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他愛ない日常に
流れゆくものすべてを
あるがままに。

2年

2013-03-12 22:30:04 | 日記

東日本大震災で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、
ご遺族の方々、
避難所での生活を余儀なくされている方々、
お住まいの地域を離れ新しい土地に暮らし始めた方々、
皆様の心の平穏が、
少しでも早く訪れますことを。


現在、31万人を超す方々が避難生活を送っておられるそうです。
31万人。
日本の人口は現在約1億人です。
つまり日本人のうちの0.3%です。
1000人に3人。
ものすごい数なんですよね。

数が多いからどう、っていう意味じゃないんですけど、
それだけ多くの国民が苦しんでいるのを、
もう日本の政治は助けることができないんですか。

そうかも知れへん。
それやったらわたしらが、どうにかせなあかんのちゃうか。
なんかできることあれへんのやろか。


阪神大震災の後、わたしの自宅も2年仮設住宅でした。
住み慣れた街から遠く離れた場所で、山の中で。
心細すぎてどうにかなりそうでした。
その後、震災復興住宅という、
市が用意した新築の団地に引っ越したんですが、
仮設よりさらに地元から遠い場所でした。
そこに実家は6年ありました。


大好きな街がこわれて、
地元を離れ、
プレハブの仮設に住んでるとき、
いつか、いつか元の暮らしに戻れる日がくるから、
そう思って日々を耐えてました。
でも。

2年が経ったとき、震災復興住宅に斡旋されて。
つまりは仮設住宅を撤去しなあかんようになったんです。
いろんなとこに仮設が建ってたんですけど、
公園予定地やったり、学校のグラウンドやったりで。
いつまでも借りてられへんからっていう理由で。

そこまできてようやく、
ああ、
もう、
「元の暮らし」には、戻られへんのや、
と、思ったんです。

うすうすは分かってたんです。
あんだけ街がこわれたら、
「元通り」にはならへんのです。
区画整理も入るし、防災上もっと強い街にならなあかん。
そしたら、
前の街よりもっと安全かも知れへんけど、
「元通り」ではないんですね。

でも、あの愛する風景が、
もう戻って来ないっていうことを、
多分認めたくなかった。
というより、認められへんかったんやと思う。
仮設を出るときは、地元に戻るとき。
そう思ってたのに、
結局はもっと遠く離れた場所に行くことになって。

その喪失感や、
悔しさや、
やりきれなさは、
今でも忘れられへんのです。


それを、
今まさに受け入れて行こうとしておられる方々に、
どうか、
大好きだった町の、その姿を、
いつまでも愛してあげていてほしい。


それが目の前になくても。
もしかしたら、生まれ変わった姿さえ、
いつ見られるのかわからない場所もあって、
もしかしたら二度と、見ることができなくても。


今のわたしにはそれしか言えへんのですけど、
きっとどこか似たような気持ちを持ってると思うので…


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