正式には『石綿障害予防規則 第3条 第2項に基づく石綿
分析結果報告書』と言うんだよ。
ミル子:なんだか難しそうですね。
石綿障害予防規則(石綿則)は、どういう内容なんですか?
ミル蔵:石綿則は、アスベストを含んだ建物等を解体する際に、
解体作業に従事している方たちの健康被害を未然に防止
する目的で制定されたんだ。
その中で、第3条第2項では、建築物を解体する際にアス
ベストの使用の有無に関する分析調査について規定して
いるんだ。
ミル子:なるほど。
でも、なぜ全国で同じ書式にする必要があるんですか?
ミル蔵:石綿障害予防規則が制定された頃は、アスベストについて
社会的にも非常に注目されていた時期で、その頃から
アスベストを分析する検査機関が一気に増えたんだ。
検査機関が増えたこと自体は良いことなんだけど、各検査
機関で発行している報告書の内容がバラバラだったんだ。
記載内容が不十分であったり、表現が不適当であったり、
それが原因で発生した問題もあるみたいだよ。
ミル子:そこで、日本作業環境測定協会が報告書の書式を統一させる
ことにしたんですね。
具体的には、どんな内容が記載されているんですか?
ミル蔵:記載内容については、解体工事に従事した人が40年後に
健康被害が発症した場合でも、当時の事前調査が正当な
ものであったことが証明できるよう、分析装置の測定条件
から、含有率算出のための全てのデータを掲載することに
なっているんだ。
ミル子:全てのデータを載せるんですか??
それは、大変なことですね。
絶対にこの報告書の書式を使わなければならないんですか?
ミル蔵:原則としてこの報告書は解体工事における事前調査が対象で、
しかも、法令書式ではないので、あくまで日本作業環境測定
協会が推奨しているものなんだ。
ミル子:ということは、使わなくても良いということですか?
ミル蔵:そうだね。
でも、数十年後に起こり得る問題を考えると報告書として
しっかりした記録を残しておくことはとても大切なんだ。
だから当社では、解体作業に従事している方たちのリスク
管理に少しでも貢献できるよう、統一報告書を発行するため
のシステムを整備したんだ。
ミル子:適切な書式の報告書を作成することで、社会に貢献しているん
ですね。
図. 統一報告書例(抜粋)
ミル蔵:こんにちは、ミル蔵です。
ミル子:こんにちは、ミル子です。
ミル蔵:今日は、アスベストの統一報告書について話していこう。
(アスベストについての技術情報はこちらをご参照ください↓
http://www.knights.jp/knightsreport/kr.php?asb&PHPSESSID=f56f0eb8f53bb18e85556f25ed45752d)
ミル子:??統一報告書ということは、全国で同じ書式の報告書
ということですか?
ミル蔵:その通り。