悲惨な一日

天気予報では「晴れ」だったので、朝早くに起きてしまい４時半には家を出ました。
「おっと、毒ビンを持っていかなくては」と途中にある昆虫館に寄ってみましたが、鍵を忘れていたので入れませんでした・・・思えばこれがケチの付きはじめでした。

気を取り直して目的の安倍峠をめざしましたが、温泉街を過ぎたところで「通行止め」の看板。
しかたがないので引き返して大谷崩れに行くことにしました。

登山口に「熊が目撃されています」の立札がありましたが「熊なんかどうってことないや」と勇気をだして登っていきました。

なんとなくよさそうな材（写真の倒木）を根気よく調べましたが・・・何もいませんでした。
すっかり諦めモードになってしまいましたが、時間を見るとまだ９時半です。

「こうなったら井川峠まで行ってみよう」と決心して元来た道を引き返しました。

天気がいいので稜線を走る風景がすばらしく、いやがうえにも期待は膨らみます。
「井川峠には１２時ころに着きそうだ。気温が上がってヒメオオがヤナギの木に登り始める時間だ」と妄想しながら長い道のりを走りました。

井川峠に着き、道路沿いのヤナギを片っ端から蹴飛ばしてみましたが、何も落ちてこないので斜面を下って材割りをすることにしました。

マカロンみたいなキノコがべったり生えている立ち枯れがあったので、やわらかな根元部分を削ってみました・・・が、クワガタはおろか食痕すらもありません。
前から目を付けておいた太めの倒木を何本か削りましたが、まったく何もいません・・・もう完璧に打ちひしがれてしまいました。

「こうなったら井川まで下りて大井川沿いを探してみよう」とダムを過ぎて閑蔵林道を走って行くと中間あたりで工事をしており、やさしそうな顔をしたおじさんが「がけ崩れで今日は通行できないよ」とニコニコしながら冷たく言ってくれました・・・しかたなく長い長い距離を引き返すことになりました。

いつものことですが「もう二度とこの場所には行かない」と心に誓うバカな私なのであります。