ここは、この6月に、現地のJBファンのオードリーさんに連れていっていただいた場所で、なんか懐かしい。ニューアーク国際空港の北数キロにのところあり、写真のような赤れんがのプロジェクトが十数棟建っていて、Stephen Crane Villageと呼ばれています。
で、私は"Stephen Crane"(スティーブン・クレイン)という住所表示を見て「あれっ?」っと思いまして…オードリーさんは「誰のことでしょうね?」と言われましたが、私には聞き覚えのある名前でした…アメリカの作家の名前です。しかし、どんな作品を書いた作家か?とまでは思いだせず…「とにかく、作家の名前のはず」とだけ答えておいたのですが…
で、帰宅後、思い出しました(笑)
19世紀の終わりに活躍した、自然不義の先駆者とも呼ばれる作家で『街の女マギー』という代表作があります。これは、マンハッタンのバワリー地区を舞台にして、貧困の中で身を落としていくアイルランド系の女性、マギーの悲惨な運命を描いたもので、貧困の厳しい現実を容赦ない筆致で描き上げています。…(わ、このあたりのことは勉強していたことがあったのに~「名前を見て思いだせよ~」と自分に突っ込みを入れずにはいられませんでした)
とにかく、『街の女マギー』の印象から、スティーブン・クレインはニューヨーク生まれだと思い込んでいたのですが、実際には、ニュージャージーのニューアーク生まれでした。実際に、ここの地区出身なのかどうかはわかりませんが(彼自身は、そんなに貧しい生まれではなかったようです)でも…とにかく、この地名は彼の名前から取っているのでしょう。


オードリーさんによれば、ここには、フランキー・ヴァリが住んでいたころからずっと住んでいるというおばあさんがいて、フランキー少年が家の前の草刈りをしていたのを鮮明に覚えている、と話しておられたそうです。
ミュージシャンとして成功して、ここから抜け出して、裕福な暮らしを手に入れた人もいれば、一生、ここで終えるであろう人生もあるのですね…オードリーさんも、しみじみと話しておられました。
そのうちに、ここが、"Frankie Valli VIllage"と呼ばれるようになるのかな?