5月2(土)~4日(月)
楽古岳~野塚岳縦走
単 独
総行動距離 約31.600km
総行動時間 約11間55分
総行動時消費水量 1500ml
今山行の概略地図 赤線が実行動ルート
青線が下山時利用したルート
中央、楽古岳
2日(土) 晴
行動時消費水量 850ml 行動距離 約12.4km 行動時間 7時間00分
自宅6:20→7:40札楽古林道行き止まり(雪の吹き溜まり)8:00→9:40登山口9:50→13:50稜線14:10→15:00C1
自宅を出発し日高山脈沿いに車を進めるも霞がかって今ひとつ見晴らしは良くない。7時40分に札楽古川沿いの札楽古林道を進み吹き溜まりの雪のため通行止めのところに車をデポ。
道道987号をまっすぐ進むと広尾町右に入ると札楽古林道で登山口につづく
この吹き溜まりさえなければ・・・ 無駄な歩きが延々と続く
この先何カ所も吹き溜まりの雪が残っているのだろうと思いつつ8時に登山口に向かう。行けども行けども林道には全く雪がない。最初の一般的駐車場を過ぎてやっと雪が道路をおおっていたが四駆の車なら難なく進める程度だ。車を傷つけたくない方は、最初の駐車スペースに置いた方が良いだろう。これより先に進む普通車はバーストにも注意が必要か!?
結局、登山口まで7.6㎞もアルバイトさせられてしまった。10m幅くらいの雪に、「車にスコップを積んでいれば」と後悔する。(帰路ではもっと悔いる事に・・・。)
長い、長い歩きだ 登山口すぐの渡渉地点を振り返る
登山口を過ぎてすぐの渡渉でいきなりバランスを崩して川に浸かり右のシューズに水が入ってしまったがそのまま先へ進む。
私がよっぽど奇妙なものにでも見えたのか?
残雪がある尾根に取り付いて、まもなく若い雄の蝦夷鹿に出っくわす。こちらを見て全く動こうとしない。声を出しても笛を吹いても動かない。近寄っていくとさすがに慌てて去っていった。野生でも人なつっこい鹿もいるのか?
スノーシューをつけ、雪で覆われている夏道を進み高度を上げる。今年は積雪が多かったが三月以降の気温が高いせいか尾根付きの雪の量は昨年同様少ないような気がする。地球温暖化と関わりがあるのか?1400m付近でおにぎりをほおばり休憩する。特別危険なところ(滑落すればただではすまないが!?)もなく、13時50分に楽古岳手前の稜線に出る。
広尾岳への稜線 綺麗だ!!
風がちょっと気になり霞がかってはいるものの南は広尾岳、北には日高十勝岳をはじめトヨニ岳まで望む事が出来る。いつもの事だが日高の厳しい尾根筋、稜線、端正なピーク、どれをとっても惚れ惚れする。そしてなぜか気持ちが落ち着く。
肩より見上げた楽古山頂
十勝岳をはじめオムシャ、野塚とつづく
予定より2時間遅れでC1予定の1240m付近に到着雪稜を削りブロックを積み幕営。早速安着祝い!!ビールが美味い!!
濡れた右足の靴下 お気に入りのスノーシュー
明日予定の日高十勝岳、オムシャ、野塚岳を眺め明日の健闘を誓う。寝る前に野塚市街などの灯りを眺め就寝。幸せだ!!
