3.11関西学生ネット阪大のブログ

被災地支援と原発問題に取り組む、大阪大学の学生団体です。被災地でのボランティアや「希望のひと針プロジェクト」を行います。

ようこそ!

私たちは東日本大震災の発災を受けて2011年5月に結成された、被災地支援と原発問題に取り組むサークルです。 大阪大学の学生によって構成されており、大阪大学の中で活動しています。 「被災地支援をやりたい!」という方も、「原発について考えたい!」という方も、ぜひ一緒に活動しましょう! 連絡先はこちら→kgnet.handai@gmail.com

『春休み被災地派遣』~仮設住宅回り編~

2012-03-31 16:52:55 | 日記

お久しぶりです!!! 

さて、2月、3月と岩手へボランティアをしに行ってきたことは、前回のブログでお知らせしましたが、

私は3月のほうの派遣に参加していました!

3月はというと私たちも合わせて16人という大所帯( ^^)

 

3月の派遣についてはまた別の人に報告してもらうとして、、、

私は3月12、13日と遠野まごころネットの大槌町生活支援チームの方の活動に参加させていただきました。

一緒にボランティアに参加していただいた皆さんとは少し違う動きをしていたので報告させていただきますね。

 

さて、生活支援チームでは、仮設住宅に避難されている皆さんを定期的に訪れ、声をかけながら状況を把握するという活動が行われています。

避難所から仮設住宅に入れば一安心というように思われがちですが、実はそこからが大変です。

避難所ではいい意味でも悪い意味でも隣にいる人の顔を見ることができたわけですが、

仮設住宅に入ってしまえば、隣に住んでいる人は気に掛けない限り見ることは出来ません。

言ってしまえば、ここからが自殺、孤独死というものが多くなってしまうのです。

そこに問題意識を持って活動をされているのが生活支援チームのみなさんでした。

長期的かつ頻繁に大槌町の仮設住宅に訪問されています。

私たちは2日間の参加ということになりましたがそこで感じたことを報告したいと思います。

 

仮設住宅によって支援の差がだんだんと広がっているということ。

避難されている方がたくさんいるために仮設住宅といっても、集合住宅的に様々な土地にばらばらに建っています。

そこで沢山の人が住む仮設に支援物資が集まりやすかったり、病院やスーパーが近い仮設に住む人が生活を送りやすかったりしていました。

病院に歩いていける距離の人もいれば、病院に行くためのバス停までが遠すぎて高いお金を出してタクシーを呼ぶ人もいます。

 

しかし、私が出会った方は基本的に皆さん前向きで、

「うん、元気だよ!いつもありがとう。」

と声をかけてくださいました。

 

最近では地域支援員さんが仮設集落に常駐されていたり、お茶会や足湯が様々な団体によって開催されていたり、移動販売も来ていたりして、

以前より外に出る高齢者の方が多くなってきたということでした。

その一方でお茶会になかなか参加しづらい男性の方や、足が悪い方はどうしても中に出づらい環境は今でもあります。

そういう方に向けた長期的な支援を生活支援チームの皆さんは続けていかれるとのことでした。

 

私たちは関西という遠く離れたところにいるため、実感として現場の方々からは遠ざかり大震災の風化が進んでいます。

しかし今回3.11に現場に居れたことでまだまだやらなきゃいけないことはあるなと感じんじました。

そして1年経って支援が少なくなるこれからに課題はあると改めて思います。

 

「あの海辺が全部公園になって桜が咲いたらみーんなで花見すっべ。」

ある仮設住宅で自治長をしているお母さんが言ってくれました。

その日が来るまで私たちも関西で出来る支援の形を模索し、形にしていきます!

 

今回出会えたすべての方々に感謝の気持ちを込めて。

 


『春休み被災地派遣』~2月編~

2012-03-25 22:20:05 | 日記

ご無沙汰しておりました!3.11関西学生ネット阪大のSです!

もう3月も終わりに近づき、大学の春休みもとうとう過ぎ去ろうとしていますが、私たちはこの春休みを利用して2月と3月に一回ずつ学生ボランティアの現地派遣を行いました。

今回はその現地派遣の報告をしたいと思います。まずは2月から。

 

2月のボランティア派遣への参加者は男性3名と女性1名の合計4名。

それプラス引率の僕で、総勢5名で岩手県に向かいました。

2月24日の夕方前に仙台に集合。僕は夜行バスで午前中には着いていたので、以前にも訪れたことのある宮城県名取市の沿岸部に路線バスで視察に向かいました。

これが名取市沿岸部の様子。田園地帯だったとのことですが、やはり塩害で米作はまだ再開されていないようです。

その後予定通り参加者全員が仙台の高速バスセンターに集合し、16時40分の高速バスで岩手県遠野市に向かいます。

目的地はNPO遠野まごころネットhttp://tonomagokoro.net/。昨年の4月半ばから被災地支援活動を行っている団体です。遠野市に拠点を構え、沿岸部へのボランティアのコーディネートを行い、数多くのボランティアを受け入れてきました。

私たち3.11関西学生ネットは昨年の4月からずっとこの遠野まごころネットさんにお世話になっており、今回も受け入れていただきました。

バスは3時間ほど北に向かって走り、遠野駅前に到着したのは20時ちょっと前。そこから遠野まごころネットの事務所まで15分ほど歩きます。

2月の岩手は極寒に違いない!と覚悟を決めてきたのですが、遠野駅前に降りてみると思っていたほど寒くはありませんでした(あとからこれは甘い認識だったことが分かるわけですが・・・)。

