朝は一瞬雨が降ったのに、何とか持ち直し。

おなじみの国旗がずらりと並ぶ風景。
開会式の音を聞きながら運動場に着くと(つまり親は遅刻)子供達は体操を始めたところだった。
たくさんの生徒の中から、毎日見飽きているはずの子供を見つけて大喜び。
こいちゃんは白、いっくんは赤。
平和な行事である。
それぞれの出番にカメラを構える私と伴侶は手に汗握る。
我ながらいつも思うが、カメラなんて撮らないで目に焼き付ければいいのに。
そのほうがよほど記憶に残りそうだが。
とは言え、自分たちの姿を見直して笑う子供たちを見ているとやめられない。
男子騎馬戦などはさすが中学生、猛々しい!!…かと思いきや、思考が先に立つお年頃なのか、勝ちたい気持ちが強すぎて打算が働いたのか、怖いのか、殆ど動きがない。
我が息子に至っては戦わずして逃げ回る…。
挙句、囲まれて帽子を毟られる…ええい、臆病者めがっ。
いっくんは幼い。
私達を見つけると先生にわからないようにそっと手を上げてサインを送り、ニコリと笑ってみたりする。
対するこいちゃんは常に不機嫌な表情を決め込み(ほんとに不機嫌?)私達と目があってもフィっと他所を見る。
走るときは友達と嬉しそうにはしゃいでいるのを見ると当てつけのようにみえてしまうではないか。
それでもパンくい競争で一位を取ったら、わざわざ私達の席まで来て自分がいかに工夫してパンを咥えたか滔々と説明した。
まだまだ大人と子供の間である…。
お昼ごはんは親とは食べないシステムだ。
その為いつも通りのお弁当をもたせれば良く、かなり楽。
親は食堂で学食を食べればいい。
体育祭限定メニューとは言え10種類ほど用意されており、イロイロ選べる。
…はずなのに…。
やはりこれが一覧、鳥ポン定食。

からりと揚がった鳥とポン酢がベストマッチ。
伴侶と二人で舌鼓。
お昼も食べて再び午後の競技にうつる。
最後の最後にあった選抜リレーでは、ちょっとしたハプニングが。
3年生のアンカーにバトンが渡り、勝敗を決める大一番、素晴らしいスピードで抜き去った赤走者に、白走者が正に追いつこうとした瞬間、ずれ落ちてきたタスキに足を絡めて転倒。
観客席でも思わず残念そうな声が漏れる。
悔しそうに立ち上がり、赤走者の後を戦意喪失ながらもゴールしたその子は顔を上げることが出来なかった。
ゴールしてもその場から動けない彼のもとに、皆が集まり次々に背中を撫でたり肩を組んだり、慰める様子が見られ、観客席でも涙ぐむ親たちの姿が。
皆精一杯拍手を送り努力を讃えた。
こいちゃんに聞いたところ、生徒控え席でも泣いてる子がいたんだとか。
生徒たちの間で「あいつが来たらめっちゃ拍手しよう」と誰からともなく言い出し、その拍手は反対側に設置されていた私達の保護者席にも聞こえるほどのものだった。
中学生最後の体育祭に、泣くほど真剣に取り組んだ中学三年生の男の子。
久しぶりに精一杯やることの美しさを教えてもらった気がする、素晴らしい体育祭だった。