かすかな十勝岳に沈む夕日、なぜか生きている事を実感する
3日(日) 晴
行動時消費水量 150ml 行動距離 約2.9km 行動時間 55分
6:26C1→7:30十勝岳手前の小ピーク→7:50C2(停滞)
3時半に起床、食事をすませ5時過ぎにC1を撤収する。このころから雲が張り出し風も強くなってくる。気合いを入れ、つぼ足で出発する。
視界は10m程度
急激に発達する雲でホワイトアウト、風も一段と強さを増し、ストックでしっかり体を支えないと転びそうになる。1時間ほどで十勝岳とのコル手前にたどり着く。稜線は一見北西・北北東に広がり、はい松・ブッシュも顔を出し先が全く読めない。間違えて300m下ってコルに着かなかった事を想像すると、50mほど下りたが引き返す。風の当たらぬ斜面に停滞を決め幕営、ブロックも二重に積む。テントに入りラジオで天気情報を確認するも今日の行動は無理とし、早々C2とする。寝袋に入り色々シナリオをたてる。風は強く風向きが何度も変わり瞬間的にはテントが壊れるのではと思うほど強くなってくる。雲が晴れ、風が弱くなれば夜間でも行動しようと考えていたが、どちらも回復せず、明日以降の山行の決定は明日の朝にする事とする。食事をすませ、8時過ぎに就寝。ほとんど眠りにつく事は出来なかった。
4日(月) 晴
行動時消費水量 500ml 行動距離 約16.00km 行動時間 4時間00分
7:10C2→8:30稜線(JP)→9:20登山口9:30→11:00札楽古林道行き止まり11:15→12:00『赤門』12:30→13:00更別福祉の里温泉→14:30自宅
4時起床、若干風は弱く感じるが視界は前日と全く変わらずホワイトアウト。天候は回復に向かうようだが、時間的に山行続行をあきらめ、撤退を決める。食事を取りC2を撤収し撤退開始。簡単に下山を考えていたが、支尾根へのジャンクションが確認出来ずホワイトアウトの稜線で立ち往生、視聴覚両方を閉ざされるとこんなにも分からなくなるものか?、と驚くと同時に不安感が増す。焦る。C1地点まで戻り、地図を確認し再度出発、先へ進む。下山目標の支尾根が立ち往生した地点より100mほど先に確認出来一安心。迎えの約束していた友人に断りの連絡をし、ゆっくりと支尾根伝いに下山、徐々に風もなくなり雲の間から青空ものぞき緊張感も薄れる。
下った支尾根と雪崩の後 増水して飛び込んだ渡渉地点
気がつくと夏道を過ぎてしまった。沢筋まで目視できるので適当に雪渓を滑り落ちるように下る。札楽古川渡渉地点に着き、その増水に驚く。渡渉出来ない。川の前後を見渡すも石の上を渡ることは無理、濡れる覚悟決める。3mほどの川幅なのだが流されないような場所を選び飛び込み渡渉する。腰より下はずぶぬれだ。その後7.5km林道歩き。長い。
蝦夷山桜とこぶし(手前)
11時、車のデポ地点に到着する。疲れた~っ!!一休みし着替え、ラーメン店『赤門』で昼食を取り、更別福祉の里温泉にどっぷり浸かり帰宅。不本意な山行であったが無事の帰宅に一人祝杯をあげる。
《つぶやき》
過去の山行において、身の危険を一番感じた山行であった。
丈夫なスコップを車に積んでおけば良かった。結果として、スコップがあれば、吹き溜まりを除雪して7.5km無駄に歩かずに済み、初日に十勝岳まで進む事が出来ていただろう。停滞が1日あっても今山行を貫徹出来たと思う。
しょせん半端な山登りの私だが、視覚・聴覚を遮られたときの怖さを思い知らされる。今後の山行に確実にプラスになると思う。
今山行では誰にも会わなかった。なぜかそのことに満足する。
ヒグマの気配は全くなかった。
日高の稜線を一通り踏みしめたいという夢はいつかなうのか?
人より根性がないのかも?!それとも経験がないのか!?しかし、撤退は正しかったと思う。
236号線を走りながら、見える範囲でやっと名のあるピークをすべて確認出来るようになった。
更別福祉の里温泉、よくよく湯を見ると少しだけ緑っぽく感じる。肌に柔らかく暖まる良い湯だ。
今月は、町内会の野遊会、大阪へと週末はふさがり今年の春山は・・・。
6月は長靴登山でどこに行こうか?!
