まちるだ File

JAZZライブ、映画、お酒を愛し、そしてなぜかキャラではない”あみあみ”にはまっている私の気楽で呑気な日々の記録。

「赤と黒」スタンダール(野崎歓 訳)

2009年01月16日 | 読書メモ
1/14

この日も1日家仕事。
ひと段落ついた夜に、一気に読了に持ち込みました。




名訳と話題のコレがあまりに面白かったので
だとしたら次は悪訳と話題のこっちにしてみようという、
へんな理由で手にとりました。笑。


時はナポレオン失脚後のフランス。
貧しい環境で育ったジュリアンだがその美貌と才能で僧侶となる。
上流階級への深い憎悪と出世欲から、
家庭教師先の夫人や公爵の娘の愛人になることを踏み台にして、
さらなる高みを目指すジュリアンだが、そこには大きな悲劇が待ち構えていた。

あらすじ的にはそんな感じ。

とにかく、ジュリアンの
出世欲の深さや、上流階級への憎悪、
過剰な自信があるかと思えば、
ものすごいコンプレックスの塊だったりと、
相反する心を一つの肉体にもってしまった
複雑に変化する魂が痛々しいほど。

最後の結末は、
彼の崇高な魂が成就したとも、
その魂ゆえに自滅したともとらえられるような。

とまあ、基本は彼の魂の遍歴を描いた作品とは思いますが
でも2人の女性との恋愛の描写は、
イライラしつつもノゾキミしてるような野次馬的快感もあり
結構するすると読めて、楽しかった。

で、肝心の訳ですが、
私はフランス語も知らないし比べる知識もないし、
これといって何も気にならなかったです。
当たり前か。笑。

ただ、駆け抜けるように読みすすめられるという点でのウマさは
やっぱり亀山せんせーの方が上手かと。

さて、次の洋物は何にしようかなー。
おすすめあったら教えてくださいませ。


hip jointメモ/
上、横、後ろの脚あげ筋トレ


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あらー (ひら)
2009-01-17 18:33:02
やりましたね。(祝
そっか、魂か。
中学生の僕ちゃんでは
そんなこと考えることもないし
ずーっと主人公に入ってました。(笑
特に、女性を裏切ると怖い。
という感覚が出来上がったのは
このころからかもしれない。(笑

でも、「ジュリアン」
懐かしー(笑

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ひらさんへ (まちるだ)
2009-01-18 22:08:24
今回この本を手にとったのは
悪訳と評判になったのもありますが
ひらさんが子供の頃に読んだというのを
コメントで知ったのも理由でした。

私もなんとなく
家庭教師と、奥様の愛憎劇、みたいな知識しかなかったので
なんかどろどろーっとしたのを想像していて
それはそれで面白そうと思ったのですが
今になって読んでみると、
やっぱりそこはジュリアンの魂を描いている
ということになるような?

いや、でもドロドロ劇として読んでるんですけどね。私。笑。
その方が楽しかったです。うふふ。
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