今年の1席と次席の作品が2021/12/1(水)熊日朝刊に発表されました。あわせて選者の評も掲載されています。
川柳では平田朝子氏が「…冒険にやや欠ける作品が多く、少し迫力も欠けていた。そこで、今年は川柳の基本に立ち返り、人間臭漂い、生活に密着した共感の句を、さらに優しい言葉を深く詠み、誰もが納得する庶民文芸の原点に戻ることを選考に当った。…」と書いています。
〈川柳〉
1席 濱北葵
過去を捨て明日を拾う万歩計
刺を抜き喜寿に流れる血は熱い
余生なら翼を広げ飛んで見る
平等にもらった時間使い切る
幕切れはストンと音を立ててくる
次席 道田佳香
ウインカー出して迷わぬ分岐点
憤りまあるく包むオブラート
自粛する部屋で明日を組み立てる
封印の過去には触れぬ凪の海
特別な一日こころにピンナップ
誌面の都合上、写真は小説部門は割愛していますが、他文芸からも刺激をいただきたいものです。(Y)