きみどりの風

愛って何だろう、愛と体のつながりを覗いてみたい。そんな恋愛小説です。

73. 朝。

2010-10-03 10:40:09 | 恋愛小説
「おはよう」
友梨香の寝顔を優しく見詰めながら
ジュンは小さな声で呟いた。

「あ、私」
友梨香が急いで起きようとしたが、
ジュンが覆いかぶさった。

「駄目です、まだ起きちゃ」
ジュンは友梨香に優しくキスをした。

「シャワーを浴びさせて下さい」
「じゃあ、僕も一緒にいいですか?」

「でも」

「そのまま着替えたりしないで下さい」

仕方なく友梨香はジュンの手を引き
一緒にバスルームに向った。

二人は子供の様にシャワーで遊ぶと
体を拭き合い、ベッドに戻った。

「歯を磨きたいな」
「もう、いいじゃないですか」
ジュンは友梨香の口を塞いだ。

「友梨香さん、僕をしっかり覚えて、
頭と心と体で」

友梨香の体は夜よりも激しく
揺すられた。

友梨香の体は宙を舞い、
頭は真っ白になり、
心は今だけを感じた。

「このままずっと離れないでいたい」
ジュンは友梨香を強く抱きしめ
自分の高まる気持ちを持て余していた。

友梨香はジュンの髪を
撫でながら言った。
「行ける所まで二人で行ってみる?」


「不安とか、不信とか、裏切りとか
全てを無理やりにでも打ち消しながら」

「何があっても、信じるだけ」

ジュンは友梨香の胸の中に顔を埋めた。
友梨香は子供を寝かしつける様に
ジュンの背中をトントンと叩いた。

「眠ってしまうでしょう」
ジュンは友梨香をくすぐった。

「くすぐるのは駄目ーっ」
友梨香は笑いながらベッドから
飛び出した。

ジュンは友梨香を追い掛け捕まえると
その場でしゃがみ込んだ。
友梨香の足にしがみ付いたジュンは
動かなかった。

「僕を信じて下さい」

友梨香はジュンを抱き締めた。

二人は熱いキスをした。




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