少し時間あるとすぐ新種ポテチがあるな。。。
高校の時にバンドをしていた事がある。私はキーボード担当だった。ある時、合宿をする事になった。場所は福山市山野町。Eギターの細身のイケメンN君が昔住んでいた廃虚なので、どれだけ雑音を大音量で奏でようと森の中の一軒家なので気にすることはない。そもそもヘビメタのコピーバンドである。オジオズボーンだ。あの聖飢魔IIが手本としたバンドである。
昼間はバンド練習したり、森の中を散策したり、バンドでないヤツもなぜかいたりして楽しく過ごしていた。
夜になると、コンビニやスマフォが無い時代なのでトランプをしたりして過ごしていた。するとベースのM君が友だちのH君の武勇伝を始めた。H君は偶然私の幼稚園時代からの幼馴染みだ。当時からクレヨンしんちゃんの如く明るい下ネタが楽しいヤツだった。彼が高校でとあるイリュージョンをして人気者になっているというのだ。
M君とH君は同じ高校、私とN君とボーカルの子が同じ高校。バンドでないU君はさらに違う高校だった。
H君得意のイリュージョンというのは、ずばりオナラを燃やす事である。暗闇の中でお尻にライターをあて、カウントダウン。3、2、1。。。
すると今にも消えそうな青白い光がチラチラと5秒ほど幻想的な光を灯していたというのだ。
この話を聞いた全員がこの伝説のイリュージョンにチャレンジしたのだ。
周りに誰もいない森の中で、カウントダウンとライターの音だけが響きわたった。
何度かチャレンジし、私は数回成功してこのバンドメンバーの中で少しだけヒーローになっていた。しかし、ダンディーでイケメンなN君だけは見て笑っているだけだった。
就寝して真っ暗になって数時間経った頃だった。私の名前を呼ぶ声に起こされた。「足利(私の旧姓)、火!」
と何度も呼ぶのだ。誰?
よく理解できないが、真っ暗で何も見えないので手元にあったライターに火を灯して周りを確認しようとしたら、「足利 ありがとう」と言われる。
どうやらN君が灯りを探してたのかと理解したのだが、N君はさらに「火を早くこっちに!」と言いながら私の方へ近づいてきた。正確にいうとお尻を近づけていた。N君はこの日ブラックジーンズを履いていて、暗闇の中に黒色は全く見えず火を近づけすぎたため、先ずブラックジーンズの肛門辺りがパチパチと火花が出た。すると今度は突然目の前に幻想的な青白い光がホワホワ~と浮かび上がったのだ。
まるで青白い花火。いや青白いイルミネーションのように。。。
ずっと昔の夏の思い出だが、最近LEDの青白いイルミネーションを見るたびにこのN君のイリュージョンを思い出すのだ。。。