屋久島でダイビングした後、えのっきーさんは大抵いつも楠川温泉に連れて行ってくれる。
人が3人も入ればいっぱいになってしまう小さな湯船の中に濃い温泉が湧き出ている。
休憩所は広くて、扇風機がぶうんぶん唸っている。
のぼせた身体をごろんと休めるには最適だ。
休憩所の下には清流がさらさらと流れている。
楠川温泉自体が、大通りをそれた林道を車で2,3分走った所にあるので、ちょっとした森の中の隠れ家みたいな雰囲気に溢れている。
海水で冷えた身体をあっためて、外で川を眺めながらぼーっとしていたら、小さな子供を2人連れた地元の人らしい若い女の人に声をかけられた。
「どこから来たんですか」
「あ、東京です」
えのっきーさんがお迎えに来るまで暇だったので、何となくおしゃべりする。
もともと屋久島生まれの人なのかと思ったら、もともとは鹿児島の人で、やっぱり旅行で屋久島に来ていた人と知り合った人と結婚して屋久島に住むようになったと言う。
うーん、かなり羨ましい。
私にもそんな出会いはないものだろうか。
結婚して屋久島に住み着けたら一石二鳥に美味しい話だ。
楠川温泉は地元の人たちもよく利用しているようで、この日はこの若いママも一緒に入っていた。
だからだろうか、何となく気さくにお互い話しが出来た。
「梅雨明けのホントにいい時期に来ましたね」
と言われて嬉しくなった。
365日雨が降る、と言われてる島なので、多かれ少なかれ雨の覚悟はしていたけれど、たまたま私が来た日から梅雨が上がったみたいに晴れ始めたと言う。
「屋久島はまだまだいっぱい良い所があるから、あと一日、楽しんでくださいね!」
そう言って、若いママはお子さん2人と車に乗ってぶうーんと帰って行った。
えのっきーさんはまだ来ないので、私は川べりまで降りていくとしゃがみこんで澄んだ川の水をただぼーっと眺めていた。
この島はどこに行っても水が綺麗。
だから、いつまで見ていても飽きない。
何だろう、こういう場所がこの日本に存在していて、ここに来られたことの奇跡に対して感謝したい気持ちになってしまう。
「ありがとう」としか、言えない。
それも、「言わなきゃ」と思っているのではなく、自然とその言葉しか溢れて来ない。
何に対して「ありがとう」なのか、私自身、よく判らない。
ただ、見せてくれてありがとうと思うし、存在してくれていてありがとうと思うし、私をここに来させて来てくれてありがとうと思う。
その気持ちを突き詰めてゆくと、最終的にはうわーっと涙が出てきてしまう。
何でだろう。
もう良く判らない。
ただ、嬉しくて仕方ないんだ。
この綺麗な、綺麗な水がここを流れている、それだけで。
人が3人も入ればいっぱいになってしまう小さな湯船の中に濃い温泉が湧き出ている。
休憩所は広くて、扇風機がぶうんぶん唸っている。
のぼせた身体をごろんと休めるには最適だ。
休憩所の下には清流がさらさらと流れている。
楠川温泉自体が、大通りをそれた林道を車で2,3分走った所にあるので、ちょっとした森の中の隠れ家みたいな雰囲気に溢れている。
海水で冷えた身体をあっためて、外で川を眺めながらぼーっとしていたら、小さな子供を2人連れた地元の人らしい若い女の人に声をかけられた。
「どこから来たんですか」
「あ、東京です」
えのっきーさんがお迎えに来るまで暇だったので、何となくおしゃべりする。
もともと屋久島生まれの人なのかと思ったら、もともとは鹿児島の人で、やっぱり旅行で屋久島に来ていた人と知り合った人と結婚して屋久島に住むようになったと言う。
うーん、かなり羨ましい。
私にもそんな出会いはないものだろうか。
結婚して屋久島に住み着けたら一石二鳥に美味しい話だ。
楠川温泉は地元の人たちもよく利用しているようで、この日はこの若いママも一緒に入っていた。
だからだろうか、何となく気さくにお互い話しが出来た。
「梅雨明けのホントにいい時期に来ましたね」
と言われて嬉しくなった。
365日雨が降る、と言われてる島なので、多かれ少なかれ雨の覚悟はしていたけれど、たまたま私が来た日から梅雨が上がったみたいに晴れ始めたと言う。
「屋久島はまだまだいっぱい良い所があるから、あと一日、楽しんでくださいね!」
そう言って、若いママはお子さん2人と車に乗ってぶうーんと帰って行った。
えのっきーさんはまだ来ないので、私は川べりまで降りていくとしゃがみこんで澄んだ川の水をただぼーっと眺めていた。
この島はどこに行っても水が綺麗。
だから、いつまで見ていても飽きない。
何だろう、こういう場所がこの日本に存在していて、ここに来られたことの奇跡に対して感謝したい気持ちになってしまう。
「ありがとう」としか、言えない。
それも、「言わなきゃ」と思っているのではなく、自然とその言葉しか溢れて来ない。
何に対して「ありがとう」なのか、私自身、よく判らない。
ただ、見せてくれてありがとうと思うし、存在してくれていてありがとうと思うし、私をここに来させて来てくれてありがとうと思う。
その気持ちを突き詰めてゆくと、最終的にはうわーっと涙が出てきてしまう。
何でだろう。
もう良く判らない。
ただ、嬉しくて仕方ないんだ。
この綺麗な、綺麗な水がここを流れている、それだけで。