マハロ!まめぞう19歳柴犬

柴犬まめぞうは今年19歳になりました!
足腰ふらふら!大食い!早食い!ご長寿犬

悪夢の一日5

2013-06-08 12:51:00 | まめぞう10才の日々
悪夢の一日5。。。ってまだ引っ張るか~

思い出してるとついつい長くなりました。
今日で締めます。すんまそん。

マメの弁護させてもらえるんやったらマメは限界やったんや
と思う。近所の病院で二日続けて同じ眼圧検査に耐えて同じ
点滴に耐えて目の痛みに耐えて1時間車に乗ってやって来て
また検査や。もうええ加減にしてくれや!ガオ~!が本音
やったんやと思う。そやけどこの八尾の病院かて検査して
みんとよそのデーターだけでは判断でけへんのは当然の事や。

口をひもで縛られ押さえつけられ大人しくなったマメの目に
ようやく院長先生が測定器を突っ込んだ。
しばらくすると、ピピッと警告音が鳴り測定値が小さな液晶
画面に表示され、それを見た院長先生がやや高い声で言うた。
「あかん!80超えてます」

え?確か近所の病院の先生は通常20程度の数値が60になって
危険な状態やと言うたのに、まだ上がってるというの!?

オカンは凍りついたようにその場に立ちすくんだ。

それからマメは口を縛られ押さえつけられたままで今度は
部屋の明かりが消され真っ暗な中でスリットランプとかいう
目の検査用の顕微鏡みたいなん当てられて検査されたり
デジタル式眼底カメラとかいうやつで眼底内部の写真を
撮られたりした。暗い診察室の中でマメの眼底のデジタル写真
がモニターに拡大されて映し出された。そんな作業が粛々と
続けられている状態の中で最悪なハプニングが起った。

ななんでや!?こんなマメが大変な時に!マメも先生方も
必死で頑張ってる時に!オカンも必死で寄り添ってる時に!
オカン、、めちゃ オナラ こきたくなってきたんや。

オカンの自慢といえば快眠・快食・快便や。それが2日前から
出来ていなかった。特に前夜はマメの事が心配で眠れず朝は
病院に行くため慌ただしく排便の余裕なく、、そういや
その日は朝からろくなもん食べてなかった。セレ宮の車に
乗せてもらう前に水一杯飲んだだけやった。

粛々とマメの検査が続けられ悲壮感漂う暗くて静かな
診察室。こんな中でオナラなんか死んでもこけるかい!
とオカン必死でこらえた!もう悲しみの涙をこらえてる
のかオナラをこらえてるのかわからんなるぐらいやった。
その時や。静まり返った診察室にキュルルル~とオカンの
お腹から音が鳴り響いた。そのうちグ~ク~プ~プ~ぷり~
がらくた音楽隊か祭り囃子かみたいな音が賑やかな
合奏となってしまった。肛門から出ようとするオナラは
おしりをすぼめて我慢出来るのに、どうやらお腹の中で
オナラが爆発してしまったような音で収拾がつかへん
ようになってしまったんや。ほんま最低なオカン。
 そやけどマメはもちろん院長先生も看護婦さんも
必死に診察してくれてたのでその音は聞こえてない。
いやあきらかに聞こえていたけど誰も笑わなかった。



そして全ての検査が終わり院長先生の説明があった。
「病名は緑内障。左目の視力は失っています。
でも義眼を入れないで自分の目玉を保てるように
本日7時から全身麻酔をした後左目に溜まった房水を
押し出す為の穴を開けるレーザー手術を行います。
入院は1週間前後です。」
というような内容だった。失明はある程度覚悟していたが
やっぱりショックやった。そやけどマメのかわいい目玉
くり抜いて義眼にされるのだけはどうしても避けたかった。
「どうかよろしくお願いします」オカンは泣きながら
頭を下げた。そしてマメはそのまま看護婦さんに
抱きかかえられ入院施設の方に連れて行かれた。
受付に行くとマメに着せていたTシャツを返され手術後、
結果を電話するので今日はお帰り下さい。と言われ
オカンは持って来たマメを入れるスーパーのカゴを抱え
近鉄電車に乗って号泣しそうになるのをなんとか
我慢して窓の景色に目をやって帰った。

夜9時前病院から電話があり無事手術は成功しました。と
告げられ」オカンは受話器を握りしめ何度も何度も頭を下げた。

こうしてマメとオカンの長い悪夢の一日は終わりを告げた。

           (完) 

PS その後マメは10日間、入院の後エリザベスカラーを付け
  られたものの無事退院して今はまたもとのように元気に
  暮らしている。失明してしまった左目は太陽光などが
  当たるとビー玉みたいに光って見えるけど大体は以前と
  変わらない目元になった。人間だったら突然、片目を
  失明したりしたら、たいそう落ち込んだり嘆いたりする
  だろうに犬のマメは落胆もぜず楽しそうに散歩して、
  美味しそうにおやつを食べて幸せそうに昼寝して
  日々マイペースにエンジョイしているように見える。
  マメはオカンが思うほど可哀想な犬ではなさそうや。
      
