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目指せ京大~現役合格~

京大をめざす日々を綴ったブログ

自己満足なところが多いのですが気にしないでください。

量より質。

2009年01月03日 05時55分13秒 | Weblog
お久しぶりですね。
更新しない予定でしたが、どうしても綴っておきたい事がありますので書いておきます。


僕が思うに、勉強も“量より質”であると思います。

勉強において、“量”を追求するにはどのようにすればよいのか?

沢山の問題に挑戦し、経験を積む事です。これは、大抵の方がわかると思います。

では、“質”を追求するにはどのようにすればよいのか?

これは難しいですね。わかる人も少ないと思います。
“質”の追求の仕方がわからないのならば、どうすればよいのか?ということになります。

私が思うに、
まず、“量”を追求することであると思います。
そうすることによって、その科目(例えば数学)の事がよく分かってくると思います。そして、そこから、“質”の追求の仕方がわかってくると思います。


抽象的な話ですが、何故このようなことを書いたかといいますと、
ある数人がいたとします。
その数人が、同じ授業を受け、同じような板書をとり、同じような予習および復習をして、同じような自主勉強をしているとしましょう。

その数人の学力はみな等しいわけではありません。

何故なのかと僕は思いました。
単に記憶力の違い等と決め付けるのも良いと思います。

でも、僕は「ダメなやつは何をやってもダメ」的な考え方をしたくないです。
僕は自分の可能性を信じるタイプの人間ですから、
「僕は、○○が苦手なのは記憶力が悪いからだ。だから、どうしようもない。(生まれつきだから無理なものは無理なんだ)」
という勝手な思い込みが嫌いです。
(細かい話ですが、記憶力は訓練して伸ばすこともできます。)

僕は、これらの数人の頭の中で考えていることが皆違うのではないか?と思います。
具体的に何が違うのかそれは言えませんが、
もしこれを読んでいるあなたが高校生や予備校生なら、同じ授業(講義)を受けていていて、しかも特別な事をしてそうでもないのに、他より勉強ができる人がいるはずです。
同じことをしていても、その人は頭の中では何か普通と違うことをしているはずです。
それを知るべきであると僕は言っているのです。


“質の追求”は言い換えれば、勉強の要領をつかむとも言えます。
これが、勉強、特に受験勉強において大事であると私は結論付けました。

前期の微積の試験で出た問題ですが...

2008年09月10日 05時33分42秒 | Weblog
最後の大問にこのような問題が出ました。(難問のようです。)

『f(x)は-1<x<1において一回微分可能で、
ある定数Kがあって|f(x)|≦K|x^3|が成り立てば、
f´´(0)が存在する』
について、正しいなら証明し、正しくないならば反例を1つあげよ。



正しいということを証明するためには、f(0)=0,f´(x)=0,f´´(0)=0でなくてはならないのは明らかだから、まずこれらを証明することになるのですが...

問題文で与えられている条件が少なすぎるので値が求まりそうにはありません。

実際これだけの条件じゃあ、-∞<f´´(0)<∞しか求まりません。

そこで、反例を探すことにします。(というよりも始めから条件の少なさから反例を先に探すべきだったのでしょう(笑))

反例がどんな形をしているかは未知です。そこで、大学入試でもたまに使える方法ですが、問題文から答えの形のヒントを得ることを考えます。

すると真っ先に目がいくのは、|f(x)|≦K|x^3|の「x^3」の部分です。

なぜ3乗なのか?って思うのが普通ですよね?
そりゃあ、2次導関数が一定値でないからなどの理由があるのかもしれませんが...

もとめる反例に、x^3の部分が含まれていると予想します。

|f(x)|≦K|x^3|という条件から、 f(x)=?×(x^3)という形を考えます。
x^3+?などの形は、条件を満たしそうに無いですから。
ここで?というのは、条件式から|?|≦Kという条件を満たしていなくてはいけません。
(?はxの関数です。|?|≦Kはすべての実数xについて成立する必要は無いです。証明すべき事からわかるように-1<x<1の範囲で成り立てばいいのです。)
ただ単に、?=xとかじゃダメです。もっと工夫が要ります。

一回微分可能なのに、f´´(0)が存在しない...そんな形を探さないといけないのです。

そこで特別な関数を考えます。


sinやcosなどの三角関数を思いつきます。
ただ、?=sin[x]としただけじゃ、今までと一緒です。

「f´´(0)が存在しない」というx=0付近で複雑な形をした関数で無いといけないという予想は立ちます。

今までの記憶を探ります。

そして、?=sin[1/x]とすると...

