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メルボルンカップで

2006-11-08 10:49:47 | Weblog
7日に行われたオーストラリア最高峰G1メルボルンカップで、日本から参戦したデルタブルース(牡5=角居)が優勝した。
2着にも同厩舎のポップロック(牡5)が入った。南半球のG1で日本馬が優勝したのは初となる。
海外G1での日本馬のワンツーは2002年香港でのクイーン・エリザベス2世C(エイシンプレストン―アグネスデジタル)以来2度目となった。
角居 勝彦師(42)は昨年の米オークス(シーザリオ)、香港マイル(ハットトリック)に次いで海外G1で3勝目となった。

 日本競馬の実力を世界に知らしめたレースだった。抜群のスタートを決めた
デルタブルースと鞍上の岩田騎手。内ラチ沿いの2番手でピタリと折り合った。
人馬一体となったリズミカルな走りで向正面で人気のイエーツが前に出たが、全く動じることなく悠然と進んだ。

 「行ってまえ!」と抜群の手応えに直線手前で岩田が追い出し、残り400メートルで先頭に立った。ここからがこの馬の真骨頂となった。長く持続する末脚でジリジリと差を広げていく。残り100メートルで外から僚馬ポップロックが迫る。2度、3度と馬体をぶつけ合いながらの激しい叩き合いに耐えて鼻差しのぎ切っての優勝となった。3着馬に4馬身半差をつける日本馬2頭のマッチレース。
同レースをオセアニア勢以外で優勝したのは1993、2002年のアイルランド調教馬だけ。3頭目が日本馬となった。

 引き揚げてきた岩田のゴーグルは涙でぬれていた。公営園田から今年中央に
移籍。初の海外の大舞台での快挙に感激を抑えることができなかったようだ。
「前に行くことは最初から考えていた。緊張していたけどゲートに入ったら開き直れた。馬は走る気満々で、ちょっと早いと思ったけど仕掛けた。後はデルタのスタミナを信じて追った」と前哨戦のコックスプレートで3着に好走も7番人気(18倍)に甘んじていたが、岩田が力を引き出した。
2004年菊花賞でG1初制覇を達成した最高の相棒と再び大仕事をやってのけた。
「競馬は負けて帰るのが普通で敗戦からいろんなことを勉強するものと思っている。1、2着独占なんて信じられない」と控えめに喜びを表現した角居師だが、これで国内を含め4カ国目のG1制覇になる。

 デルタブルースは13日に帰国。今後は「3週間の着地検査中に馬の様子を見て決めたい」と角居師は語った。
予備登録している香港ヴァーズ(12月10日、シャティン)か有馬記念(同24日、中山)に向けて調整が進められる。
グランプリ参戦となればディープインパクト、ハーツクライとの直接対決も実現する。凱旋門賞の薬物問題に揺れる日本競馬界に届いたこのサプライズ。
南半球の競馬の歴史にその名を刻んだデルタが、沈滞ムードを吹き飛ばす起爆剤となれるか?今後が楽しみになってきた。