けやき便り

クリニックの最新情報や治療法について

慢性疼痛の治療薬

2012-08-17 13:08:53 | Weblog
残暑お見舞い申し上げます。
お盆休みも明け、通常通りの診療となりました。
休みのために診察が少し混雑しておりますが、
ご協力の程宜しくお願い致します。

今日は治療薬のご紹介をさせていただきます。

当院は整形外科ですので、様々な痛みを訴える患者様が来院いたします。

痛みの原因は打撲や捻挫、骨折、腰痛症、神経障害などがありますが、
すぐに痛みが消失するものもあれば、組織の障害が治癒する時間を経過しても
なお痛みが続く場合もあります。

痛みが長く続くことは慢性疼痛と言われ、多くは3カ月から6カ月以上
も続くことがあります。

痛みが発生してから数週間の短い期間の「急性疼痛」と
長い期間を有する「慢性疼痛」では治療方法も違います。

薬剤で言えば、「急性疼痛」ではほとんどの場合、
非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDS)が用いられます。

非ステロイド性消炎鎮痛薬は抗炎症作用を持ち、
損傷部位の手足や腰の炎症を和らげる事で痛みを取り除きます。

しかし、患者様によっては長期投与により胃腸障害や腎機能障害などの
副作用が出ることも報告されております。

また「慢性疼痛」の場合は、経過が長く組織の炎症がおきていない
可能性もあるため、非ステロイド性消炎鎮痛薬が効きにくいこともあります。

そこで当院ではその「慢性疼痛」の治療の一つとして「トラムセット」という
新しい薬を処方しております。

「トラムセット」は、高い鎮痛効果、即効性と持続性を
得ることを目的に2つの成分を1つにした配合錠です。
痛みの信号をつかさどる脳周辺の中枢神経系に作用し、
「慢性疼痛」に効果を発揮します。

「慢性疼痛」とはその名の通り、治療期間は長くなる場合がありますが、
非ステロイド性消炎鎮痛薬と違い、胃に負担がかからないため胃薬が必要ありません。

また多くの臨床実験から長期使用における安全性も確立されており、
疼痛を有意に改善したという結果が出ております。

服用される方には詳しい説明をしておりますのでご安心ください。

痛みが長引くと日常生活にも支障がありますし、周囲の人にも理解されにくく
精神的にも大きなストレスを抱えてしまったりします。

近年では「慢性疼痛」が及ぼす経済的損失が問題視され、
厚生労働省でも慢性疼痛に対して研究を始め、
医療機関に情報を提供しております。

当院でも出来る限り慢性疼痛を抱えている患者様の声をお聞きし、
一人ひとりにあった治療が出来るようサポートして行きたいと思っております。

ご質問などございましたらお気軽に声をおかけ下さい。

お盆休みのお知らせ

2012-08-03 16:24:58 | Weblog
こんにちは。

毎日暑い日々が続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか?

今週はさんさ踊りもあり盛岡の夜もにぎやかですね。

お盆休みの日程をお知らせいたします。

8月13、14、15、16日の4日間です。

17日からは通常通りの診察ですのでお間違えないように
宜しくお願い致します。

お薬が切れてしまう方はご注意ください。

お注射に関しては前後で行いますが、心配な方はご相談下さい。


また、お盆休みの前後は診察も込み合うため、最大限の努力はいたしますが、
余裕をもっていらしていただけると助かります。


暑さが続きますが、無理なさらずお身体ご自愛ください。