(花鳥園にて)
今週は実習の巡回指導で2か所の施設を訪ねました。
精神保健福祉士の養成課程で学ぶ場合、精神障害者支援にあたる業務に一定期間従事した経験がなければ実習を行わなければなりません。
実習先は精神科医療機関と障害者支援の事業所の2か所になります。
大学の学部生の場合は、その大学の教員が実習の前段階から指導にあたります。しかし、通信課程の場合は学生が全国に散在するので、専任の教員がすべての学生に対応するのは困難であり、各地に実習指導にあたる非常勤の講師が配置されています。
まちともも、その中の一人として静岡県内で実習する学生の指導にあたります。
今年度は対象の学生が2人で、それぞれがこの時期に実習に入っているので、何回か実習先を訪ねて指導にあたっています。
実習指導は、実習先でどのように実習しているのか、実習先の施設の指導者から様子や課題を聞き、本人から実習に入って得たものあるいは困難に感じていることなど聞き取りながら、適切に学びができるよう支援することが求められています。
専任教員が実習に入るまでの指導を行い、その状況は本人が作成した実習計画表などの資料として事前に送付されてきますが、実習指導にあたる教員にとっては実習先で顔を合わせるまで本人との接触はありません。
事前に資料があっても、初対面の学生と話し合い、指導をするのはけっこう大変な作業です。
まちともは、実習指導も通常の相談支援の延長ととらえ対応しています。
通常の相談支援では、初対面の人から相談を受け、何が課題かをアセスメントし、必要な支援を考えていくという作業を行います。
そのような面から考えれば、実習指導もアセスメントする能力が試されているかなと思いつつ、学生にとって適切な学びができるよう限られた中で一緒に考えていく対応を心掛けています。
まちともが対応する実習生は、社会福祉士の資格を持っている人たちになるので、実際に対人支援の経験がある人がほとんどです。
その経験値が実習の中でどのように生かされるのか、いつもハラハラしています。
実習先の障害者とのコミュニケーションで上手に生かされていることが多いのですが、時に条件の違いを考えずに不適切に対応してしまう人もいます。
そのような時に、経験値を白紙に戻して対応するよう求めますが、それができないために苦慮することもありました。
えてして経験が長い人ほどその傾向が強くなりがちです。
経験が長いほど、常に自分の対応を見つめなおす作業が大切だと感じます。
実習先の精神保健福祉士から、巡回指導の担当者は事前に学生と話し合った方が良いと思うけどと指摘がありました。
まちともも条件があれば、そうしたほうが良いと考えています。
しかし、そのための時間が確保できるのか、経費的に可能なのかなど課題も多いので、学校で検討してもらうよう投げかけておきます。
そんなことを考えた1週間でした。