氣まぐれ剣士の言いたい放題
759 中村文昭
「中村文昭氏が師匠に教わった4つの行動哲学」(雑誌『致知』に掲載)
中村文昭(クロフネカンパニー社長)
(師匠の田端さんとの生活の中で)
大切なのは、日々の行動なんだなということを教えられました。それを突き詰めれば4つに集約されるんですが、非常に分かりやすくて、小学生にもできる簡単なことなんです。
まず、僕らは田端さんに対してノーはなかったんです(笑)。何を言われても、返事は0・2秒でハイ。普通は、返事をする前にいったん考えてしまうんですね。
でも、そこで考えることって、要は損か得かなんです。損得で返事を迷うんですよ。そうすると、
「おまえみたいな勉強もできんあほうが、考えたらいかん。損得考えずにすぐハイだ。まずは素直に受け入れ、やってみることだ」と叱られました。
2つ目は、
「頼まれごとは、試されごと」だというんです。
ものを頼まれるのは、面倒くさいことだと考えがちです。だけど、頼まれるということは、その人から試されているということだ。
だから、頼んだ相手を驚かすくらいのことをやれ。徹夜してでも「おまえ、すごいな」と相手をビックリさせろと。
だけど、この2つを理解しても、いざ体を動かそうとするとブレーキがかかるんです。そのブレーキになるのが、できない理由なんです。
何か大きなチャンスが巡ってきても、でも俺は人前でしゃべるのは苦手だからとか、でも俺はやったことがないしとか、できない理由をあれこれ並べて逃げる。
だけど田端さんは、僕たちができない理由を言おうものなら、
「やってもいないうちから何がムリだ!」と叱られるんです。
「本で学ぶこともできれば、人に聞くこともできる。やってダメならやり直せばいいだろう!」って。
だから3つ目は「できない理由を言わない」。
4つ目は、「いまできることは山ほどある」
と言うんです。だから、
「『そのうち』という言葉を吐いて先送りするな。いますぐやれ」と。
簡単でしょう。これを皆で毎日続けていたら、目の前の景色がどんどん変わっていったんです。だって、親分がああせい、こうせいと言うと、全員揃って0・2秒で返事をし、あなたの予測を上回りまっせと体を動かし、誰もできない理由を言わず、先送りせずすぐやるわけでしょう。
これを続けていたら、協力してくれる人がどんどん増えて、1年で六本木にショットバーを出すことができたんですよ。僕は小学生の前でも講演を頼まれることがあるので、この体験談をおもしろおかしく一所懸命に話すと、みんなハイハイ手を挙げて、
「きょうからお母さんにお使いを頼まれたら0・2秒で返事をします」
「お母さんの予測を上回る速さで行ってきて、お母さんからまず味方につけます」
「両親を味方につけて、大きくなったら夢を叶えます」
ってやる気満々で宣言するんです。
だけど、大人ができないんですよね。
「でも」っていう悪魔のひと言をつぶやいて諦めてしまうんです。
僕は結構意地悪なところがあって、以前は講演した後、参加者の帰り道の脇に隠れて、ひそかに反応を確かめていたんです(笑)。そうすると、
「おもしろい話だった」
「元気をもらえた」
「きてよかった」
と拍手してくれていた人たちが、大概言うんです。
「でも」って(笑)。
「でも、あの人は特別なんだろう」
「でも、私の立場は違うし」
と聞いた直後に言っている。残念ですが、そういう人は変われないんですね。
ほんと、中村さんの話を聞くと、すぐにやる氣になるんです。
でも、ここでも言われてるように、すぐに悪魔の言葉「でも」を
つぶやいてしまうのですね。凡人は。
0.2秒で「はい」と返事されたら依頼したほうも氣持ちがいいでしょうね。
そして依頼者の予測を上回るというのも面白いですね。
目一杯やって相手を驚かせてやろうと思うときは
なぜだかワクワクしますよね。
でも、やらされていると思うと、ゴミ一つ拾うのもイヤですよね。
人間って心の持ち方で、どんな風にも変わるものですね。