遠野まごころネットの事務所でボランティア登録を済ませ、併設されているボランティア用の宿舎に泊めてもらいます。

ボランティア用の宿舎は断熱材入りのプレハブ小屋で、男性部屋40畳女性部屋30畳ほど。どちらも真ん中にストーブが設置されており、そこで寝袋で寝ます。

この日は週末前の金曜日ということもあってたくさんのボランティアさんが宿泊していました。半ば無理やりスペースを作ってもらい、隙間に潜り込むようにして就寝(消灯は22時)。

 

翌日2月25日からはボランティア活動に参加します。

朝6時起床。7時40分から朝礼があります。

僕たちのこの日の活動先は大槌町赤浜地区というところでした。行き先別にバスに乗り込み出発。

現場までは1時間半ほどで到着するのですが、この日は朝から豪雪!そのため現場には着いたものの活動は休止となってしまいました。

この時期にこれほどの雪が降るのはかなり珍しいそうです。残念ですが、自然に逆らうことはできません。

帰りに大槌町の仮設商店街と、被災された地元のお母さんたちで運営されているお好み焼き屋さんに寄りました。

この仮設商店街は開店当初全国のニュースでも取り上げられていましたね。

 

昼過ぎに宿舎に戻ってくると、ものすごい積雪!朝からの数時間で積もったとは信じられない…。

というわけで巨大雪だるま(たぶん2メートル超)を作って記念写真。

写っているのは僕たちと早稲田大学から来ていた学生たちです。

3月もそうでしたが、この時期は大学が春休みとあって本当に多くの大学生がボランティアに訪れていました。

17時からミーティングがあり、銭湯に行ったりスーパーで買い物したり夕食を食べたりしているとあっという間に消灯時間に。

 

翌日2月26日は快晴!僕たちは昨日とは違う釜石市箱崎地区で活動することになりました。

トイレ休憩で立ち寄った釜石駅近くから山の風景。細い木の枝一本一本に雪が積もっています。

 

この日の作業は前の日の積雪があったため、仮設住宅団地の敷地内と生活道路の雪かきでした。

動いていると暑いけど、休憩していると寒いといった具合。風邪をひかないように小まめに着ているもので体温調節をします。

休憩しているとそこの仮設住宅にお住まいのお母さんからお茶やお菓子の差し入れをいただきました。ありがとうございます。

お昼ご飯は地元のご夫妻がボランティアのために炊き出しをしてくださいました。

冷たいお弁当か温かいご飯かでは体の温まり方が全然違います!

昼食後ご夫妻から、「毎日皆さんがボランティアに来てがんばってくれるから、私たちも一緒にがんばらねばとの思いでやっています。いつも元気をいただいています」という言葉をいただきました。

このような言葉を聞けただけでも、自分たちの来た意味はあったなと感じました。

行政、業者にはできないことが、ボランティアにしかできないことがあると思います。

午後も引き続き作業をし、15時頃に撤収。遠野帰還後は前日と一緒で、ミーティング→銭湯→ご飯→就寝。

 

翌日2月27日は遠野まごころネットが定休日のため休日。

みんなでカードゲームをやったり(難しすぎて僕には無理でした)。

花巻まで電車で出かけて温泉に行ったりして過ごしました。

温泉から帰ってきてから洗濯をしたのですが、洗った洗濯物を濡れたままコインランドリーに運んでいたら、運んでいる間のものの15分ほどでうっすらと凍ってしまいました(笑)。

 

28日はあらためて大槌町赤浜地区へ。この日は写真をやたらと撮っていたのでダイジェスト風にお伝えします。

ちなみにこの日の朝の最低気温は-18℃でした。鼻毛が凍る寒さ!

朝礼の風景↓

現場へ向かうバスの車内↓

道を走っていてもまだ津波の被害を受けた家屋が数多く残っています↓

このような格好で作業していました↓

 

この日の作業は宅地跡の清掃。

大きな「ガレキ」の撤去が済んで土台だけになった家屋の上に積もっている土や細かな「ガレキ」をどけてきれいにする作業です。

雪がまだ残っていてなかなかはかどりませんが、根気強くやります。

この日のお昼ご飯は大槌復興食堂にて!↓

僕が食べたのは海鮮丼↓

こちらはガッツラ丼(豚丼)↓

 

午後も作業して、遠野に帰還。

明日の朝帰るということで、仲良くなったボランティアのみんなと記念撮影↓

たくさんのボランティアの仲間たちが仲良くしてくれて、宿舎では本当に楽しく過ごすことができました。

みんな、ありがとう!

 

次の日の朝、宿舎の前にて。

 

あっという間の4泊6日。結局活動できたのは2日間だけでしたが、とにかく参加者全員が怪我なく無事に帰ることができてよかったです。

また、僕自身久しぶりに現地を訪れて改めて気が引き締まりました。

少しずつ家屋の解体や再建が進んでいる地域があったり、前回来たときにはまだなかった仮設商店街や復興食堂ができていたりする一方で、やはりまだ全然手つかずのままになっている地域もあり、復興への道のりは長く険しいことを再認識しました。

しかしそれでも人々はそこで生きているし、そこで生きていく。

そこで生きていく人々がいる限り、私たちは支援をしていきたいと思います。

まだまだ、これから!

 

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