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カナダ留学・クリティカルシンキング専門家。Canadian Prairie/EcoCabin在住。 

カナダ裁判所決定-移民局には母国で成績不良の学生ビザ申請却下の権限あり

2023-05-25 05:48:04 | カナダ留学

Federal Court rules IRCC can refuse Canadian study permit applications due to low grades. (CICnews)

 

カナダ大学留学へのハードルがぐ〜んと上がりました。

Federal Court(カナダ連邦政府裁判所)決定:

IRCC(カナダ移民局)には、学生ビザ取得後学習予定のカナダ教育機関に見合う成績を、(本国で)取っていない留学生からの学生ビザ申請を却下する権限を認める

 

当たり前のことですが、こう言うことです。

・カナダ高等教育機関で勉強するための学生ビザ申請には、そのレベルに見合う自国での高い成績が必要

・仮に、カナダの指定教育機関からAcceptされている場合でも(入学許可書が発行されている場合でも)、移民局には学生ビザを拒否する権限がある

 

この決定は、学生ビザ申請を却下されたインド人留学生が裁判所にアピールしたことから出された判断です。

 

「23歳のインド人学生は学生ビザ申請が却下されたことへの不服をJudicial Reviewに訴えました。

Canadore CollegeでEntreprenuership managementを学ぶための大学院留学への学生ビザ申請でした。

 

この学生はCanadore Collegeに出願しアクセプトされ、入学許可書も発行され、それをもとに学生ビザ申請を行ったわけです。

しかし、ビザオフィサーは、次の理由でその学生ビザ申請を却下しました。

入学予定の機関・学習内容に見合うだけの学力を母国で習得していないとの理由です。

 

学生が提出した成績証明書には低い成績が並んでおり、特に主要科目の成績が低すぎたということです。

そんな成績では、希望教育機関でのプログラムには対応出来ないと、また、カナダが求める『頑張る利発な学生』ではないとビザオフィサーが判断しました。」

 

今回の裁判所決定の持つ意味は大きいです。

・ビザオフィサーにはビザ申請を拒否できる権限がある

 

そして、これをよ〜く噛み締めてから「カナダ留学」を考えることになりますよ、留学を甘く考えている日本のみなさん。

・学生ビザ申請にも日本での低い成績は却下対象になる。

 

特に、今回インド人学生に入学許可を出したCadadore Collegeのように、UniversityではなくCollege(州立)と名前のついている機関は、学生本国での成績査定がかなり甘いところが多いです。

そこに出願し、何とか入学許可をもらったとしても、やはり日本での高校までの成績、または大学での成績が低い場合は、ビザがおりない可能性が大きく上がったことになります。

ネットの留学相談や、私のところにも、甘い甘い「何考えてるんや〜〜!」という質問がいっぱい。

どんなに丁寧に現実を説明しても、どうしてももともと思い込んだ夢の留学観を変えることが出来ない日本人がほとんどでしたが、それも変わると期待しています。

 

例えば、こんな。

 

「今高校三年生です。高校卒業後留学しようと思っています。語学学校に通ったあと大学(観光科)に行こうと思っています。

これから1年、お金(200万近く)と語学力(TOEIC)英会話をし、語学力を現地でバイトできる語学力を身につけることに専念します。

高卒後海外の大学に行くメリット、デメリットはありますか?(就職面などでも)

就職は海外でするか日本でするかは決まってないです。

現在の語学力は高校英語、中学英語は出来て、自分で文を作成し簡単な話ならできる程度です。(英検準2級程度)」

 

これまでは、このような余りにも無知な相談にはひとつひとつカナダの制度を説明し、答える必要がありました。

が。

今後は。

これで簡単に終わります。

 

「カナダのPost-secondary機関への留学には、それまでに日本で取った高い成績が必須です。特に主要科目の成績が悪いと、学生ビザも却下されますよ。

TOEICなんて、英検と同様、日本でしか通用しないテストをいくらやっても同じ。日本での英語・数学・社会・理科の高いレベルの履修内容と成績がないと無理です。

それがないと、海外大学留学のメリット・デメリットなどを考えることすら出来ません。留学自体不可能ですので。」

 

「そんなわけない!入試のないカナダは大学進学が簡単なはずだろ?!エージェントもカナダ留学は簡単だと言ってるのに!」

という完全間違い思い込み留学希望者への回答がとても楽になりました。

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また、こんなのも。

「現在高校三年生です。卒業後留学を考えているのですが(語学学校卒業後大学進学)高校卒業したらすぐ留学するか、日本で就職して2年ほど貯金してから留学するか悩んでいます。語学学校の授業料、生活費、飛行機代、(語学学校は半年〜1年ほど)130万と現地でのバイトで足りると思いますか?できる限り安い所へ行こうと考えています。

留学するタイミングはいつがいいのでしょうか?」

 

「バイトなんて言ってる場合じゃないですよ。高校の成績は高いですか?

それがない場合、カナダの大学留学へのビザは出ません。エージェントの甘いささやきで『語学留学から。。。』なんて騙されても、結局は希望大学への合格には日本の高校での高い成績が必須、仮に成績査定の甘いカレッジ経由で少々ごまかすことが出来ても、再び大学での学生ビザ申請時には、日本での成績が問題となります。悪い場合は、学生ビザが拒否されますよ。」

 

そして、これが決め手。

「カナダ大学留学は、高校までのトップクラスの成績がないと不可能です。」

 

今まで、この注意を何度、何年、しつこく続けて来ても、日本には「大学留学は誰でも出来る」的な思い込みが蔓延しているようで、信じようとする人が少なかったです。

不思議ですが、大学は高校までの学業成績により知的学習能力が高い人だけが行くところ、という概念が日本にはないんですかね。

 

日本の大学が妙に簡単だからですか。 

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さぁ、カナダ大学への進学を目指している日本のみなさん。

今一番あなたに必要なことは、高校の成績をトップクラスにしておくこと。

準備として必須なのはこれです。

 

それプラス、もちろんカナダの高校Grade10~12レベルの優秀な学生が習得しているエッセイWritingスキルは絶対必要。

 

全く無駄で不必要、むしろ害になるのは:

・英会話とやら

・英検、TOEIC(カナダでは全く意味を持ちません。日本式です。)

・TOEFL,IELTSの塾(高校の英語を頑張ればスコアは取れます。)

 

高校の成績はトップクラスですか?

OK.

じゃぁ、その後はカナダ大学にアクセプトされるだけでなく、その後の勉強へのリードも必須です。

日本人学生にとって、カナダの大学は想像を絶するほど難しいですよ。

 

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