昨年3月に登記法が改正され、インターネットを利用しての不動産登記の申請ができるようになりました。これを『オンライン申請』といいます。
オンライン申請が導入されたのは、時代の流れとしては必然というべきで、申請人や代理人が法務局まで足を運ばなくても登記の申請ができるというものです。
とはいっても、今のところ広島県内ではインターネットで申請することができる『オンライン指定庁』は、広島法務局をはじめ祇園出張所・東広島支局・竹原支局・福山支局の5箇所です。
もちろん、オンライン申請ができるようになったというだけで、これまでどおり書面や郵送による申請もできます。
しかし、便利なはずのオンライン申請も調査士にとってはあまりメリットがありません。以前にも業務の流れについて書きましたが、
◆土地でも建物でも必ず現地に出向いて調査する。
◆図面類は法務局で閲覧し(必要なら)コピー。
(インターネットでは見ることができません)
◆申請の添付書類には、住民票・印鑑証明書などのほかに、境界確認書や建築確認書施工証明書その他等々があり、書類や図面の書式も大きさもまちまちのものをスキャナーで読み取り、データ化したうえで添付しなくてはいけない。
◆その添付書類の原本を、あとから法務局に持参しなくてはならない。
などなど、オンラインになっても省略できることがほとんど無いので、当面は今までどおりのやり方でいくつもりです。将来はもっと電子化が進んで、調査士業務もオンライン申請になじむようになるかと期待しています。
ところで、ネットといえば、私もやっと最近になって『登記所が保管する登記情報をインターネットを利用してパソコン等の画面に表示する有料サービス』であるところの『インターネット登記情報提供サービス』を使うようになりました。
つくづく、インターネットは便利だなあと感じたところで、『来週に続く』です。