蒸気機関車 9600のHP
蒸気機関車 9600
〔9600〕
■9600とは
日本国有鉄道の前身である鉄道院が1913年から
製造した、日本で初めての本格的な国産貨物列車牽引
用のテンダー式蒸気機関車である。
国鉄において最後まで稼動した蒸気機関車である。
■性能
初代9600型(9850形)の欠点を改良すべく
設計されたものである。
明治末期の大型輸入機の設計を参考にして、日本の
国情に合致する性能の機関車となった。
巨大なボイラーを台枠の上に火室を載せてしまうこと
により、出力は上がったが、ボイラーの中心高さは
当時の狭軌用蒸機関車最高の2,591mmとなり重心位置
が非常に高く、小輪径の動輪のため、最高速度は
65km/hと高速走行は苦手であった。
台枠は板台枠である。
初期の車両の運転台下部はS字型屈曲している。
■9600の製造所
川崎造船所・汽車製造・小倉工場
■主な仕様
・軸配置:1D
・動輪径:1,250mm
・全 長:16,551mm
・全 高:3,813mm
・総重量:59,82t
・テンダ重量:34,50t
・ボイラ:過熱蒸気式
・ボイラ圧力:12,7kg/cm2
・火格子面積:2,32m2
・気筒数:単式2気筒
・気筒寸法:510mm×610mm
・弁装置:ワルシャート式
・出 力:870PS
・単独ブレーキ:空気ブレーキ
・列車ブレーキ:自動空気ブレーキ