熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

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第43回 県民文芸賞受賞作品

2021-12-01 08:05:56 | 川柳一般

今年の1席と次席の作品が2021/12/1(水)熊日朝刊に発表されました。あわせて選者の評も掲載されています。

川柳では平田朝子氏が「…冒険にやや欠ける作品が多く、少し迫力も欠けていた。そこで、今年は川柳の基本に立ち返り、人間臭漂い、生活に密着した共感の句を、さらに優しい言葉を深く詠み、誰もが納得する庶民文芸の原点に戻ることを選考に当った。…」と書いています。

川柳

1席 濱北葵

過去を捨て明日を拾う万歩計

刺を抜き喜寿に流れる血は熱い

余生なら翼を広げ飛んで見る

平等にもらった時間使い切る

幕切れはストンと音を立ててくる

 

次席 道田佳香

ウインカー出して迷わぬ分岐点

憤りまあるく包むオブラート

自粛する部屋で明日を組み立てる

封印の過去には触れぬ凪の海

特別な一日こころにピンナップ

誌面の都合上、写真は小説部門は割愛していますが、他文芸からも刺激をいただきたいものです。(Y)