きょうは、薄日が差していますが気温が上がらず寒い感じがします。夜から明け方にかけて雪の予報が出ています。
縁結びの木
木曽町地蔵峠の開田よりに縁結びの木と云うカエデの合体木のお話です。
悲恋物語 縁結びの木
小作のせがれ太蔵と地主の娘おたきは、いつの頃からお互いに思いを寄せ合うようになり、ときどき人目を偲んで会うようになった。しかし地主の娘と小作のせがれでは、「身分の違う者はどうしても一緒になれない」ということで二人を悩まし苦しめた。
秋も深まり御嶽山が、新雪でおおわれるようになったある日、遂に二人は示し合わせて、家の者のすきを見て家を抜け出ると、地蔵峠の中程で落ち合い、手を取り合って峠の頂上に向かった。そのとき、急に激しく降り出した雪にさえぎられ、二人は頂上の一歩手前で倒れてしまった。二人は無言で抱き合い、静かにその場に座り込んだ。降りしきる雪は、二人をおおい、深い眠りに落ちたまま、遂に起き上がらなかった。
村人は必死に探したが、何ら手がかりのないまま春を迎えた。峠の雪が解けたとき、村人はそこに、幹と幹、枝と枝が固く結びあった不思議な二本のカエデの木を見つけた。そして、その根元には太蔵とおたきの着物があったそうだ。
それ以来、村人はこのカエデの木を「縁結びの木」となずけ、相愛の若い男女がしめ縄を結びつけたりして、一諸になれるよう祈るようになった。
お地蔵さま
地蔵峠の頂上のお地蔵さまの裏から30メートル開田高原へ下る飛騨街道沿いにあります。