高校の教科書にもグラフが載っている通り、y=sin[1/x]のグラフはx=0付近では意味不明になります。それを思い出すのです。


f(x)=(x^3)sin[1/x]を考えます。
まず-1<x<1で微分できるかどうかを確かめます。
f´(x)=3(x^2)sin[1/x]-(x)cos[1/x]

limでx→0をやってみますと、ちゃんとf´(0)が存在します。(f´(0)=0です)
0を除いた-1<x<1については値を代入すればちゃんと出るので大丈夫です。 もう一回微分します。

f´´(x)=(6x)sin[1/x]-4cos[1/x]-(1/x)sin[1/x]

2番目の項と最後の項に注目してください。
cos[1/x]と(1/x)sin[1/x]はlimでx→0としてもどちらもある値に収束しません。
だから、f´´(0)が存在しません。

示せました。よってこれが反例です。


同じ要領で対数関数などでも上手くいくと思います。
わからないことがあれば、質問してください。


私自身、試験時間中にこの問題には触れる時間は無かったのですが、知人がわからないと言っていたので頑張って挑戦してみました。

限られた時間の中では解くのは難しいかなと思います。


大学に入って、∞の定義などが緩くなった気がします。他の問題には積分範囲に普通に∞などが書かれていて少し面を食らいました。こういうもんなんでしょうね。



一応、厄介な科目の試験が終わったので

2008年07月20日 02時29分23秒 | Weblog
一応、語学や微積のテストが終わったので一安心です。
レポートの締め切りがちょっとやばかったりするのですが…


物理学基礎論Aって講義のテストは3題中2題選んで解答せよっかんじの出題形式

その3題目の問題がこちら



3)離脱速度の問題を考えよう。
()質点を鉛直上向きに投げ上げて、再び地球に戻ってこないようにするためには、初速度を最低限いくらにすればいいか?(これを離脱速度という)
()この初速で投げ上げたとき、高さhに達するのに要する時間を求めよ。
ただし、地球の半径をR=6.37×10^6[m]とし、重力加速度gを9.8[m/sec^2]とする。


まず、万有引力定数Gと地球の質量Mが与えられていないので交換式を使わなくてはいけません。

質点の質量をmとすると、地上(高さ0)では次の関係式が成り立つ。

mg=GMm/(R^2)

これより、g(R^2)=GM (いわゆる交換式)

先に言っておきますが、Rやgの値を代入するものですが、ここではしません。

★解答例★
()
初速度をvとする。再び地球に戻ってこない条件を式にすると、

 m(v^2)/2-GMm/R≧0
最小限の値を要求しているので、
 m(v^2)/2-GMm/R=0 (v>0)

これをvについて解き、上の交換式を当てはめると、

v=√(2gR)


()問題はこれです。


簡単に言うと、高校物理の感覚のままでいると痛い目にあいます。
これは大学物理の感覚で解かないといけません。

つまり、次のような2つの解答はできないのです。

・h=-(1/2)g(t^2)+vt (等加速度直線運動の式)
このtの2次方程式を解く。
どちらの解も正数になるが、小さいほうを答えとする。(はじめてhに達するまでの時間)


・高さがhのときの速度をuとします。

すると、エネルギー保存の法則より、

m(u^2)/2-GMm/(R+h)=0

より、u=√{2g(R^2)/(R+h)}

u=v-gt (同じく等加速度直線運動の式、前者の式を微分すると後者の式が得られる)
よりtをもとめる。


わかっていると思いますが、これは万有引力の問題です。
だから、地上で近似的に成り立つ運動は当てはめられないのです。
実際、運動方程式を立てると
F=ma⇔ -GMm/(R+h)^2=ma (鉛直上向きを正)

(交換式を当てはめると)

よって、a=-g{R/(R+h)}^2
となり、高さhによって加速度は違うので、等加速度直線運動ではありません。
(h=0とするとa=-gとなります。つまり重力加速度gは地上でしか成り立たないのです。ですがhがRにくらべて非常に小さい場合はhを無視して近似しているのです)


()からわかるとおり、t秒後の速度をu、高さをhとしたら
t→∞のとき、u→0でかつh→∞でなくてはなりません

等加速度直線運動でこれは実現しませんね。
(この2つの方法で求めたtの値はそれぞれ違うんです。)

