氣まぐれ剣士の言いたい放題

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755 理想のリーダ

2010-01-12 10:21:41 | Weblog
氣まぐれ剣士の言いたい放題

755 理想のリーダ 

「本当に大切なものは何かを知る人」
世界の「HONDA」本田技研の創業者本田宗一郎さんのお話です。

1953年、宗一郎さんは最新鋭の機械を海外からいくつか輸入します。
当時のお金で4億円という大金だったそうです。周りから見たら信じられないような額の投資だったそうです。

だから購入する時に、ある人に「会社がつぶれてもいいのか?」と聞かれたそうですが、それに対して宗一郎さんは、「会社はつぶれるかもしれないが、機械そのものは日本に残る。それは必ず日本の産業界に役立つはずだ」と答えます。会社の利益よりも日本の成長を考えているのです。

ところがある日、社員が一番高い機械を壊してしまったんです。その社員は真っ青になり、「あの機会を壊してしまいました・・・」と言ったそうです。

そこで宗一郎さんが言った一言は「ケガはなかったか?」だったそうです。社員は最初、意味がわからなくて、「いや、だから、あの機械を壊してしまったんですよ・・・」と繰り返したところ、宗一郎さんは「仕方がないじゃないか。機械は直せばいい。でも、人は手や足を切り落としてしまったら元には戻らない。人にケガがなかったのが一番だ」

それを聞いて社員は涙を流しながら、こう誓ったそうです。
「この人の元で働けて本当に良かった。この人に一生ついていこう」と・・・

また宗一郎さんは、66歳で退職し、会長職にも就かずに仕事からは一気に離れたそうです。そして何をしたかというと、日本中にあるホンダの事業所700箇所全部、2人しか働いてないような販売店から工場まですべてを回り、すべての従業員と握手して「ありがとう、ありがとう、いつもありがとう!」と言い続けたそうです。

ある時、田舎の販売店で、整備士さんが「宗一郎さんが来た!」と言って喜んでかけよっていき、握手をしようと手を出した時に「あっ!」といって、自分の手が油まみれなのに気づきました。「今、洗ってきます!」と手を洗いに行こうとすると、宗一郎さんは「その油まみれの手がいいんだ」と言って両手で握手し、嬉しそうにその手をながめて、その手の油のにおいをかいだんですって、その整備士さんは感動して涙を流します。そしてそれを見て宗一郎さんも涙を流したそうです。

このように本物のリーダーというのは、多くのことを知っている人ではなく、本当に大切なものは何かを知っている人なのですね。

でもすごいですね、700ヶ所すべて、従業員全員と握手ですか。出来そうでなかなかできないことですね。1日1箇所でも2年間かかりますからね。でも従業員もうれしかったでしょうね。世界のホンダの社長がわざわざ自分に会いに来てくれたなんで。