8条指定図書になるそうな。
ここで、日本の何かを規制する人達と漫画界の戦いを振り返ってみますよ。
実際に体験した事があるので、歴史の証人としても書き記します。
もう廃刊になって数十年。
ヤングサンデーという漫画雑誌がありました。
青年向けの漫画雑誌、その後発組。
wikiで調べたら当時の状況とかも書いてあるはず。
そこで連載されていた2作品。
遊人センセーの【ANGEL】。
沖さやかセンセーの【マイナス】。
この2本が掲載されていた雑誌だってんだから、ヤンサンの編集長は本気で天下を獲るつもりだったのでしょう。
自由にやって良い。
そんな号令がかかっていたのかもですね。
まず、覚えているのがANGEL。
連載当初は『オタク向けの可愛い絵柄』だなぁと。
そのぐらいの認識。
話は面白くありませんでした。
とりあえず買った漫画雑誌は全部読もうの精神で読んでいた程度。
メインで読む漫画ではなかったのです。
しかし、連載が続く過程でスケベ度があらぬ方向へ。
え?これ描いて良いの???
そういう表現が作中に登場するように。
ぼかす必要もないので書きますが、バッチリ陰核まで描かれている話が掲載されたのです。
そこに至るまでにも、バッチリ目に乳首なんかが書かれていて、これはエロ漫画雑誌に掲載される物なのでは?と戸惑ったのを覚えています。
いや、エロ漫画だってバッチリ陰核を載せることは無かったのですが。
筆者がぼかすより遊人先生がぼかすべきだったのでしょうね。
翌々日ぐらいでしょうか。
友人から遊人の漫画を読ませてくれないか?と連絡が。
何事?と尋ねてみると、なんでも回収されているらしいと。
ピンときましたよ。
陰核だけにピンピンときましたよ。
それからニュースで回収が騒ぎになるような書かれ方をされて、一気に有害コミックとして問題の槍玉に。
実際に連載をリアルタイムで読んでいた身としては、あの当時の漫画雑誌でやったらダメな事をしていました。
てか、今だってダメなんですけどね(笑)
今は芸術と言い張ったらヘアヌードまでは許されるのですが、完全に性的な意図で陰核でしたから、そりゃ何かを取り締まる層は怒るだろうなと。
そして、もう一つ。
沖さやか先生のマイナス。
これが騒がれた時はピンときませんでした。
主人公が人間を焼いて食べるシーンが描かれていたのです。
当然、読んでいて記憶には残っていました。
とてもライトなタッチで描かれていて、なんとなく話題になろうとしている感じが鼻について記憶に残ったのです。
そして再び回収騒ぎに。
その時は、これ話題作りとしては成功だよなと。
こちらは意図して問題になる部分を描いたような認識でした。
実際、回収されるまでは読者も騒いでいなかったはず。
いつものマイナスって感じで、それほど問題視されてもいなかったのです。
そもそもマイナスが三番手ぐらいの連載でした。
漫画雑誌って読者を引っ張る一番手、そして後を追う二番手、当たったら良いなの三番手に分れるのですが、確実にマイナスは三番手の扱い。
掲載順も雑誌後方。
しかし、この回収騒ぎ以降は雑誌の一番手に躍り出たのだから大成功だったのでしょう。
マイナスは、作為的に有害コミック指定されるように狙っていたような気がします。
2作品を挙げましたが、確かに有害と言えば有害。
人を食べるなんて発想は何かの影響でしか認知しない物。
そんな概念は人間は持ちえないのです。
それを漫画で刺激して認識させたらダメですよね。
実際に食べようとする人間が現れる可能性があるので。
陰核バッチリカキカキ問題は、なかなか難しい。
それを見せた方が逆に健全な精神が育つ可能性もあるのです。
変な隠すと神格化して異常執着なんかをしますから。
でも法律で禁止されているので土台無理な話。
公衆の面前で出したらダメな部位なので。
こうして振り返ると有害コミックとして扱われるのは当然。
漫画を愛している身ですが、有害と言われたら言い訳できません。
そして、タイトルにもなった不健全図書。
8条指定図書に名称が変わりましたが、これも実際に指定された本を見ると当たり前の内容だったりします。
ほとんどがエロ漫画なのです。
普通の性行為だったら問題視されなかったんじゃないかって言う、ちょっと特殊な性的な漫画が指定されています。
うーん、ちゃんと調べてみると師弟されても仕方ないなと納得の物ばかり。
不健全って言葉は間違いなく正しく使われている。
なんで躍起になって変える必要があったのか疑問だったりします。
だって8条指定図書になったとして、買う層は買いますよ。
そもそも、買う層に向けての創作なんですから。
いくら外部から石を投げられても問題はないはず。
書店は売れるなら置きます。
どうして変える必要があったのか、ぜんぜんわからない話でポカーンとしてます。