前略、路の上より ~Saigon Street View~

4年間の記者生活を経て、サイゴン生活再び。
バイクの洪水に揉まれながら第二の故郷で癒され、翻弄される日々を伝えます。

ベトナム現代美術の現場より

2014-08-14 07:43:50 | 日記
みなさん、こんにちは。サイゴンは雨季の真っ最中のはず、ですが、1週間近く降っていません。
こんなにキャリーオーバー?が続くと、次に降る時がとんでもないことになりそうで怖いです。

さて、地元の九州の片田舎に比べると、物質的にも人口でもかなり都会なホーチミン。初めて暮らし始めた2000年当時に比べると、暮らしやすくなりました。衣食住に関しては、日本を始め諸外国のサービスが増えて、量も質も向上していると思います。
しかしながら、どうにも埋められないのが「文化的」な欲求です。日本では意識していませんでしたが、街角のイベントスペースやカフェではちょっとした写真や絵画の展覧会が開かれますよね。地方の町にまで美術館や博物館があり(いや、地方のほうが充実してる場合も)、世界的な作品の企画展でなければ、数百円とか無料で楽しめたりもする。
そういった楽しみがまだこの街では少ないです。ただ、不満があるとしたらそれぐらい。あとは、交通マナーのなさとか、レジで並ばないとか・・・まあ、言い始めたらきりがないのですが、ほとんどはささいなことです(笑)

無いことを嘆くのではなく、自分で機会や発見を作り出せばいいのでは、というのは日本を出てから一貫して感じていることです。ダンスや、ジャズバンドを始めたのも、プロのパフォーマンスが見れないと文句をいうよりも、自己満足でも楽しいほうが何倍もいいですもんね。

アートギャラリー通いも、そうした延長から始めました。5年ほど前のことです。
当時、若手のベトナム人アーティストに創作や発表の機会を与えながら活動をしていたギャラリーは2つ。
不定期にスペースを借りて企画展を行うグループも、在住外国人の有志を中心に活動していました。

「ギャラリークイン」は先駆者的な存在で、ベトナム系のアメリカ人女性がキュレーターとして10年ほど前に
スタートしたギャラリーです。
今では市内に2カ所のスペースを持ち、この春には3カ所目をホーチミン市美術館の一角にオープンさせました。



この美術館はフランス式ヴィラの趣あるたたずまいで、ホーチミンを訪れたらぜひ立ち寄ってほしい場所のひとつです。いわば公的な施設に、こうした民間の、若手アーティストを応援する場所が出来ることは、これからのベトナムのアートシーン活性化にも一層の弾みがつくと思います。



展示の他、ベトナムの子ども達へのワークショップなどに今後利用されるそうです。
ギャラリー「Sao La」へ、ぜひお越し下さい。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。