じゃあどうやって、t秒後の高さを求めるのか?
この手の場合、基本は微分方程式です。

u=dh/dt ですよね。

u=√{2g(R^2)/(R+h)} に代入します。

そして、変数分離法でこの微分方程式を解きます。
つまり

dh/dt=√{2g(R^2)/(R+h)}


∫√(R+h)dh=∫√{2g(R^2)}dt

よって (2/3)×(R+h)^(3/2)=√{2g(R^2)}t+C (C:定数)

t=0のときh=0だから C=(2/3)×R^(3/2)

これをt=~の形に変形して終わり。

画像が答えです。

んと

2008年07月14日 22時34分30秒 | Weblog
これからの予定ですが

まず大問2の(2)をちゃんとやってから大問3をやります。

大問4は過去の解答に訂正があったのでこれもやります。

以上です。
明後日から、いよいよ試験が始まります。
たいていの方が、微積分学または線形代数学に悩んでいる方が多いようですね

僕の場合は両方ですが、語学の方もやばいのですが...


改題した大問[4]の(2)の答えは、

(x^2)/(r^2)-(y^2)/(p^2-r^2)≦1

です。



独り言。

2008年07月05日 21時12分58秒 | Weblog
・先日の物理の講義で出てきた確認問題

床の上に横たわっている鎖の1つの端を持って、これを鉛直に引き上げる。
鉛直の部分の長さがxとなったとき、引き上げる速さおよび加速度がv,aであったとして、このとき鎖の端に加えている力の大きさを求めよ。
ただし、鎖の線密度をλとする。


この力には、鎖の鉛直の部分を引く上げる力だけでなく、横たわっている部分を(水平に)動かす力を含んでいるものですが、ここではそれを無視します。



この問題を考えていてふと気づきました。

力積の関係式:m´v´-mv=F×⊿t
ここで、m´v´-mv=⊿(mv)とすると

⊿(mv)=F×⊿tとなって、両辺を⊿tで割ると

⊿(mv)/⊿t=Fとなります。

この式より、⊿はdにかえて、
d(mv)/dt=F が得られます。

この式が意味することは、
「ある物体の力積mvを時間で微分すると、それはその物体に加わっている力になる。」ということです。
初めて気づきました~。知ってた人ごめんなさい。

力積が一定なら、それを微分すると0なので、
加わっている力が0であるといえます。

一応分かりやすく図を描いてみました。力積mvと時間tの関数のグラフで、時刻tにおける。力積のグラフの接線の傾きが力Fです。
注意、これは1次元の運動で考えてます。

特殊な例としてmが一定である(時間によらない)ときを考えてみると、
d(mv)/dt=m×(dv/dt)=maとなって
おなじみの運動方程式:ma=Fが得られます。

本当の運動方程式の形はd(mv)/dt=Fであることを知って、自分のいくつなの知識がつながって嬉しかったのを覚えてます。


問題のほうは、これで一発で片付きます。

鉛直部分の鎖にかかる重力は、mg=(λx)gより

d(mv)/dt=F-λxg

(dm/dt)v+(dv/dt)m=F-λxg

λ(dx/dt)v+(dv/dt)λx=F-λxg

λ(v^2)+λax=F-λxg

∴F=λ(v^2)+λx(a+g)






大問2

2008年06月20日 18時02分43秒 | Weblog
(1)は a+b+c+d=(2/√3)L となります。

★解法
正四面体をxyz座標空間に上手く置きます。(一辺の長さが(√2/2)Lの立方体に内接することを利用します。)
四つの平面A,B,C,Dの方程式は、それぞれ、
x+y+z=2
-x+y+z=0
x-y+z=0
x+y-z=0
となります。(他のおき方もありますがこの置き方で扱います。)
後は、点と平面の距離公式を使います。
点が四面体の内部にあることに注意して、絶対値記号を外すと定数になります。


