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会話の偉大さ

義父が、4月末から介護サービスを利用し始めました。

2月ごろ風邪と熱で2~3週間ほど寝込んでしまい、足腰が弱って自宅で転んでからなかなか起き上がることが難しくなったため、このままでは寝たきりになってしまうかも…と案じた義母が、体操教室のお友達に相談し、地域のケアマネさんを紹介してもらい、そこからトントントン…と準備が進みました。

義父は83歳ですが、10年ほど前軽い脳梗塞を起こし、その後2度ほど再発、短い入院経験があります。
ことし2月に寝込んでからは自分の体が思うようにならないもどかしさで意気消沈し、大分耳も遠くなって会話もままならず、すっかり気力を失っている様子で、家族じゅうで心配していました。

ところが、介護ベッドをレンタルし、訪問入浴を体験し、訪問リハビリを受け、この数週間で驚くほど元気になったのです。その回復ぶりにはケアマネさんもびっくり!

何が一番よかったのかと考えてみると、やっぱり訪問してくれる方がいらっしゃることで、必然的に「会話」の機会がふえます。
看護師さん、介護福祉士さん、作業療法士さん等、プロの皆さんはお年寄りとの会話が見事に上手なのです。
耳元できちんと本人が答えやすいような質問を投げかけ、本人がしゃべるよう導いていきます。

おかげで義父は耳も以前より聞こえるようになり(…というか、聞こうとするようになったのではないかと思われます)、義母と2人でいるときはお互いに一方通行にしか話せなかったような状態が、少しずつ「会話」できるように戻っていったのです。

「会話」は脳の活性化につながるんだと思います。
そしていつもとは違う「他人」がうちに入ることで、それを迎え入れる気構え、心持ちが生まれます。「少しはちゃんとしなくちゃ」と思うだけで、気持ちに「張り」も生まれるのだと思います。
入浴やリハビリで体が活性化するのはもちろんですが、心の部分に働きかける「会話」は人としてほんとに大事なことなんだなと思いました。


何かを創造し、それを発信していく過程でも、また違った面で会話というのは大事だなあと痛感しています。

人との出会い、交流、対話、決断…会話がないと何かとすれ違いも生じがち。。
事務連絡をメールするときなどにも、できる限り誤解の生じないよう、こちらの意図が正しく伝わるように…と細心の注意を払っているつもりですが、本当は、顔突き合わせて会話するのが一番なんじゃないかな。。

まあ皆それぞれに忙しく日々の営みを続けているわけですから、なかなかそれも難しい大人の事情があるわけですが……
肝に銘じてしっかり、迅速な対応を(笑)…と、のんびり屋の自分を何とか奮い立たせていこうと思います。
と言いつつ、まあ無理せずいこうよ…とも思います。無理のきかなくなるお年頃ですし…(苦笑)体調管理も役者の務めの一つですもんね。。

義父の現実を目の当たりにし、老い迫る無常なども思いつつ──
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