
現在世間では偽装、偽造、改竄、改ざん、偽者、贋物等というキーワードを含むよろしからぬ問題が連日のごとく報道されている。
しかし、自然界では正々堂々とその偽装(擬態)に命をかけている種がいる。
それは木の葉虫の一種でその姿を見ると自然界の驚異というものをかいま見る思いがする。
それは自分の全身を葉っぱそのものに変身している。葉の色、形、質感までを完全に近い形で再現している。
驚くことに変身はそれだけでは終わっていない。
葉には虫に食べられた穴がいくつかあるものもいる。
それさえも見事に再現している。
その穴の周りは枯葉色でその周りの緑色へと微妙に変わるグラデーションさえも見事に表現している。
葉の葉脈に見えているのはこの昆虫の羽根の*翅脈を変化させたものだ。
*[昆虫類の翅(はね)に見られる分岐した条脈。中空のキチン膜からなり、翅の補強に役立つほか、体液が流れ、気管や神経が分布して代謝をつかさどる。また、分類学上の重要な目安となるー大辞泉より]
これほど完璧な変身をどうやって成し遂げたのだろうか?まるでこの昆虫の遺伝子が常に外界の視覚情報を確認していた結果のように思える。
遺伝子だけが子孫の姿かたちのすべてを司るのだから。
しかし、それはありえない、では…。
ダーウィンの進化論によればこれは自然淘汰の結果、自然界に適応した姿であるということになっているらしい。
つまりこの昆虫の天敵である鳥や動物が決して捕食しなかった形、擬態に優れた形が残って行きそれが完成したのが現在の姿であるという。
しかし。私は仮に数億年がたってもこのようなシステムでは完璧な葉っぱの姿になるとは思えない。
近年1億画素を優に超えるデジタルカメラが開発され、名画や希少画像の画像保存に使われている。
ふと思う。
彼らコノハムシの遥か遠い祖先は視覚情報のうちその1画素にも満たないわずかな視覚情報を何らかの形で遺伝情報として遺伝子に託し子孫に伝えていったのではないかと。
そして、世代交代を何億年に渡って続けた結果が、その壮大なジグソーパズルの完成した現在のコノハムシの姿ではないかと…。
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