楽古岳~野塚岳縦走
単 独
総行動距離 約31.600km
総行動時間 約11間55分
総行動時消費水量 1500ml
今山行の概略地図 赤線が実行動ルート
青線が下山時利用したルート
中央、楽古岳
2日(土) 晴
行動時消費水量 850ml 行動距離 約12.4km 行動時間 7時間00分
自宅6:20→7:40札楽古林道行き止まり(雪の吹き溜まり)8:00→9:40登山口9:50→13:50稜線14:10→15:00C1
自宅を出発し日高山脈沿いに車を進めるも霞がかって今ひとつ見晴らしは良くない。7時40分に札楽古川沿いの札楽古林道を進み吹き溜まりの雪のため通行止めのところに車をデポ。
道道987号をまっすぐ進むと広尾町右に入ると札楽古林道で登山口につづく
この吹き溜まりさえなければ・・・ 無駄な歩きが延々と続く
この先何カ所も吹き溜まりの雪が残っているのだろうと思いつつ8時に登山口に向かう。行けども行けども林道には全く雪がない。最初の一般的駐車場を過ぎてやっと雪が道路をおおっていたが四駆の車なら難なく進める程度だ。車を傷つけたくない方は、最初の駐車スペースに置いた方が良いだろう。これより先に進む普通車はバーストにも注意が必要か!?
結局、登山口まで7.6㎞もアルバイトさせられてしまった。10m幅くらいの雪に、「車にスコップを積んでいれば」と後悔する。(帰路ではもっと悔いる事に・・・。)
長い、長い歩きだ 登山口すぐの渡渉地点を振り返る
登山口を過ぎてすぐの渡渉でいきなりバランスを崩して川に浸かり右のシューズに水が入ってしまったがそのまま先へ進む。
私がよっぽど奇妙なものにでも見えたのか?
残雪がある尾根に取り付いて、まもなく若い雄の蝦夷鹿に出っくわす。こちらを見て全く動こうとしない。声を出しても笛を吹いても動かない。近寄っていくとさすがに慌てて去っていった。野生でも人なつっこい鹿もいるのか?
スノーシューをつけ、雪で覆われている夏道を進み高度を上げる。今年は積雪が多かったが三月以降の気温が高いせいか尾根付きの雪の量は昨年同様少ないような気がする。地球温暖化と関わりがあるのか?1400m付近でおにぎりをほおばり休憩する。特別危険なところ(滑落すればただではすまないが!?)もなく、13時50分に楽古岳手前の稜線に出る。
広尾岳への稜線 綺麗だ!!
風がちょっと気になり霞がかってはいるものの南は広尾岳、北には日高十勝岳をはじめトヨニ岳まで望む事が出来る。いつもの事だが日高の厳しい尾根筋、稜線、端正なピーク、どれをとっても惚れ惚れする。そしてなぜか気持ちが落ち着く。
肩より見上げた楽古山頂
十勝岳をはじめオムシャ、野塚とつづく
予定より2時間遅れでC1予定の1240m付近に到着雪稜を削りブロックを積み幕営。早速安着祝い!!ビールが美味い!!
濡れた右足の靴下 お気に入りのスノーシュー
明日予定の日高十勝岳、オムシャ、野塚岳を眺め明日の健闘を誓う。寝る前に野塚市街などの灯りを眺め就寝。幸せだ!!