(2)難問ですよw
100歩譲っても難問ですw

場合分けが必要な問題です。
まず最初の発想がちょっと壁。


★さわりの部分の解法
P(r)は体積比較で求めます。(普通にやると大学範囲かなぁ)
そのヒントを「(1)を用いて」としています。

まず、隣り合う点の距離をそれぞれx,y,z,wとします。
すると、x+y+z+w=kが成り立ちます。

変数は4つですが、4つの和は一定であることを使うと、
特殊な座標系で視覚化できます。

その座標系が正四面体です。

正四面体の内部に1つ点を置くと、4つの平面との距離は決ります。
逆にそれぞれの平面の距離が与えられると、点はただ一つに決ります。

だから、この正四面体全体が、x,y,z,wの取り得る領域全体となっていることから、正四面体の体積に対し、条件(x,y,z,w≦r)を満たす領域の占める割合が求める確率です。

rの値によって、余事象を使ったり使わなかったりとめんどくさい問題です。
求める領域の形が、rの値によって、変わりまくるのがめんどくさいのです。


大問1

2008年06月15日 23時25分48秒 | Weblog
画像が解答例です。私が解いたのではありませんw
私はベクトルを用いて解けませんでしたよ...
※注意 このブログの画像は、携帯では見れません。字が小さすぎて見えませんから

・訂正
4つの位置ベクトル → 4点の位置ベクトル

残るは大問2・3なんですが...
大問2がムズイんですw
1時間かけましたが、はっきりとした答えが出せません。(汗)

なんか面倒臭くなってきましたので、変更します。
要望があれば、大問2・3の解答例を作って載せます。
要望はコメントに書いてください。

以上!(笑)


フランス語はムズイです。
受験生へ、ドイツ語か中国語を選びましょう。
マジで単位落としそうですw


昔、先生に出題された数学の研究問題。(随分前の記事にもありますが...)
2つの三角形がある。1辺の長さ・外接円の半径・内接円の半径がそれぞれ等しいなら、この2つの三角形は合同になるのか。

これがずっと解けなかったんです。何十時間費やした事か...
人に頼んだら、瞬殺されました...
井の中の蛙大河を知るw
拍子抜けかな...



列ベクトルと行ベクトルを書き間違えてますね(笑

そろそろ、問題の答えを載せたいのですが

2008年06月09日 00時42分25秒 | Weblog
まず、大問4は改題しました。こちら、

[4]xy平面上に、中心が(-p,0)で半径がrの円C1と、中心が(p,0)で半径がrの円C2がある。ここでは、p>r>0とする。
C1上に動点P、C2上に動点Qを置き、線分PQの垂直二等分線をLとする。ただし、点P,Qは各々独立に動くものとする。
   点P=(rcosα-p,rsinα)、点Q=(rcosβ+p,rsinβ) (α,βは実数)として、次の各問に答えよ。
(1)線分PQの中点を点Mとする。点Mの軌跡を求め、図示せよ。
また、その領域の面積を求めよ。
(2)直線Lの軌跡を求め、図示せよ。

って感じになりました。


解答例や解説の載せ方なんですが、ここでは指数分数が見にくいので、方法を考えてます。
LaTeXを使って作るのが一番楽ちんなんですが、載せる方法が無いんですよね~
どこかにアップロードしてダウンロードしてもらうとか...
まだラテフを上手に使えないので時間がかかるし・・・

そこで、今考えているのが、コピー用紙に濃い字で答えを手で書いて、それをスキャナにかけて画像にすること。
でも、ボールペンの字では60%の部分が消えてしまうので。難しい。
ネームペンかなぁ?でも、太すぎるし・・・
考えておきます。

4つの問題

2008年05月28日 21時07分10秒 | Weblog
大問1の答えは、「4点が同一平面上に存在しないこと」です。
もちろん、3点が同一直線上に存在しないこと、もあるのですが、これは上の条件に吸収されますね。(ある3点が同一直線上にあるなら、この3点を通る平面は無数にあります。残りの1点を通る平面に設定すれば、4点は同一平面になることになります。)

座標系でやれば複雑になりそうですが、証明できそうです。
私は、ベクトルで証明したいのでなかなか苦戦します。
もう少し時間をくだせぃ

あと、大問4を一般化してみようかと、つまり
p,rを正の実数でかつ、p>rであるとします。
円C1は、中心が(-p,0)で、半径がr
円C2は、中心が(p,0)で、半径がr
で、軌跡を出してみようかと。 

忘れてたわけじゃないけど...

