男子が。
「あっ、ども!」と声をかけられて、ちょっと知ってる顔を見つけて安堵。

楽譜の正誤表のプリントが配られたけれど、今日は一切解説はなく、後で各自確認。
今日の分奏練習を担当してくださった方は、佐久間先生。
(元東京都交響楽団首席チェロ奏者だそうです)
今までの練習で担当して下さった、八十嶋先生、田久保先生とは、
また全然雰囲気が違います。
ハッキリ言って、いちばんご指導キビシク!とても迫力ある先生でした。
(自分の席が近かったから余計?!かもしれませんが。。)

まず最初は、メドレー「広島から世界へ」の曲から練習開始。
じっくりと、細かく、それぞれパート別に弾き方のチェック。
さらりと通しで弾くのではなくて、少しずつ曲別に音を確認、そして練習。
なんとこの曲だけで軽く1時間半経過!
今日は、全曲ではなく、選曲して練習するらしい。。

休憩をはさんで、次は、A.ぺルトの「Fratres」。
つ、ついに。。
こちらも、全員一緒ではなく、各パート別に弾かされることに。
わたしのアヤシイ箇所は、あいかわらず妖しげな音しか出せず。。
お隣り男子も、「なんか、うなされそうな音ですよね。。」、わたしも深く同意。
こちらの箇所、まだまだ練習必要。
この曲の自分のパートは、「collegno」からスタート。
今まででこういう奏法は、初めて。弓の木の部分で、叩くように弾くのです。
アップ、ダウンのボーイングもありです。
この曲、きちんと弾けるようになれば、きっと「幻想的で美しい曲(?!)」
だと思うのだけど。。

次は、三枝成影さんの、「レクイエムII」。
新たに加わった、1000チェロ広島のために書き下ろされた作品。
この曲は音源がないので、みんなで演奏してはじめてメロディーがわかりました。
最初、いきなりffff(フォルテ4つ!)で入るのだけど、自分はまだ音量不十分。
しっかり出せるようにしなくては。。

次に、同じく「レクイエムI」の方も引き続き練習。
こちらは、今までも練習してた曲なので、少し弾きやすくなってきた感じ。
最後に、ヘンデルの「Passacaglia」。
強弱をきちんとつけること、付点16分音符♪をしっかりと発音すること、
などの注意点あり。.

9時からスタートして12時10分前に、終了。
ふ~、おつかれさまでした。。。
今日はいつもより緊張しながら弾いてた。
でも、吸収すること多し、の練習だったな。 ガンバロウ。。

次回は、4月11日に世田谷にて公式練習です。。

*追伸*
帰宅してから、今日指導して下さった佐久間先生、以前どこかでお見かけしたような。。
・・と思ったら、「Cellissimo Bravissimo」のリーダーの方だったんですね。。
1月に行われた「チェロの日」の練習のため、よく見ていた&聴いていたYouTubeで
Fitzenhagenの"Ave Maria"や、David Funckの組曲(Suite in D) を演奏されていました。

アンサンブルの練習会

2010-03-21 20:56:06 | Cello
昨晩は、春の嵐がすごかったから、今日の天気が少し心配だったけれど
朝起きたとき、すっかりおさまっていたのでホッ。 
今日は、お教室の集まりで、アンサンブルの練習会の日なのです。
午後、千駄ヶ谷へ向かいました。

最近みんなで練習してた、「フンクの組曲」と「おくりびと」と「白鳥」の演奏。
十数人は集まったかな。
アンサンブル曲をみんなで弾く時は、たいがい事前に
「誰々さんが、1チェロ」「誰々さんは、2チェロ」とパートを決めるのだけれど
今回は、「好きなパート弾いてよし!」、とその場で言われたので早い者勝ち?
メロディでわかりやすい(?!)1チェロを弾いてみました。
「好きなパートを。。」宣言で、1チェロがいちばん多くて5人でした(笑)

2時間だったから、あっという間に終わってしまった。。
椅子や譜面台のお片付けなどもあるけれど、ここの施設を利用するときは
いつもみんな急いで片付けて、ほとんど駆け足で撤退!
なので、とても後でノドが乾く。
マイボトル、かかせません。。。
先生、お休みの日にご指導、ありがとうございました。。

帰ってくる頃は、昼間とちがって、北風ぴゅーぴゅー、すっかり寒い。
お腹がが空いてたせいか、ホントに寒く感じた。。
チェロケースを抱える右手は、じゃんけんの「グー」のまま。

帰宅して、ご飯食べて、ほっと一息もつかの間、
そう、明日は、1000チェロの分奏練習の日!
それも朝9時から!新橋で。
(まるで、会社に行く時間 。。。)
ここのところ、まったく課題曲をさわってなかったので、
今晩はこれから練習します。。。

こうして連日、チェロの練習会が続きます、シアワセなり。。(!)