どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 3092

言うに憚られる所にイボが出来た。この歳になれば恥も外聞も無いので言ってしまうが、鼠径部にツブツブが密集して生えてきた。この歳になればそう云うものも出来易くなるのだろうと思ったが、場所が場所だけに気持ち悪い。早速皮膚科のお世話になる事とした。良く効く軟膏でも貰えたらと思っていたのだが、先生は一瞥して「焼いちゃいましょうね」と事も無げに言い放った。いきなりレーザー切除かと驚いたのだが、最近は液体窒素を数回塗布し壊死させるとの事である。すぐに保冷容器を片手に看護師さんがやって来て、イボにチョンチョンと塗ってくれた。多少沁みるが痛いほどではない。それより言うに憚られる場所のすぐ傍まで、マイナス196度の液体が近付いて来た事の方に本能的な恐怖を感じた。これもイボだと勘違いされたらどうしようと心配したのだが、今の所無事である。この歳になってもやっぱりここは大事なモノなのかと、改めて思い知らされるのである。

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