以上
759 中村文昭
「中村文昭氏が師匠に教わった4つの行動哲学」(雑誌『致知』に掲載)
中村文昭(クロフネカンパニー社長)
(師匠の田端さんとの生活の中で)
大切なのは、日々の行動なんだなということを教えられました。それを突き詰めれば4つに集約されるんですが、非常に分かりやすくて、小学生にもできる簡単なことなんです。
まず、僕らは田端さんに対してノーはなかったんです(笑)。何を言われても、返事は0・2秒でハイ。普通は、返事をする前にいったん考えてしまうんですね。
でも、そこで考えることって、要は損か得かなんです。損得で返事を迷うんですよ。そうすると、
「おまえみたいな勉強もできんあほうが、考えたらいかん。損得考えずにすぐハイだ。まずは素直に受け入れ、やってみることだ」と叱られました。
2つ目は、
「頼まれごとは、試されごと」だというんです。
ものを頼まれるのは、面倒くさいことだと考えがちです。だけど、頼まれるということは、その人から試されているということだ。
だから、頼んだ相手を驚かすくらいのことをやれ。徹夜してでも「おまえ、すごいな」と相手をビックリさせろと。
だけど、この2つを理解しても、いざ体を動かそうとするとブレーキがかかるんです。そのブレーキになるのが、できない理由なんです。
何か大きなチャンスが巡ってきても、でも俺は人前でしゃべるのは苦手だからとか、でも俺はやったことがないしとか、できない理由をあれこれ並べて逃げる。
だけど田端さんは、僕たちができない理由を言おうものなら、
「やってもいないうちから何がムリだ!」と叱られるんです。
「本で学ぶこともできれば、人に聞くこともできる。やってダメならやり直せばいいだろう!」って。
だから3つ目は「できない理由を言わない」。
4つ目は、「いまできることは山ほどある」
と言うんです。だから、
「『そのうち』という言葉を吐いて先送りするな。いますぐやれ」と。
簡単でしょう。これを皆で毎日続けていたら、目の前の景色がどんどん変わっていったんです。だって、親分がああせい、こうせいと言うと、全員揃って0・2秒で返事をし、あなたの予測を上回りまっせと体を動かし、誰もできない理由を言わず、先送りせずすぐやるわけでしょう。
これを続けていたら、協力してくれる人がどんどん増えて、1年で六本木にショットバーを出すことができたんですよ。僕は小学生の前でも講演を頼まれることがあるので、この体験談をおもしろおかしく一所懸命に話すと、みんなハイハイ手を挙げて、
「きょうからお母さんにお使いを頼まれたら0・2秒で返事をします」
「お母さんの予測を上回る速さで行ってきて、お母さんからまず味方につけます」
「両親を味方につけて、大きくなったら夢を叶えます」
ってやる気満々で宣言するんです。
だけど、大人ができないんですよね。
「でも」っていう悪魔のひと言をつぶやいて諦めてしまうんです。
僕は結構意地悪なところがあって、以前は講演した後、参加者の帰り道の脇に隠れて、ひそかに反応を確かめていたんです(笑)。そうすると、
「おもしろい話だった」
「元気をもらえた」
「きてよかった」
と拍手してくれていた人たちが、大概言うんです。
「でも」って(笑)。
「でも、あの人は特別なんだろう」
「でも、私の立場は違うし」
と聞いた直後に言っている。残念ですが、そういう人は変われないんですね。
ほんと、中村さんの話を聞くと、すぐにやる氣になるんです。
でも、ここでも言われてるように、すぐに悪魔の言葉「でも」を
つぶやいてしまうのですね。凡人は。
0.2秒で「はい」と返事されたら依頼したほうも氣持ちがいいでしょうね。
そして依頼者の予測を上回るというのも面白いですね。
目一杯やって相手を驚かせてやろうと思うときは
なぜだかワクワクしますよね。
でも、やらされていると思うと、ゴミ一つ拾うのもイヤですよね。
人間って心の持ち方で、どんな風にも変わるものですね。
以上