君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ
北原白秋『桐の花』
人妻との道ならぬ恋といえばこの歌。
見送るために外に出ると、歩道には雪が降り積み、そのうえにあなたの足跡だけが残っている。
降り続く雪よ、林檎の香りのように彼女を包んでおくれ、と白秋は詠む。
雪を踏む「さくさく」というオノマトペが、禁断の果実をかじる音にも重なる。
人妻との姦通罪で訴えられ、拘置所の未決監に収監されていた頃、この歌は発表された。
ちなみに、この歌の一部をタイトルにしたボーイズ・ラブコミックは、苦手だ。
北原白秋『桐の花』
人妻との道ならぬ恋といえばこの歌。
見送るために外に出ると、歩道には雪が降り積み、そのうえにあなたの足跡だけが残っている。
降り続く雪よ、林檎の香りのように彼女を包んでおくれ、と白秋は詠む。
雪を踏む「さくさく」というオノマトペが、禁断の果実をかじる音にも重なる。
人妻との姦通罪で訴えられ、拘置所の未決監に収監されていた頃、この歌は発表された。
ちなみに、この歌の一部をタイトルにしたボーイズ・ラブコミックは、苦手だ。