なぜかEsperanto

世界中の誰にとっても、始めるときはみんな同じスタート・ラインに立つのだもの。

動詞にまつわるあれこれ(1)

2005-07-13 | .
実のところ、ほぼ文法事項は終わってしまっていたりするのですが、なかなかこちらにまとめることができませんで。

Esperantoは、動詞の分詞にすごい仕掛けがあり、複合時制などの複雑な活用形を覚える必要がなく、時制としての動詞の体系は単純になっているのですね。

動詞の時制は、現在、過去、未来(未完了)、命令、そして仮定法。人称・数による変化形はなし。

不定詞(辞書に載っている形)の-iを取った語幹に、それぞれ順に-as -is -os -u -us をつけるとできる。

lerni (不定形/学ぶ) lern-(語幹) lernas(現在・学ぶ、学んでいる) lernis(過去/学んだ) lernos(未来/学ぶだろう) lernu(命令/学びなさい) lernus(仮定法/学ぶならば)

疑問文とその答え方(はい/いいえ)・否定文

さてここで、後のことを考えると否定文の作り方から。否定する語の前に ne を入れる。

Ŝi studas matematikon. (彼女は数学を研究しています。)

Ŝi ne studas matematikon. (彼女は数学を研究していません。、)
Ŝi studas ne matematikon. (彼女は(他の学問を研究しているが)数学を研究していません。)

疑問文は、文頭にĈuをつける。
Vi estas esperanto. (あなたはエスペランティストです。)
⇒Ĉu vi estas esperantisto? (あなたはエスペランティストですか?)
  Jes, mi estas esperantisto. (はい、そうです。)
  Ne, mi ne estas esperantisto. (いいえ、ちがいます。)

ĉuは、文尾に置かれることもある。
Li amis hundon. (彼は犬が好きだった。)
⇒Li amis hundon ĉu? (彼は犬が好きでしたか?)
  Jes, li amis hundon. (はい、好きでした。)
  Ne, li ne amis hundon. (いいえ、好きではありませんでした。)
  Ne, li amis ne hundon. (いいえ、彼が好きだったのは犬ではありませんでした。)

☆ 不定詞、命令文、そして仮定法についてはまた。

まるでコソアド言葉のような

2005-07-04 | .
ほとんど面倒な活用表などのないEsperanto に、やはり表があるんですね。まるでコソアド言葉のようで、一目見てうんざりしてしまいましたが。憶えるのになかなか気が乗らなくて記憶する労力よりも気を奮い立たせるのに時間がかかりました。その名も「相関詞」。

文法をまとめる方のご見解によって、少しずつ異なるところもあるかもしれませんが、ここにできたら載せてみたいと思いまして。

事・物 -o 人・物 -u 性質 -a 所有 -es ところ -e
疑問 ki- kio 何 kiu どれ・誰 kia どんな kies 誰の kie どこに
指示 ti- tio それ tiu その人・物 tia そんな ties その人・物の tie そこに
不定 i- io あること iu ある ia ある種の ies 誰かの ie どこかに
全般 ĉi- ĉio すべて ĉiu みんな ĉia あらゆる ĉies 各人の ĉie 至る所
否定 neni- nenio 何も…ない neniu 誰も…ない nenia どんな…もない nenies 誰の…もない nenie どこにも…ない


わけ -al 様子 -el 時 -am 数量 -om
疑問 ki- kial なぜ kiel どんなに kiam いつ kiom いくつ
指示 ti- tial それだから tiel そのように tiam そのときに tiom いくつ
不定 i- ial 何かの訳で iel どうかして iam かつて iom 幾らか
全般 ĉi- ĉial どう見ても ĉiel 色々と ĉiam いつも ĉiom すっかり
否定 neni- nenial どうしても…ない neniel どうにも…ない neniam 決して…ない neniom 少しも…ない

 

レイアウトの幅の問題があるようですねぇ。いいんだろうか、という感じですねぇ。まあいいか。それより、ごらんのブラウザで、表がきちんと表示されていますでしょうか?

表の左の語根に、一番上の行の語尾がつくと、それぞれの形ができて、意味はこれこれだ、とお読みくださいませ。上下に二つに分けましたが、下は上の続きでございます。

実のところ、丸暗記はできたものの、意味や使い方はまだ把握しきっておりません。困ったものでございます。


定冠詞 La も気になるけれど、いきなり比較表現に飛ぶわね

2005-07-02 | .

Esperantoには、不定冠詞はない。定冠詞 la があるのみで、単複同型。以上、終わり、というわけにもいかないような。

一般的な「定冠詞」の定義で大体はよさそうですが、細かいことがいろいろあるようです。もっとも、いろいろなヨーロッパ語での定冠詞の「定義」はさほど変わらなくても、個々の場合に使うか使わないかは、それこそ言語によって様々でして、この場合、英語は付けるけれどもスペイン語では付けない、など、非常に錯綜していて、いくつもの言語をあやつることのできる人々はこのあたりをどうしているのかしらん、と私にとっては多分永遠の謎であります。

だからというわけではありませんが、今回は定冠詞は棚上げ(suspender(仏), suspend(英) という言葉には「吊り下げる」意味と「保留する」意味があるのでしょうか。「上から吊り下げて」「宙ぶらりんにする」と、吊り下げられたものにとっては「どっちつかずの状態に置かれる」わけで、その状態をよそから見ると「保留にされている」「棚上げ状態にある」ように見えるのかも??)。

Esperantoで書かれたものを見ていたら「何じゃこれ?」という文に行き当たりました。 比較表現に違いない、と山勘が働いて文法の説明を求めたら、果たしてそうでした。英語・ドイツ語のように、形容詞語尾に -er, -(e)st を付けるのではなく、フランス語・イタリア語式に pli~ ol, la plej~olで形容詞をはさむ。副詞も同じ。副詞の最上級は定冠詞を付けないのは、いろんな言語と同じ。同等比較「~と同じぐらい...」は、 tiom (形容詞) kiom の形。

Mi estas tiom juna kiom vi. 
  私はあなたと同じぐらい若い。 (tiom juna kiom ... ...と同じぐらい若い、同等比較)

La maro estas pli blua ol la ĉielo.       海は空よりも青い。(pli blua が形容詞比較級)
Mi amas sandviĉon pli ol burgeron.
  私はハンバーガーよりサンドイッチのほうが好きだ。(sandovico サンドイッチ、burgero ハンバーガーのそれぞれ対格(目的格)形を比較している)

Taro estas la plej granda el miaj amikoj.
  太郎は私の友人たちの中でいちばん背が高い。(la plej granda が形容詞最上級)

副詞も同じよう。

劣等比較・最上級は、pli, la plej をそれぞれ malpli, (la) malplej に。

いつまでも「下書き」扱いにしていても仕方がないので、まだ書き足りないことがいくつもあって不十分・不完全だけれど公開することにしてしまいました。