かすかな十勝岳に沈む夕日、なぜか生きている事を実感する
3日(日) 晴
行動時消費水量 150ml 行動距離 約2.9km 行動時間 55分
6:26C1→7:30十勝岳手前の小ピーク→7:50C2(停滞)
3時半に起床、食事をすませ5時過ぎにC1を撤収する。このころから雲が張り出し風も強くなってくる。気合いを入れ、つぼ足で出発する。
視界は10m程度
急激に発達する雲でホワイトアウト、風も一段と強さを増し、ストックでしっかり体を支えないと転びそうになる。1時間ほどで十勝岳とのコル手前にたどり着く。稜線は一見北西・北北東に広がり、はい松・ブッシュも顔を出し先が全く読めない。間違えて300m下ってコルに着かなかった事を想像すると、50mほど下りたが引き返す。風の当たらぬ斜面に停滞を決め幕営、ブロックも二重に積む。テントに入りラジオで天気情報を確認するも今日の行動は無理とし、早々C2とする。寝袋に入り色々シナリオをたてる。風は強く風向きが何度も変わり瞬間的にはテントが壊れるのではと思うほど強くなってくる。雲が晴れ、風が弱くなれば夜間でも行動しようと考えていたが、どちらも回復せず、明日以降の山行の決定は明日の朝にする事とする。食事をすませ、8時過ぎに就寝。ほとんど眠りにつく事は出来なかった。
4日(月) 晴
行動時消費水量 500ml 行動距離 約16.00km 行動時間 4時間00分
7:10C2→8:30稜線(JP)→9:20登山口9:30→11:00札楽古林道行き止まり11:15→12:00『赤門』12:30→13:00更別福祉の里温泉→14:30自宅
4時起床、若干風は弱く感じるが視界は前日と全く変わらずホワイトアウト。天候は回復に向かうようだが、時間的に山行続行をあきらめ、撤退を決める。食事を取りC2を撤収し撤退開始。簡単に下山を考えていたが、支尾根へのジャンクションが確認出来ずホワイトアウトの稜線で立ち往生、視聴覚両方を閉ざされるとこんなにも分からなくなるものか?、と驚くと同時に不安感が増す。焦る。C1地点まで戻り、地図を確認し再度出発、先へ進む。下山目標の支尾根が立ち往生した地点より100mほど先に確認出来一安心。迎えの約束していた友人に断りの連絡をし、ゆっくりと支尾根伝いに下山、徐々に風もなくなり雲の間から青空ものぞき緊張感も薄れる。
下った支尾根と雪崩の後 増水して飛び込んだ渡渉地点
気がつくと夏道を過ぎてしまった。沢筋まで目視できるので適当に雪渓を滑り落ちるように下る。札楽古川渡渉地点に着き、その増水に驚く。渡渉出来ない。川の前後を見渡すも石の上を渡ることは無理、濡れる覚悟決める。3mほどの川幅なのだが流されないような場所を選び飛び込み渡渉する。腰より下はずぶぬれだ。その後7.5km林道歩き。長い。
蝦夷山桜とこぶし(手前)
11時、車のデポ地点に到着する。疲れた~っ!!一休みし着替え、ラーメン店『赤門』で昼食を取り、更別福祉の里温泉にどっぷり浸かり帰宅。不本意な山行であったが無事の帰宅に一人祝杯をあげる。
《つぶやき》
過去の山行において、身の危険を一番感じた山行であった。
丈夫なスコップを車に積んでおけば良かった。結果として、スコップがあれば、吹き溜まりを除雪して7.5km無駄に歩かずに済み、初日に十勝岳まで進む事が出来ていただろう。停滞が1日あっても今山行を貫徹出来たと思う。
しょせん半端な山登りの私だが、視覚・聴覚を遮られたときの怖さを思い知らされる。今後の山行に確実にプラスになると思う。
今山行では誰にも会わなかった。なぜかそのことに満足する。
ヒグマの気配は全くなかった。
日高の稜線を一通り踏みしめたいという夢はいつかなうのか?
人より根性がないのかも?!それとも経験がないのか!?しかし、撤退は正しかったと思う。
236号線を走りながら、見える範囲でやっと名のあるピークをすべて確認出来るようになった。
更別福祉の里温泉、よくよく湯を見ると少しだけ緑っぽく感じる。肌に柔らかく暖まる良い湯だ。
今月は、町内会の野遊会、大阪へと週末はふさがり今年の春山は・・・。
6月は長靴登山でどこに行こうか?!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます