先日、ジェフ・バークランドさんの講演を拝聴する機会がありました。
ジェフ・バークランドさんは現在京都外国語大学の教授、日本での生活は50年を超えていらっしゃいます。
もちろん、日本語はペラペラでしかも関西弁でお話されます。
日本文化に精通され、京都の町屋に住んでいらっしゃいます。
今回のテーマは異文化コミュニケーション、外国から見た日本についてのお話でした。
初めて来日した時に驚いたこと、文化の違う人々がどう交流するのか、といった内容を
ご自身の経験や感想を交えてお話ししてくださいました。
中でも関心を覚えたのが、日本は「受信者責任型文化」であるということ。
自分の考えや思いを全て言葉にして相手に伝える欧米の「発信者責任型文化」とは対照的な文化なのだそうです。
行間や空気を読んだり、相手の表情や動作で言葉にしなくとも
相手の気持ちを汲み取る力は、日本人は世界一であり誇れることだとおっしゃっていました。
確かに、日本人はおくゆかしさや遠慮が美徳とされ、相手に本心を忖度してもらおうとする傾向がありますね。
話し言葉に主語や目的語がなくても意味が通じる日本語もその表れだそうです。
ただし、その逆に日本人は発信力が弱い、その点を変えていく必要があるともおっしゃっていました。
相手に推量してもらうことを期待してばかりでは異文化間のコミュニケーションは難しく、
自分の思いや考えをしっかりと主張し、相手に伝えることが大切ですね。
日本人の良いところ、弱いところを改めて考えさせられた講演会でした。
とても有意義な時間を過ごすことができました。