「お母さん、凄いよ!すごいよ!!」
こいちゃんが興奮した様子で出勤前の私を呼ぶ。
この日も寒い日で、しっかりスイレンの鉢に氷が張っていたのだが、その氷を剥がしていたこいちゃんが不思議な氷を発見したらしい。
こいちゃんが持っているのはスイレンの鉢に張っていた氷を裏返した状態の物。
何故かはねが生えている!!
羽が生えていたのは水中に当たる面。
判りにくいが、斜めに氷が一定間隔で羽が生えるように出来ている。
大変薄いため、どんどん溶けてしまうが、大変綺麗な形で、繊細な形状だった。
しばし親子でその氷に見入る。
普通に板のように氷が張ることは多いのだが、一体どうしてだろう、羽が沢山生えるように氷が張ったり、本当に不思議である。
きっと気温や、風の状態、入れ物の材質など色々な要因で氷の形は変わるのだろうが専門的な事は全く判らない。
ただただ、その美しい形状に、朝の忙しさも忘れて見入ったのだった。