葛飾北斎 富嶽三十六景 コレクション
相州仲原 そうしゅうなかはら
梅沢は、二の宮の庄にあって押切川のほとりで富士が眺められる場所です。青い富士と丹頂鶴、うす紅色の雲、幻想的な色合いが美しい作品です。うす紅色の雲は夜明け前の一瞬の空の色を示しており、富士に向かって飛び立つ丹頂鶴から、朝のすがすがしさが放たれるようです。富士と鶴が主に描かれており、お正月の爽やかな雰囲気に合うと新年を迎えるときにオススメの作品です。
富士の長い裾野、立ちこめる霞。天空を舞う二羽の鶴と水辺でついばむ五羽の鶴のみが点景として描かれている。梅澤左は梅澤庄か梅澤在の誤りと言われるが、どこか特定の場所というよりは、理想郷の蓬莱山のような吉祥画として製作されたと想像される。