 そやけどなんで人間て、いや犬もやけど大事な場面とかで
 オナラもよおしたりするんやろ?気持ちは悲しみのどん底
 でもオナラってやつは、断りもなしに勝手に、あほみたいな
 音や何とも言えんニオイ放ったりして笑かそうとするけど
 ほんま今回だけは笑えんかった。元祖KY(死語?)やな!
 このっ!オナラ野郎~
 そやけどこいつはこいつで大事な役割もあるわけであまり
 無下にもでけへん。一生つきあって行く大切なパートナー?

 は~人生って、生きるって、何なんでしょうね。


(退院して来た日の夜のマメ。まだ左目は痛々しい。)

悪夢の一日4

2013-06-05 16:01:00 | まめぞう10才の日々
悪夢の一日4って。。。どこまで引っ張るねん!

そんな、しょーもない話!
聞きたないぞ!!


とお叱りの声もなく今日も聞いてくれて
ありがとうございますぅ~

そう、そんなわけでオカンがオナラこいたと疑われてはヤバい
と思い慌てて「マメってばオナラこいたみたい!いややわ~
お~ほっほ~」取って付けたようなオカンの笑い声が車内に
響いた。「ハハ~臭いな。窓開けるわ。」と優しく微笑んだ
セレ宮やったけどバックミラーに映ったその目は笑ってなか
ったのをオカンは見逃さんかった。
温厚セレ宮をも怒らす、くっさいマメッペはセダンの窓全てが
半分近く開けられた後、一瞬にして入り込んだ外の冷気に
よって空気が入れ替わり何事もなかったかのようにもとの
上品な車内の雰囲気を取り戻したのであった。。

そんなこんなの珍道中の後、車がやっと八尾の動物病院に
着いたのは3時前やった。予約は4時やったけど一応受け付け
に申し出るとすぐに受診できるようにしてくれた。
セレ宮は帰りも送ったると言うてくれたけど、すぐに手術して
入院かも知れんし夜は奥さんと神戸のレストラン予約してる
ねんから、かまわず帰ってと言うた。もし手術後帰ることに
なったとしても例のイオンのカゴ持って来たから帰りは、
ぐったりなったマメをそこに入れて電車で帰れると思ったからや。

(イオンマイバスケット&IKEAバッグ)


半泣きで礼を言うてセレ宮を病院前で見送った後、診察室の前
でマメと2人で椅子に座った時の心細かった事。
あ~どうなるねんやろ~胸が締め付けられるような思い
やった。そやけどすぐに優しそうな看護婦さんが緑内障の
検査をするための麻酔液をマメの両目に点眼しにきた。
これは家の近所の動物病院でも昨日と今日2回やられてる。
この後10分ほど置いて眼圧を計るための体温計の親玉みたい
なんを目につっこまれるんや。麻酔点眼なかったら痛くて
無理やろ。考えただけでゾッとする。マメはおとなしく点眼
してもらった。10分ほどたつと「まめぞうちゃん、診察室に
お入りください。」と看護婦さんが呼びに来てくれた。
オカンは覚悟を決めてマメを連れて立ち上がった。

診察室に入ると冷静沈着そうな院長先生がマメの目を覗き込み
「この子は、おとなしく検査させてくれる子ですか?」
と聞いた。オカンは自信を持って答えた。
「はい。とても大人しいです。」
実際どこの病院に行ってもちょっと震えるものの大人しくて
肛門に体温計突っ込まれても口の中に手を突っ込まれて歯茎を
ガバッ~とむき出しにされても注射されてもも点滴されても
声一つ上げず大人しく従った。オカンが唯一マメを自慢出来る
事やった。
それでは、、と院長先生が診察台の上に乗ったマメの目に眼圧を
計る測定器を突っ込もうとしたその時やった。
  
ガオ~!!

マメがめちゃ暴れたんや!その瞬間、院長先生はものすごい
早さでマメの口をヒモのようなものでクルクル~と縛り上げた。
柴犬の特徴でもあるキツネのように尖った口元はとても
縛りやすい形や。柴犬を訓練する時、言う事を聞かない場合
その口を握って開かなくしてゆっくり回すと大人しくなるという。
プライドの高い柴犬にとって屈辱的な事らしい。そして看護婦さん
がマメの体に覆い被さるようにして押さえ込んだ。
そしてマメは口を閉じられたまま全く身動きできなくなり、
そして、、、大人しくなった。

オトンとオカンをいつも癒してくれるマメを子どものように
可愛がり、ちょっと甘やかしてるかなと思いながらも、
わがままな時のマメも愛おしく思って大切にしてきた。
マメのその姿は惨めで情けなくて可哀想でほんまに、、
ショックやった。