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世の中雑感

家主のマンション管理日記と世の中アラカルト

弘化三年

2008-11-19 21:52:25 | Weblog
弘化三年九月吉日 吸物椀十人前
家にある古い木箱に書いてある年号である。
年号の『弘化』を調べたら、1844-1847年で天保の後、嘉永の前との事。
大河ドラマの『篤姫』は天保6年の(1835年生まれ)。
故に木箱の西暦は1846年で、今から162年前、篤姫が11歳の時代だ。

木箱の年号は筆字で書かれていたが、その年号の脇に
私の先祖の名前が年号とは別の筆跡で記してあった。
おそらく古物を後で購入したようである。
(先祖は明治初期の人で西暦1846年には生存しない)
中には蒔絵の施された吸物椀が入っている。

この吸物椀の存在は前から知っていたが、ふたが欠けうるしがはげ、
いたみかひどいまま長年放置してあつたものだ。
廃棄処分寸前だったが、以前義母の墓参りの帰り信州木曾の
漆器屋さんに立ち寄った時修復を依頼した。
それが今日我家にやっと戻ってきたのだ。

修復には長い時間がかかった。最初輪島に送り修理を依頼したが、
会津の作品との事で、輪島での修理を断られてしまった。
再度会津の業者に送った処、今度は蒔絵士が高齢との事で
修復に時間がかかってしまったとの事。
いろんな方のお世話になり修復が完了した。

吸い物椀はなぜか14客ある。
私が子供の頃は結婚式や葬式などは家やっていたので、冠婚葬祭の都度
きっと多くの人の手の上で汁が人の胃を満たしたのだろう。

吸物椀の蓋の裏には富士山と海に浮かぶ帆掛け舟、それと枝振の良い木が
金色の筆で書かれている。一枚ずつ絵柄が異なり趣がある。

この椀を新年に使ってみようとおもう。
筆で書かれた字、赤い漆の色、金色の富士山と駿河湾。
少し歪で古めかしい形、眺めていると経過した162年を
語りかけてくるよだ。
昔人はこだわりをを持って物を作り、大切に物を使った
ことが伺える。少し見習おうと思った。

花の街古庄

2008-11-15 13:02:25 | Weblog
古庄は静岡市内のど真ん中にある。
葵区・駿河区・清水区の接合部に有り、かって
伝説のプロ野球選手沢村栄治がアメリカチームを相手に
好投した時の野球場が有った場所だ。
今は密集した典型的な住宅街となっている。

古庄には『花の街古庄』と名が付いた会がある。
草花や球根を植え、街を花で一杯にしようとの構想である。

古庄には県立の農業高校がある。
その高校で年に数回、草花の知識と植え方について
講義と実習が有り、私も今年から参加している。
『花の街古庄の会』はそんな環境が作ってくれた会でもある。

今日は『ロベリア』の栽培について教えてもらい
苗-7本の苗をいただいてきた。
背丈はまだ2cm位のかわいい苗だが
やがてはプランターいっぱいに育つとのことだ。
約30人の受講生が集まり各人が苗を自分で植えて持ち帰った。

今月の末、集まりがある。
2300球のチューリップを街にプランターで通りに飾るためだ。
又『花の街古庄』の会は来年も続く。

来春の古庄は町中が美しい花々色と香りに包まれる事だろう。
皆様には是非咲いた花々をご覧願いたい。

世は経済不況でたいへんな状況に有る。
街に花が咲き春風に香る頃、景気にも好転の風が吹く事を切に願っている。
花はそんな魅力と魔力を持っていると思う。
 
  




60歳

2008-11-13 11:15:45 | Weblog
最近テニスを始めた。
週一でテニススク-ルに通っている
これには二つのワケがある。

一つには巨かんで年下の知人から挑戦を受けたこと。
もう一つは自分の体力が低下し始めた事。

知人がある日「今からテニスをしよう。
俺と勝負しろ」と突然の誘いを受けた。
目前の知人の体型を見て、思わず
YES I DO. と言ってしまった。

実は学生時代にテニスクラブに属していた。
30年程前までは たまにプレイした経験も有る。
学校のOB会は常連だ。(但し夜の飲み会のみ)
でもテニスに対応できるフットワ-クが全く無い。
自信など全くなかった。

最初の時は大変だった。2週間体の隅々が苦痛だった。
えらいことを始めたと思った。
家族も「いい年をして ケガをするから止めなさい」と忠告された。
しかし毎回止めようかと思いながら、一年が経過した。

当然思い描くようなプレイはできない。
でもたまにすかっとするショットでポイントが取れる。
『継続は力なり』良い言葉だと実感する。

今年のOB会には昼の部門から参加した。
酒も会話も美味だった。

60歳の秋 小さな幸せを感じている。
そしてとりあえず続けようと思っている。


豊かさ・貧しさ

2008-11-12 17:34:08 | Weblog
秋になり世の中が一層慌ただしくなってきた。
円高/経済不況/派遣の打ち切り/株安 等
人々が少しづつ豊かさを失い始めた。
いつまで続くのか・どうなってしまうのか
差し迫った問題である。
景気が良くなって欲しいと願わずにはいられない。

熊は冬の食料不足に冬眠して春を待つ。
植物は種子となって春を待つ。
人はどんな知恵を持って春を待てば良いのだろうか。

今年アフガニスタンで一人の若い男性が亡くなった。
辛く悲しい出来事があった。日本人の伊藤さんである。
亡くなった事は非常に残念であったが、報道の中に
とっても暖かさを感じた出来事方が有った。
景色一面の菜の花畑の中の少女の顔を思い出して欲しい。

貧しく荒廃したあの地で、長い年月をかけ、多くの人々の
悪戦苦闘の末、やっと咲いたいた菜の花の中で
少女の瞳はまぶしく輝き、希望と笑みを持っていた。
彼女はとっても幸せそうだった。
貧しさ・豊かさとは何だろうか。
単なる目線の位置だけであろうか。

サブプライム問題の終了は遙かかなたに有りそうだ。

心の中に豊かさを感ずる手段は
心構えの改造から始る事としよう。