さびしさ。

亜美を、すごく強いと思ってる人がたくさんいる。

淋しさを感じないって。

職場のＢｏｓｓもそう思ってる。

「一人っ子だから淋しさを感じないんだ」って。だから結婚して、ダンナと近くにいなくても平気なんだって。

でもそれは違う。

亜美は、「ダンナがいなくても、ハルがいるから淋しくない。ダンナのことなんてもともと好きじゃないし。」って思おうとしてるし、周りにはそう思ってるように見せてる。

でも、それも違う。

だってハルは、いるようでいていないんだもん。亜美とすごいＬｏｖｅ×２っぽくいてるけど、実際は全然違う。

本当は、強がってるだけ。すごく×２淋しがりな自分を、誰にも見せまいと強がってるだけ。

でも、だからといってその淋しさをダンナに埋めてほしいとは思わない。正確に言うと、ダンナじゃ埋められない。

今まで誰一人無理だった。亜美の淋しさを理解してくれて、埋めてくれる人はいなかった。

すごくおしい人はいた。でもやっぱり無理だった。

だからもう期待することさえやめた。諦めた。

まして今のダンナでは絶対に無理。

だから、どうしようもないから「淋しさ」という感情を捨てた。

たまにフッて出てくるけど、誰にも見せない。亜美のなかだけのこと。

誰かに見せることに何の意味もない。誰も埋められないから・・・