2008年05月22日 22時21分26秒 | Weblog
問題の解説は、難しいです。
指数とか、分数とかが見にくいんですよね~
それに[1]は、まだ私自身やってませんので。意外にむずかったり?するのかな。因みに、「図で証明」は、論外です。

そういえば、ある教授が講義のときに、「図は、自分が理解するという点では使っても問題は無いですが、解答の一部として用いることはよくない」と言ってました。
確かにそうですね。
そうすると、今年の(京大の)数学乙の大問1で、pが正数であることを“図より”明らかとしてはいけないみたいです。
が、しか~し!。予備校の解答速報はみな、pが正数であることを明らかとしていましたね~、要するに、「数学の解答速報のような手抜き解答では、満点はおろか、それなりの得点すら貰えない。」といっても過言ではないという事です。受験生の方々注意してください。
でも、じゃあ何を既存の事実として認めて良いのかよく判らなくなってきそうです。私は本番では、例えばpが正の定数のときは、「x→∞のとき、(logx)-px→-∞」等の事を既存の事実としましたが、これはどうなんでしょうね。まさか、これも証明しないと使えないなんて事はないよね。でも、もしそうだとすると、自分の得点が150点であったのにも納得はいくのですが…

大問の4の解説は、もうしません。しんどいです。
過去の記事を参照してくださいな。
でも、なんか間違っている箇所がある気がするのですが・・



>紫苑さん
「図より明らか」でも、ちゃんと得点をくれる大学もありますし、論述が難しく、そうせざるを得ない問題もあります。
私が思うに、例えば、
座標空間に存在する2つの直線の式が問題文で与えられたとします。それらが交点を持つかどうかを、実際に図に書いて、「図より、交点はない」としたら、間違いなく0点ですね。
これと、今年の(京大の)数学乙の大問1での、「pが正数であることを“図より”明らかとすること」は、同じようなことだと思います。
図を使わずにちゃんと解く(証明する)ことができるのにも関わらず、そのような“横着な”ことを書くのは、おかしくないですか?

数学の世界には、いくつかの「定義」があり、その上に「定理」があるのです。
私たちが主観で、当たり前と思っていることも、実は、「定理」であることがほとんどです。
三角形の合同条件を例にとって話しましょう。
三角形の合同条件の中には「三辺の長さが、それぞれ等しい」というものがあります。誰だって、「三辺の長さが相等なら、二つの三角形は合同」であることを当たり前と思います。しかし、これも「定理」なのです。つまり、誰かが証明をきちんとしているから、この合同条件は使えるのです。
じゃあ、定理は何でも使ってもいいというわけにはいきません。
定理を証明する問題もあります。
一般に、問題で要求している事より“高級な”定理は使ってはいけません。
また、より低級な定理だけを使って解くことができるなら、もちろんそちらの解答の方が評価され、基本それが模範解答となります。
「定義」とは、数学の世界を成り立たせるために、証明なしで用いても良いものです。
「定義」が存在しないと、何も信用するものが無いので、数学の世界は成り立ちません。だから、定義をつくるのは仕方の無いことなのです。
じゃあ、「定義」だけを用いて問題を解かなくてはならないのか?
そんなことは無く、いくつかの「定理」は、勝手に使っても問題は無いでしょう。
どの定理は、証明なしで使っていいのかの「線引き」は、個人の判断です。
「~は証明なしで用いていいものとする。」と書いてある問題もありますね。
正直、私も良くわかんないです。本番では、とっさの判断で解答していました。
簡単な問題ほど丁寧に解いた方がいいのは、言うまでも無いことです。
しかし、時間との兼ね合いもありますから、何でもかんでも丁寧にとはいかないでしょう。

たくさんの問題を解いていって、自分でこの定理は証明なしで用いない方が良い等ということを判断するしかないと思います。本番でいちいち、試験監督の人に聞くのもアレです。それより、答えてくれるのかどうか不明ですし。
それに、「自分で判断しなさい」と言われそうな気がしませんか?

結論から言えば「図に頼らないで出来るのに、図を使うのはよくない。」
ということにしましょう。
どうしてもそれじゃないと出来ない、または、文章に自信が無く採点者に自分の言いたいことを伝えやすくするために、用いるのは仕方のない事です。(やらないよりはマシだと思いますので)
模試では普通に満点くれてる事でも、実際は満点くれない事なんてことも案外あるのかもしれません。
入試問題が載ってる問題集の解答なんかも、大学がだした解答例ではなく、個人が勝手に解いたものであることが多いと思いますので。
問題集の解答で満点くれるかどうかは疑わしいかなと思います。